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2010.09.28
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カテゴリ:御書と青年
池田名誉会長が語る青春勝利の指針

御書と青年 12「不軽の不屈の精神」


英知と情熱で歴史の大転換を!
民衆奉仕の指導者に
「どうせ無駄だ」の決めつけは無慈悲
我らは不軽の勇者!
粘り強く 真剣に 誠実に語れ
不軽菩薩の実践
人間尊敬の哲学の復興へ
「断じて戦い続ける」
「人の振る舞い」こそが仏法実践の肝要です。相手の生命を変える力です

 
佐藤青年部長: 「広布に走れ」 ── 池田先生からいただいた歌のままに、青年部は勇んで戦い、走っています。
 この6月30日は、学生部の結成記念日です。今年で結成53周年。創価の知性のスクラムは五大州に広がりました。
 男子部も、女子部も、「池田大学」に学ぶ誇りを胸に前進しています。

池田名誉会長: 若き地涌の英知光る君たちの成長が、世界の希望です。
 「一切の法は皆(みな)是(こ)れ仏法なり」(御書564ページ)と説かれています。
 学問の探究においても、社会への貢献においても、わが創価の英才たちは、世界中で、勝利の実証を堂々と示している。これほど、うれしいことはない。
 私が世界の大学と友情を結び、交流を進めているのも、君たちが胸を張って活躍しゆく平和の大道を開くためなのです。

大山女子学生部長: ありがとうございます。
 私たち女子学生部は、先生の弟子として、世界中に知性と正義の連帯を広げてまいります。

名誉会長: 戸田先生が学生部を結成された目的は何か。それは、真に民衆に奉仕し、人々を幸福と勝利ヘリードする、力ある指導者を育成することにあります。
 指導者と権力者の違いは、どこにあるか。権力者は民衆を見下し、青年を利用する。それに対し、真の指導者は民衆を敬い、青年のために手を打ち、青年を育成する。
 本来、民衆の幸福を第一義とすべき指導者たちが、権力の魔性に狂って、傲(おご)り高ぶり、多くの人々の幸福を踏みにじってしまった。軍国主義の日本が、その最たるものだった。この顛倒(てんとう)が、これまでの痛恨(つうこん)の歴史です。
 その大転換を、戸田先生は妙法の学徒に託されたのです。

宮尾学生部長: 今でも、口では立派そうなことを言いながら、結局、自分たちの保身ばかりを考え、庶民を愚弄(ぐろう)し、利用するエリートが多く見受けられます。

◆尊き婦人部に感謝

大山: アメリカ建国の指導者ジョージ・メイソンも「すべての権力はもとより民衆に授けられており、ひいては、民衆から生じている」と述べています。

名誉会長: どこまでも民衆が根本です。御書には、「王は民を親とし」(1554ページ)と仰せです。
 指導者は、民衆を父と思い、母と思って、大切にし、尽くしていくべきだと教えておられるのです。
 さらに、指導的立場にありながら「民の嘆きを知らなければ悪の報いを受ける」(御書36ページ、趣意)という厳しい戒めもあります。
 社会的な地位があるから、有名な大学を出たから偉いのか。そうではない。
 一番偉いのは、友の幸福のため、地域の繁栄のため、平和のために、来る日も来る日も行動を貫いている庶民です。広宣流布のために戦っている皆さんのお父さん、お母さん方です。学会の大先輩方です。
 この尊き方々の一心不乱の戦いで、世界的な創価学会ができあがった。
 若き皆さんは、その大恩を忘れず、庶民に尽くし抜く大指導者に成長してもらいたい。そのための学問です。信心です。青春の薫陶です。

宮尾: 私には、忘れられない一つの原点があります。
 私はアメリカ創価大学に入学する前、モンタナ州の大学で学びましたが、授業についていけず、友人もできず、散々でした。悩んで帰国さえ考えていた時、草創から戦ってこられたアメリカの婦人部の方に激励されました。
 「だらしないわね!
 あなたは日本にいた時は、両親の信心で守られてきたのよ。今度は自分の信心で、しっかり立ちなさい!」と。
 強烈でした(笑い)。そこから本気になって信心と勉学に挑戦しました。アメリカ創価大学へ入学を志し、弘教も実らせることができました。

名誉会長: ありがたいね。婦人部が強く、偉大なのは、万国共通だ(笑い)。
 婦人部には深い信心の体験がある。だから確信の深さが違う。
 私とともに、幾多の三障四魔を乗り越え、広宣流布の道なき道を開いてきてくださった尊い宝の方々です。
 どんなに悪口を言われようと、雨の日も風の日も、炎天下の日も、健気に対話に駆けてこられた。
 その姿は、まさしく法華経に説かれる「不軽菩薩(ふきょうぼさつ)」の行動と重なります。
 御聖訓に「法門の故に人にも・あだまれさせ給ふ女人、さながら不軽菩薩の如し」(同1419ページ)と仰せの通りです。
 今回は、この不軽菩薩をテーマに語らいを進めたら、どうだろうか。青年部の目指すべき言論戦の原点も、この不軽の精神にあるからです。

◆自ら歩み寄って

佐藤: 不軽菩薩といえば、常不軽菩薩品(じょうふきょうぼさつほん)第20に登場する菩薩ですね。一切衆生に仏性があるとして、会う人ごとに「二十四文字の法華経」を唱えて礼拝しました。
 それは「私は深く、あなた方を敬います。決して軽んじたりしません。その理由は、あなた方は皆、菩薩道の実践をして、必ず仏になることができるからです」という内容の経文です。

名誉会長: そうだね。ここには、根本的な対話のあり方が示されています。 不軽菩薩は、万人の生命に内在する仏性を礼拝し、「二十四文字の法華経」を語った。遠くにいる人に対しても、自分から歩み寄って、語りかけていった。

宮尾: じつにバイタリティーあふれる行動力です(笑い)。

名誉会長: しかし、増上慢の衆生は、この不軽菩薩に反発し嘲笑する。
 法華経の「万人が仏である」との絶対尊厳の哲学が、信じられなかったからです。
 人々は不軽菩薩に対して杖木瓦石(じょうもくがしゃく)をもって迫害する。それでも不軽は、決して礼拝行をやめない。皆を決して軽んじない ── ゆえに「不軽」「常不軽」というのです。

宮尾: どんなに非難され、迫害されても、修行をやめなかったのですね。

名誉会長: そこが不軽の偉大さです。増上慢の人々の所に勇敢に飛び込んでいく。絶対にあきらめない。戦いをやめない。粘り強いのです。
 これは「受け身」で、できる行動ではありません。
 大聖人は「彼(=不軽)は初随喜(しょずいき)の行者」(御書1277ページ)と仰せです。
 「初随喜」とは、仏の滅後に法華経を聞いて随喜の心を起こした人の位です。
 そこには、最極の正義にめぐりあった、真実の喜びがあった。だからこそ「不退」だった。いうなれば、青年部であり、学生部・女子学生部の君たちに通じます。

◆絶対無事故で進め

佐藤: 私たちは、常に「初心忘るべからず」で行動を貫いてまいります。
 それにしても、不軽は実に賢明です。相手が、杖木瓦石で迫害してこようとすれば、いったん走って避ける。そして遠くから、「二十四文字の法華経」を大きな声で叫びます(笑い)。

名誉会長: そうです。揺るぎない正義の信念に徹しているからこそ、快活であり、柔軟なのです。
 今は五濁悪世の時代です。ずる賢い悪人も増えている。騙されてはならない。悪事に巻き込まれてもならない。
 決して悪縁を近づけさせない聡明さを、青年は鋭く持たねばならない。強く賢くなることだ。
 「さきざきよりも百千万億倍・御用心あるべし」(同1169ページ)と御書にも仰せです。特に女性は、心に隙をつくらないで、絶対無事故をお願いしたい。

大山: はい。常にご指導をいただいている帰宅時間などについても、皆で注意し合って気をつけてまいります。

宮尾: 池田先生と対談されたネパールの著名な仏教学者シャキャ博士は、こう語られました。
 「不軽品に登場する常不軽菩薩は、すべての人に仏性ありとして、礼拝行を貫きました。あらゆる生命存在の仏性を確信し、それを開いていく行動 ── 。人格完成のための最高の哲学が、ここにあります」と。
 そして、この菩薩道を現代に展開しているのが、池田先生の指導されるSGI(創価学会インタナショナル)であると指摘されています。

名誉会長: 博士は、釈尊生誕の国ネパールを代表する知性です。博士と語りあったことは忘れられません。

大山: 不軽菩薩は、なぜ迫害にあいながらも不屈の実践を貫いたのでしょうか。

名誉会長: 不軽菩薩が活躍したのは、威音王仏(いおんのうぶつ)の像法(ぞうほう)時代の終わりです。仏の真実の教えが忘れ去られ、「増上慢の比丘(びく)」が充満していた。
 不軽菩薩は、混沌とした社会にあって、「仏の教え」の肝要に自ら歓喜し、人々にもそれを蘇らせようとしたと考えられる。
 「仏の教えを隠没(おんもつ)させてなるものか!」「仏の教えの通り、あらゆる人を救い切っていくのだ!」 ── この人間としての切なる思いが、不屈の実践の原動力となったのではないだろうか。
 シャキャ博士が言われていたように、不軽菩薩の実践には「人間復権」の大哲学があります。
 創価の師弟の運動も、末法という濁世(じょくせ)にあって「人間尊敬の大哲学」を復興しゆく戦いです。

宮尾: だから、「人間を軽賎(きょうせん)する」「生命の尊厳を軽んじる」、勢力との闘争が必然になるのですね。

名誉会長: そうです。正しいからこそ、圧迫される。中傷される。
 これに打ち勝ってこそ、真の「立正安国」が実現できる。民衆の団結の力で平和と共生の世界を築いていくことができるのです。

佐藤: 学生部結成の日、先生は北海道の地から、祝福の電報を打ってくださいました。「夕張炭労事件」の渦中でした。
 この結成の日に、大阪府警は、まったく無実の先生に出頭の命令をしてきたのです。「大阪事件」の勃発(ぼっぱつ)です。

宮尾: かつて先生は関西の学生部の代表に「出獄と入獄の日に師弟あり」「七月の三日忘れじ富士仰ぐ」と贈ってくださいました。学生部の永遠の根本精神としてまいります。

「振る舞い」で決まる

【名誉会長】 正義の革命児は、怒濤の人生を恐れなく、まっしぐらに進むのです。
 不軽菩薩は、増上慢の勢力にも怯(ひる)まず、非暴力を貫いた。それは、人間としての最高の行動である「人を敬う振る舞い」にほかなりません。

大山: この「一人を大切にする」振る舞いが、法滅(ほうめつ)の時代を変えていったのですね。

名誉会長: 大聖人は、「不軽菩薩の人を敬いしは・いかなる事ぞ教主釈尊の出世の本懐は人の振舞にて候けるぞ」(同1174ページ)と断言されています。
 「人の振る舞い」こそ、仏法実践の肝要です。この振る舞いが相手の生命を変える。
 どこまでも「誠意」です。
 全身全霊の「情熱」です。
 ひたむきな「真剣」です。
 その根本は「勇気」です。
 それでこそ、人々の心を大きく動かしていくことができる。不軽菩薩も、信念と誠実を貫いて、最後は勝利した。

佐藤: はい。不軽菩薩自身は、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」という大功徳を得て、寿命を「二百万億那由他(なゆた)歳」という長きにわたって延ばします。そしてこの不軽が後に釈尊となります。
 さらに御書には「不軽菩薩を罵打(のりうち)し人は始こそ・さありしかども後(のち)には信伏随従(しんぷくずいじゅう)して不軽菩薩を仰ぎ尊ぶ」(1125ページ)とあります。
 最終的には、迫害した側も、自分たちの誤りに気づいていくのです。

名誉会長: 勇気と誠実と忍耐の勝利です。
 「御義口伝」には「鏡に向って礼拝(らいはい)を成す時浮(うか)べる影又我を礼拝するなり」(御書769ページ)とあります。上慢の四衆(じょうまんのししゅう)の仏性は、実は不軽菩薩を礼拝していると仰せなのです。
 私たちが、相手の仏性を尊敬して対話をした時、たとえ、その時は反発されたとしても、相手の仏性は実は私たちの仏性を礼拝しています。
2010年6月30日付 聖教新聞






最終更新日  2010.09.28 21:19:58
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