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2019/11/09
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​ライフウオッチ――人生100年時代の幸福論 
インタビュー 京都大学大学院 柴田悠准教授  ​


​子育て支援が経済の常識を覆す​



 人生100年時代を豊かに生きる知恵を探る「ライフウオッチ」。今回は、社会保障や人の幸福感を研究する社会学者の柴田悠・京都大学大学院准教授に話を聞いた。(聞き手=村上進、萩本秀樹)


 超高齢社会に突入した日本では近年、年金や介護保険などの社会保障費が増大し、財政難が叫ばれる。その中で、将来の現役世代を育む「子育て支援」は後回しにせざるをえないという懸念があった。そういった状況に対し、『子育て支援と経済成長』(朝日新書、2017年)等の著作で、別の視点を投げ掛けてきたのが柴田悠准教授である。
 

 
 日本には「社会保障は経済成長にとって足かせになる」という既成概念が根強くありました。私は、こうしたある種の「常識」に疑問を感じ、OECD(経済協力開発機構)28カ国のさまざまなデータを集め、統計分析を試みました。結果、社会保障の政策の一部、特に子育て支援は経済成長率を引き上げたり、財政を改善する可能性があるという、常識を覆すような分析結果が見えてきました。


 具体的には、経済成長を左右する要因の一つに労働生産性がありますが、職場における女性の割合が高まると生産性が上がるという分析が別の研究で示されています。私の分析では、保育サービスへの支出をGDP比で1%増やすと、その年の労働力女性比率が1.21%増える傾向にありました。さらに子育て支援は、労働生産性を上げるだけでなく、子どもの貧困や自殺を減らすことにもつながります。保育の拡充による女性活躍の経済効果は、公共事業に追加予算を投入した時が「1.1倍」であるのに対して、「約2.3倍」にも上ることが分かりました。


 幸いにも近年、子育て支援関連の施策が増大する中で、女性の活躍が推進され、社会的な効果が出始めていると思います。今後は、保育士の労働環境の改善などによって、保育サービスの量とともに質を向上させる必要があると考えています。
 

「困っている人を支援することが、経済や社会の発展にもつながる」。そういった希望が感じられる社会をつくるためにも、私たちが「暗黙の前提」としている「常識」を捉え直し、人生100年時代を豊かに生きる知恵を見つけ出すことが大切だと思います。


   本来、希望を抱いてよいはずの人生100年時代を前に、私たちは立ちすくみ、不安を感じてしまいがちである。その原因や社会的背景を、柴田准教授はどう見ているのか。 
 

 


 この問いに答えるに当たり、私が親しい20代の大学院生に、「人生に不安を感じるか」と聞いた時のエピソードを紹介します。


 大学卒業後、企業で3年間働いてから大学院に入学した彼は、会社員の時はすごく不安があったそうです。勤め上げた後、いざ定年を迎えて会社の一員でなくなった時、どこに情熱を向ければよいのか。社会的承認を失ってしまうのではないか。そうした不安があったといいます。 
 しかし研究に従事している今は、その不安がないそうです。研究者は自分のスキルを磨き、組織から独立している面もありますので、定年後も仕事を続ける人もいます。


 つまり、不安のあり方は、自分の置かれている仕事の状況によって異なるということです。この彼の話をヒントに、不安の原因としての「働き方」に着目してみました。



 社会学者の小熊英二さんは、『日本社会のしくみ』(講談社現代新書)の中で、現代日本の働き方、生き方を三つの類型で提示しています。


 一つ目の「大企業型」は、右肩上がりで給与が増えていく正規雇用者です。所得は安定している一方で、地元を離れているため地域とのつながりは薄い場合が多く見られます。


 二つ目の「地元型」は、Uターンするなどして地元にとどまる生き方です。地元の学校を出て、その地方の職業、農業や自営業、建設業、地場産業、市町村職員(政令指定都市以外)などで働く人のことであり、所得は大企業型ほどは高くなくとも、地域とのつながりが濃い人たちです。


 人生100年時代を考える時、大企業型の人は定年退職後に社会的承認を得られるかどうか、地元型の人は老後に生活費が続くかどうかが、不安の原因になりえます。 


 上記の二つに当てはまらないのが、三つ目の「残余型」です。都市部の非正規雇用者など地元を離れ、不安定な職に就き、所得も地域とのつながりも少ない人たちのことです。彼らには、老後の社会的承認の不安と、生活費の不安の両方が当てはまります。


 今の日本の根本問題は、この残余型の人たちがどんどん増えていることです。 


 その背景には、日本では「大企業型」を守ろうとしてきたことがあります。その結果、地元型が減り、残余型が増えたのです。これは非常に危険であると小熊さんは指摘しています。 
 

  長時間労働や非正規雇用など、働き方を巡っては、これまでもさまざまな改革が提案・実施されてきた。「大企業型」中心で行き詰まりを見せる日本の労働環境を根本的に変えるには、どんな視点が大切だろうか。 
 

 


 職場以外で活動することが重要であると思います。これについては、すでにさまざまなヒントが提示されており、例えばリンダ・グラットン氏らは『ライフ・シフト』の中で、一つの会社に勤めるのではなく、複数のキャリアを持つことの重要性を指摘しています。


 兼業やボランティア、趣味といった活動をする中で、企業という枠にとらわれない働き方の可能性が見えてきます。また、正社員であっても週3~4日の勤務でよいという“部分正社員”のような雇用形態が検討されてもよいのではと思います。 


 住み方についても同様のことが言えます。近年、フリーランスの人たちを中心に、複数の拠点を行き来する「多拠点居住」という概念が増えています。同じ場所に一年中定住するのではなく、例えば夏の間だけ北海道で暮らす、というような生活です。これによって地方の「滞在人口」が増え、それは地方創生にもつながります。 


 こうした働き方、住み方の「複数化」は、人材を分かち合う「シェアエコノミー」の全体版ともいえます。月曜日から水曜日まではこの会社、木曜日と金曜日は別の会社で働くというように、一人の人材を複数の会社でシェアする。住まいについても、都市部と地方部で人材をシェアする。これらが実現すれば、長期的には、地方の衰退や長時間労働など、少子化や財政悪化の原因を改善できる可能性も開かれます。 


 人口減少や人手不足は不可避的な課題であるからこそ、一人一人の力を自由に発揮できる社会を築くことが大切です。 
  


 都市と地方、正社員と非正規社員、政治における保守とリベラルなど、日本社会にはさまざまな「分断」の要素がある。それを乗り越える鍵は何なのか。 
  


 お互いの「暗黙の前提」を問い直していくことが、その出発点であると思います。こうした手法は、古くはソクラテスの「対話法」にも見られました。互いに議論し、暗黙の前提を明らかにし、“本当のことは何も知らないのだ”という出発点から合意形成していくのです。「無知の知」とも呼ばれ、互いが無知であると知ることが大事なのだ、と。


 現実にはさまざまな分断がありますが、そこに横たわる暗黙の前提は何かを探ることが大切です。例えば、“大企業型・地元型・残余型という3類型は、今後も交わることはない”“それ以外のあり方は無理だ”という暗黙の前提。“日本社会の根本は大企業型である”という前提もあります。これらを疑うことで、働き方や住み方のシェアといった、前提を打ち破る発想が生まれます。 


 人材のシェアという概念は、日本の文化に適しているともいえます。西洋ではキリスト教の影響もあり、ボランティアや寄付などの“一方向の無償の施し”が伝統ですが、日本には「お互いさま」という言葉があるように、互いに助け合う相互扶助のあり方が、よりなじみやすいのではないでしょうか。 


 都市部は長時間労働、地方は人材難で、互いに苦しい。そうした状況を人材のシェアで解決することは、「お互いさま」の精神と通じ合うように思います。


 少子高齢化の日本には“世界一”といえるほど、人手不足に対する危機感があります。しかしだからこそ、新しい取り組みのきっかけが生じやすいともいえるのです。


 人材を分かち合う上では、家族の枠組みを超えて励まし合い、支え合う地域のコミュニティーの存在が重要になる。そこに宗教団体の価値もあろう。 
  


 私たちが生きる世界には、「俗なる世界」ともいえる会社以外に、「聖なる世界」もあります。それは宗教組織やボランティア、会社以外のいろいろなコミュニティーのことですが、そうした聖なる世界に所属することが、人生100年時代には大切であると思います。


 聖なる世界に属することで、発想やネットワーク、視点の広がりが生まれます。それにより、合理性だけでは解決しえない何かを、解決することができるのです。それが、グラットン氏が人生100年時代の「無形資産」と呼ぶ、お金に代えられない資産です。


 俗なる世界では生産的な人が価値を持ちますが、聖なる世界ではそうとは限りません。むしろ、生産的でないからこそ価値を持つ人がいます。弱さがあるから共感を得る人や、他者の弱さを理解できるからこそ、信頼や尊敬を集める人もいます。


 創価学会やその他の宗教は、この弱さへの理解やケアという面で、大いに貢献しています。「ホスピタル(病院)」がキリスト教の施設に由来するように、社会保障もキリスト教から始まりました。 


 相互扶助や励まし合いを可能にする宗教団体は、人生を豊かで優しいものにし、困った時に助け合える力をくれる大きな資産です。人生100年時代を迎えれば、死を意識する時間や、苦しみに直面する時間も増えるでしょう。そうした時、聖なる世界とのつながり、そこでの自身の貢献が、豊かな社会的承認を生みますし、それは幸福感の広がりにもつながるでしょう。


 こうしたつながりが持つ価値を社会に還元していけば、人生100年時代はより幸せなものになっていくのではないでしょうか。


 しばた・はるか
 1978年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。博士(人間・環境学)。京都大学卒業、同大学大学院博士後期課程修了。同志社大学政策学部任期付准教授、立命館大学産業社会学部准教授などを経て現職。著書に『子育て支援と経済成長』(朝日新書、2017年)、『子育て支援が日本を救う――政策効果の統計分析』(勁草書房、2016年、社会政策学会賞受賞)があるほか、共著書、分担執筆書など多数。3児の父。



・ご感想をお寄せください kansou@seikyo-np.jp
ファクス 03-5360-9613


(2019年11月9日 聖教新聞)







Last updated  2019/11/09 08:00:06 PM
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