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晴ればれとBlog

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小説「新・人間革命」「誓願」の章

2018.09.08
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小説「新・人間革命」  誓願 139
 法悟空  内田健一郎 画 (6469)

 山本伸一の厳(げん)とした声が響(ひび)いた。
 「私は、戸田先生が『水滸会(すいこかい)』の会合の折、こう言われたことが忘れられない。
 『中核(ちゅうかく)の青年がいれば、いな、一人の本物の弟子がいれば、広宣流布は断じてできる』
 その『一人』とは誰であったか。誰が戸田先生の教えのごとく、命がけで世界にこの仏法を弘めてきたか――私は“その一人こそ、自分であった”との誇りと自負(じふ)をもっています。
 どうか、青年部の諸君(しょくん)は、峻厳(しゅんげん)なる『創価の三代の師弟(してい)の魂(たましい)』を、断じて受け継(つ)いでいってもらいたい。その人こそ、『最終の勝利者』です。また、それこそが、創価学会が21世紀を勝ち抜いていく『根本の道』であり、広宣流布の大誓願を果たす道であり、世界平和創造の大道なんです。
 頼んだよ! 男子部、女子部、学生部! そして、世界中の青年の皆さん!」


 「はい!」という、若々しい声が講堂にこだました。
 会場の後方には、初代会長・牧口常三郎と第二代会長・戸田城聖の肖像画(しょうぞうが)が掲(かか)げられていた。二人が、微笑(ほほえ)み、頷(うなず)き、慈眼(じがん)の光で包(つつ)みながら、青年たちを、そして、同志を見守ってくれているように、伸一には思えた。
 彼は、胸の中で、青年たちに語りかけた。
 “さあ、共に出発しよう! 命ある限り戦おう! 第二の「七つの鐘」を高らかに打ち鳴(な)らしながら、威風堂々と進むのだ”
 彼の眼(まなこ)に、「第三の千年」の旭日(きょくじつ)を浴(あ)びて、澎湃(ほうはい)と、世界の大空へ飛翔(ひしょう)しゆく、創価の凜々(りり)しき若鷲(わかわし)たちの勇姿(ゆうし)が広がった。
 それは、広宣流布の大誓願に生き抜く、地涌の菩薩の大陣列であった。

                           (小説『新・人間革命』全30巻完結)
                          2018年(平成30年)8月6日
                             長野研修道場にて脱稿
  
  創価の先師・牧口常三郎先生、
  恩師・戸田城聖先生、
  そして、尊(とうと)き仏使(ぶっし)にして「宝友(ほうゆう)」たる
  全世界のわが同志に捧(ささ)ぐ  
(2018年9月8日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.08 08:30:07


2018.09.07
小説「新・人間革命」  誓願 138
 法悟空  内田健一郎 画 (6468)


 山本伸一は、同時多発テロ事件後、各国の識者との会見でも、また日本の新聞各社のインタビューなどでも、今こそ、平和と対話への大世論を起こすべきであると強調した。
 翌年の1・26「SGIの日」記念提言でも、「文明間対話」が21世紀の人類の要石(あなめいし)となると述べるとともに、国連を中心としたテロ対策の体制づくりをと訴(うった)えた。また、テロをなくす方策として、「人間の安全保障」の観点から、人権、貧困、軍縮の問題解決へ、世界が一致して取り組む必要性を提起(ていき)した。
 彼は、世界の同志が草の根のスクラムを組み、新しい平和の大潮流を起こす時がきていることを感じていた。もとより、平和の道は“険路(けんろ)”である。恒久(こうきゅう)平和は、人類の悲願にして、未(いま)だ果(は)たし得(え)ていない至難(しなん)のテーマである。

 なればこそ、創価学会が出現したのだ! なればこそ、人間革命を可能にする仏法があるのだ! 対話をもって、友情と信義(しんぎ)の民衆の大連帯を築くのだ!
 また、人類の平和を創造しゆく道は、長期的、抜本的な対策としては正しい価値観、正しい生命観を教える教育以外にない。めざすべきは「生命尊厳の世紀」であり、「人間教育の世紀」である。

 2001年(平成13年)11月12日、11・18「創価学会創立記念日」を祝賀する本部幹部会が、東京戸田記念講堂で晴れやかに開催された。新世紀第1回の関西総会・北海道栄光総会、男子部・女子部結成50周年記念幹部会の意義を込めての集いであった。
 伸一は、スピーチのなかで、皆の労(ろう)を心からねぎらい、「『断じて負けまいと一念を定(さだ)め、雄々しく進め!』『人生、何があろうと“信心”で進め!』――これが仏法者の魂(たましい)です」と力説した。そして、青年たちに、後継のバトンを託(たく)す思いで語った。
 「広宣流布の前進にあっても、“本物の弟子”がいるかどうかが問題なんです!」
 広宣流布という大偉業は、一代で成(な)し遂(と)げることはできない。師から弟子へ、そのまた弟子へと続く継承(けいしょう)があってこそ成就(じょうじゅ)される。

(2018年9月7日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.07 12:54:36
2018.09.06
小説「新・人間革命」  誓願 137
 法悟空  内田健一郎 画 (6467)

 2001年(平成13年)「新世紀 完勝の年」が晴れやかに明けた。「希望の21世紀」の、そして、「第三の1,000年」の門出である。山本伸一は「聖教新聞」の新年号に和歌を寄せた。
 「新世紀 新たな舞台は 世界かな
    胸の炎の 決意も新たに」
 1月2日、彼は、73歳の誕生日を迎えた。伸一が70代のテーマとしていたのは、「世界広布の基盤完成」であった。
 5月3日、アメリカ創価大学オレンジ郡キャンパスが、待望の開学式を迎えた。人類の平和を担う、新しき世界市民を育む学舎が誕生したのだ。学長に就任したのは、創価高校・創価大学1期生の矢吹好成(やぶきよしなり)であった。
 伸一は、万感の思いをメッセージに託し、「『文化主義』の地域の指導者育成」「『人間主義』の社会の指導者育成」「『平和主義』の世界の指導者育成」「自然と人間の共生の指導者育成」を「指針」として示した。

 9月11日のことであった。アメリカで、4機の旅客機がハイジャックされ、そのうちの2機はニューヨークの世界貿易センタービルに、別の1機は国防総省に突っ込むという事件が起こった。「アメリカ同時多発テロ事件」である。
 死亡者は約3,000人、負傷者も6,000人を超える悲惨(ひさん)な事態となった。アメリカ政府は、イスラム過激派の犯行と断定し、「テロとの戦い」を宣言。首謀者(しゅぼうしゃ)らが潜伏(せんぷく)していると見られるアフガニスタンへの軍事攻撃を開始した。また、その後、ヨーロッパなどで、自爆テロが頻発(ひんぱつ)していくことになる。
 どのような大義(だいぎ)を掲(かか)げようと人びとの命(いのち)を奪(うば)うテロは、絶対に許(ゆる)されるものではない。
 このテロ事件では、アメリカSGIも直ちに緊急対策本部を設置し、救援活動の応援、義援金の寄託(きたく)など、できうる限りのことを行った。また、宗教間対話にも積極的に取り組んでいった。平和、戦争反対、暴力をなくす――これは教義を超えた人間の共通の道であり、宗教は、本来、そのためにこそあるのだ。
(2018年9月6日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.06 12:28:32
2018.09.05
小説「新・人間革命」  誓願 136
 法悟空  内田健一郎 画 (6466)


 12月7日、山本伸一は、香港中文大学からの学位授与式に臨(のぞ)み、同大学で日本人初となる名誉社会科学博士号を受けた。彼は、1992年(平成4年)には同校の「最高客員教授」となっており、その時、「中国的人間主義の伝統」と題して講演も行っている。
 8日、伸一は帰国の途(と)に就(つ)いた。香港から向かったのは、常勝の都・関西であった。
 彼が会長に就任して、真っ先に訪れたのが大阪である。20世紀の地方指導の最後も大阪で締めくくり、一緒に21世紀への新しい扉を開きたかったのだ。皆、伸一と苦楽を共にし、不屈(ふくつ)の魂(たましい)を分かち合う同志である。
 常勝の友の顔は、生き生きと輝いていた。

 10日、伸一は関西代表者会議に出席した。
 いよいよ「女性の世紀」であり、「関西が、その模範に!」と期待を寄せ、「壮年部は男子部と一体になり、婦人部は女子部と一体になって、青年を守り、愛し、励まし、育てていっていただきたい」と呼びかけた。
 14日には、21世紀への旅立ちとなる本部幹部会が、関西代表幹部会、関西女性総会の意義を込めて、大阪・豊中市の関西戸田記念講堂で開催された。
 「明2001年(同13年)から、2050年へ、いよいよ『第2の七つの鐘』がスタートします!」
 伸一は、新しい「七つの鐘」の構想に言及(げんきゅう)し、民衆のスクラムで、21世紀を断じて「人道と平和の世紀」にと呼びかけた。
 また、世界で、女性リーダーの活躍が目覚(めざ)ましいことを紹介した。
 「今、時代は、音をたてて変わっている。社会でも、団体でも、これからは女性を尊重(そんちょう)し、女性を大切にしたところが栄(さか)えていく。
 大聖人は『女子は門(もん)をひら(開)く』(御書1566ページ)と仰せです。広宣流布の永遠の前進にあって、『福徳の門』を開き、『希望の門』を開き、『常勝の門』を開くのは、女性です。なかんずく女子部です」
 麗(うるわ)しき婦女一体の対話の拡大、励ましの拡大は、21世紀の新たな力となった。

(2018年9月5日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.05 17:17:10
2018.09.04
小説「新・人間革命」  誓願 135
 法悟空  内田健一郎 画 (6465)

 香港・マカオの最高協議会で山本伸一は、香港(ホンコン)の輝(かがや)ける歴史に言及(げんきゅう)していった。
 「大聖人の未来記である仏法西還(ぶっぽうせいかん)への歩(あゆ)みは、この香港から始まった。そして、1974年(昭和49年)5月から6月の、日中友好の『金の橋』を架(か)ける初の中国訪問も、ここ香港から出発し、ここ香港に帰ってきました。
 また、世界73大学(当時)と学術教育交流を広げる創価大学の『第一号の交流校』となったのは、香港中文大学です。さらに海外初の創価幼稚園の開園(92年)も香港でした」
 そして、香港・マカオのメンバーは、「21世紀もまた、その尊き大使命に生き抜いていっていただきたい」と、力強く励ました。
 折しも、この年の2月、インドの創価菩提樹園に待望の講堂が完成し、前月の11月26日、創価学会創立70周年を祝賀する、インド創価学会の総会が創価菩提樹園で盛大に開催されたばかりであった。月氏(がっし)の国インドで、日蓮大聖人の太陽の仏法がいよいよ赫々(かつかく)と輝(かがや)き、社会を照(て)らし始めたのだ。伸一は、21世紀の壮大な東洋広布、世界広布の道が、洋々と開かれていることを実感していた。

 5日夜、伸一と峯子は、香港の陳方安生(ちんほうあんせい)政務長官官邸での晩餐会(ばんさんかい)に招(まね)かれた。
 長官は、1993年(平成5年)、総督に次ぐ立場である香港行政長官に、女性として初めて就任し、97年(同9年)の中国返還以降は、行政長官に次ぐ政務長官として活躍していた。
 また、長官の母は現代中国画の巨匠(きょしょう)・方召麐画伯(ほうしょうりんがはく)であり、ちょうど、この時、東京富士美術館では、創立者の伸一の提案による「方召麐の世界」展が開催中で、好評(こうひょう)を博(はく)していた。伸一は、96年(同8年)に香港大学で、この母娘2人と共に名誉学位を受け、その後、交流を重ねてきたのである。
 伸一たちは、方家の家族らの歓迎を受け、香港、そして中国の未来の繁栄を念願して意見交換した。眼下に広がる“100万ドルの夜景”が美しかった。
(2018年9月4日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.08 08:41:01
2018.09.03
小説「新・人間革命」  誓願 134
 法悟空 内田健一郎 画 (6464)

 山本伸一の激励行は香港(ホンコン)へ移った。これが20世紀の世界旅の掉尾(とうび)となる。


 12月4日、香港SGI総合文化センターで行われた、香港・マカオの最高協議会に出席した彼は、今回で香港訪問が20回目となることを記念し、一句を贈った。


 「20回 香港広布に 万歳を」


 そして、1961年(昭和36年)1月からの香港訪問の思い出をたどりながら、広布草創の功労者の一人である故・周志剛(しゅうしごう)の奮闘(ふんとう)を紹介した。



 「周さんは、シンガポール、マレーシアなどに点在する同志の激励のために、数日に1回の割合で手紙を書き送った。手紙は、何か問題が生じれば、2日に2回となり、時には連日となることもあったといいます。


 貿易会社の社長としての仕事も多忙ななか、香港広布の中心者として活動し、さらに、アジアの友に激励の手紙を書き続けることは、どれほどの労作業であったことか。しかも、その分量は、4〜字詰め原稿用紙にして、5枚分、10枚分に相当することも珍しくなかった」


 当時は、電話も普及(ふきゅう)しておらず、インターネットが発達しているわけでもない。身を削(けず)る思いで励ましを重ね続けたのである。


 「ある地域の中心者への手紙には、『メンバーと、心から話し合える機会を多くつくることです。それができるのは家庭訪問以外にありません。これによって、同志と心やすく話し合え、密接なつながりもでき、相互の信頼も増すのです。これは、言うは易いが、実行は大変なことです』とあります」



 人体も血が通(かよ)わなければ機能しなくなる。組織も同じであろう。学会の組織に信心の血を、人間の真心を通わせるのは、家庭訪問、個人指導である。それがあるからこそ、創価学会は人間主義の組織として発展し続けてきた。一人ひとりを心から大切にし、親身になって、地道な対話と激励を重ねていく――それこそが、未来永遠に、個人も、組織も、新しい飛躍(ひやく)を遂(と)げていく要諦(ようてい)にほかならない。

(2018年9月3日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.03 11:36:19
2018.09.01
小説「新・人間革命」  誓願 133
 法悟空  内田健一郎 画 (6463)

 山本伸一は、プトラ大学からの名誉学位記の授与に、深い意義を感じていた。マレーシアはイスラム教が国教であり、その国の国立大学から仏法者の彼が顕彰(けんしょう)されたのである。
 それは、平和のため、人類の幸福のためという原点に立ち返るならば、宗教を超え、人間として共感、理解し合えることの証明であり、イスラムの寛容性(かんようせい)を示すものであった。
 人間と人間が分断され、いがみ合う時代にピリオドを打つために、21世紀は、宗教間対話、そして文明間対話がますます重要となろう。
 なお、彼は、2009年(平成21年)にマレーシア公開大学から、そして、翌10年(同22年)には国立マラヤ大学から、名誉人文学博士号が贈られている。
 伸一は、11月30日、マハティール首相と首相府で、2度目となる会見を行った。
 「青年こそ宝」――2人は、未来に熱い思いを馳(は)せつつ語り合った。

 12月1日、伸一は、マレーシア創価幼稚園を初訪問し、引き続きマレーシア文化会館での世界広布40周年を記念するSGM(マレーシア創価学会)の代表者会議に出席した。
 熱気に満ちた大拍手が会場に轟(とどろ)いた。
 SGMは目を見張(みは)る発展ぶりであった。伸一の入場前、理事長の柯浩方(かこうほう)は叫(さけ)んだ。
 「皆さん! 私たちは勝ちました!」
 国家行事で誰もが驚嘆(きょうたん)した5,000人の人文字、独立記念日を荘厳(そうごん)してきた青年部のパレード・組み体操、社会貢献(こうけん)の模範(もはん)と謳(うた)われる慈善文化祭、女性の世紀の先駆(さきが)けとなった婦人部・女子部の「女性平和会議」……。
 そこには、「仏法即社会」の原理に生きる信仰者の、深い使命感からの行動があった。
 理事長は語っていた。
 「ただただ、真心で、誠心誠意(せいしんせいい)やってきたからです。瞬間(しゅんかん)、瞬間、『今しかない』と」
 伸一はこの日のスピーチで、「『心の財』こそ三世永遠の宝」「幸福の宮殿は自身の中に」と訴え、また、句を贈った。
 「世界一 勝利の都 マレーシア」
(2018年9月1日 聖教新聞)






最終更新日  2018.09.01 11:57:25
2018.08.31
小説「新・人間革命」  誓願 132
 法悟空  内田健一郎 画 (6462)

 11月27日夕刻、山本伸一の一行は、シンガポールから、マレーシアの首都クアラルンプール国際空港に到着した。伸一の同国訪問は、12年ぶり2度目である。
 この12年間で、マレーシア社会も、SGM(マレーシア創価学会)も大いに発展していた。クアラルンプールには超高層ビルが増え、なかでも1998年(平成10年)に完成したペトロナスツインタワーは、ビルとして世界1の高さ(当時)である。
 学会の会館も充実し、クアラルンプールの中心地には、地上12階建てのSGM総合文化センターが翌2001年(平成13年)の完成をめざし、建設が進んでいた。また、マレーシア全13州のうち12州に、立派な中心会館が整備されることになっていた。

 29日には、マレーシア最大の総合大学である国立プトラ大学から伸一に名誉文学博士号が贈られ、同大学で、名誉学位特別授与式が厳粛(げんしゅく)に挙行(すいこう)された。
 その式典は、真心と友情にあふれていた。
 「推挙(すいきょ)の辞(じ)」を朗読(ろうどく)したのは、女性教育者のカマリア・ハジ・アブ・バカール教育学部長である。彼女は、思いの丈(たけ)を表現しようと、随所(ずいしょ)に自作の詩を挟(はさ)んだ。さらに、突然、マレー語から、日本語に変わった。
 「先生! あなたは偉大な人です。『世界平和』という、先生の生涯の夢が、達成されますように――」
 “すべてマレー語では、私の本当の思いは伝わらないのでは”と考え、日本語を覚え、最後に、直接、日本語で語ったという。

 ペナン州総督のトゥン・ダト・ハムダン・ビン・シェイキ・タヒール総長から名誉学位記が手渡され、伸一の「謝辞」となった。
 「真実の友情の対話は、民族・国境を超(こ)え、利害(りがい)を超え、あらゆる分断(ぶんだん)の壁(かべ)を超えます。
 そして、多様性を尊重(そんちょう)し、活かし合いながら、寛容(かんよう)と共生(きょうせい)と創造(そうぞう)の道を、手を携(たずさ)えて進んでいくことこそ、最も大切な道なのであります。なかんずく、教育が結ぶ友情こそが、平和と幸福を護(まも)る最も堅固(けんご)な盾(たて)であります」
(2018年8月31日 聖教新聞)






最終更新日  2018.08.31 18:49:43
2018.08.30
小説「新・人間革命」  誓願 131
 法悟空  内田健一郎 画 (6461)

 26日、山本伸一は、シンガポールとオーストラリアの合同最高会議に出席した。席上、シンガポールが「獅子(しし)の都(みやこ)」を意味することから、仏法で説く「師子」に言及(げんきゅう)した。
 「仏法では、仏を『師子』と呼び、仏の説法を『師子吼(ししく)』という。大聖人は、『師子』には『師弟(してい)』の意義があると説かれている。仏という師匠と共に生き抜くならば、弟子すなわち衆生(しゅじょう)もまた、師匠と同じ偉大な境涯になれるのを教えたのが法華経なんです」
 一般的にも、師弟の関係は、高き精神性をもつ、人間だけがつくりえる特権といえる。芸術の世界にも、教育の世界にも、職人の技の世界にも、自らを高めゆかんとするところには、必ず師弟の世界がある。

 伸一は、青年たちに力説した。
 「『人生の師』をもつことは、『生き方の規範(きはん)』をもつことであり、なかでも、師弟が共に、人類の幸福と平和の大理想に生き抜く姿ほど、すばらしい世界はありません。
 この師弟不二(していふに)の共戦こそが、広宣流布を永遠ならしめる生命線です。そして、広布の流れを、末法万年を潤(うるお)す大河(たいが)にするかどうかは、すべて後継の弟子によって決まります。
 戸田先生は、よく言われていた。
 『伸一がいれば、心配ない!』『君がいれば、安心だ!』と。私も今、師子の道を歩む皆さんがいれば、世界広布は盤石(ばんじゃく)である、安心であると、強く確信しています」

 さらに、彼は、「各各(おのおの)師子王の心を取(と)り出(いだ)して・いかに人をどすともをづる事なかれ」(御書1190ページ)と仰せのように、師子王の心とは、「勇気」であると訴えた。
 「勇気は、誰でも平等にもっています。勇気は、幸福という無尽蔵(むじんぞう)の宝の扉(とびら)を開くカギです。しかし、多くの人が、それを封印(ふんいん)し、臆病(おくびょう)、弱気(よわき)、迷(まよ)いの波間(なみま)を漂流(ひょうりゅう)している。どうか皆さんは、勇気を取り出し、胸中の臆病を打ち破(やぶ)ってください。そこに人生を勝利する要因(よういん)があります」
 未来は青年のものだ。ゆえに、青年には、民衆を守り抜く師子王に育(そだ)つ責任がある。
(2018年8月30日 聖教新聞)






最終更新日  2018.08.30 14:08:18
2018.08.29
小説「新・人間革命」  誓願 130
 法悟空  内田健一郎 画 (6460)

 山本伸一は、25日、シンガポール創価幼稚園を訪れた。幼稚園の訪問は2度目だが、タンピネスの新園舎は初めてである。
 伸一と峯子(みねこ)に、園児の代表から花束が贈られた。彼は、「ありがとう!」と言いながら、一人ひとりの手を握(にぎ)っていった。喜びの声をあげる子もいれば、はにかむ子もいる。
 「皆さんとお会いできて嬉(うれ)しい。皆さんの作品を収めたアルバムを、昨日、見せていただきました。みんな上手でした」
 子どもたちは、日本語で、かわいい合唱を披露(ひろう)してくれた。小さな体を左右に大きく揺らしながらの熱唱である。伸一も、一緒に手拍子を打った。
 「日本語も上手だね」
 皆の顔が、ほころぶ。
 その光景を見ていた園長が感想を語った。
 「子どもたちの表情が、瞬間で変わるのがわかりました。“自分は愛されているんだ”という満足そうな表情でした」
 園内には、英語で書いた、園児のメッセージカードも張り出されていた。
 「先生は世界平和をつくっています。だから、ぼくはパイロットになって、みんなをいろんな国に連れていきたいです」
 「先生は、はたらきすぎです。いつもありがとう。先生の愛情にこたえるために、私もいっしょうけんめいお勉強します」
 伸一は、峯子に言った。
 「ありがたいね。21世紀が楽しみだ」
 彼は、未来に懸かる希望の虹を見ていた。

 伸一たちは、幼稚園に続いて、SSA(シンガポール創価学会)の本部を初訪問し、世界広布40周年記念大会に出席した。
 ここでは、「但(ただ)南無妙法蓮華経の七字のみこそ仏(ほとけ)になる種(たね)には候へ」(御書1553ページ)との御文を拝(はい)して訴(うった)えた。
 「何があっても御本尊を信じ、題目を唱え抜くことです。御本尊を、母と思い、父と思い、嬉しいことも、苦しいことも、全部、話していけばよい。心の丈(たけ)を、ぶつけてゆけばよい。必ず全部、御本尊に通じていきます」
(2018年8月29日 聖教新聞)






最終更新日  2018.08.29 10:25:37

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