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晴ればれとBlog

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小説「新・人間革命」

2019.03.10
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「新・人間革命」完結に寄せて 東映株式会社代表取締役グループ会長 岡田裕介氏

慈悲に満ちあふれた万人の教本

 約半世紀――これほど長きに渡って小説を書き続けるということが、どれほどの偉業であり、深い決意を要することでしょうか。“必ずや師匠の正義を宣揚してみせる”“一人の人間の持つ偉大な力に目覚めさせる”との、すさまじい気迫と覚悟を感じずにはいられません。
 想像を絶する激闘の中で世界に平和の光を放ち続けたペンの大闘争に、ただただ敬服するばかりです。
 この小説は、「師弟」「使命」「平等」など、人生における重要な精神が、あらゆる角度から丁寧に記されており、まさに“万人の教本”として人類史に残る名著であると確信いたします。
 何より私が感じているのは、一貫して慈悲に満ちあふれた小説であることです。ページを開けば、名もない一人の会員を全身全霊で激励されるシーンがいくつも出てきます。
 “目の前にいる苦悩の人を救わずにはおくものか”との熱烈な慈悲。その言葉一つ一つが、どれほど多くの読者の心を揺さぶり、勇気と希望の灯をともしたことでしょうか。私も、これまで池田先生と2度の出会いを刻み、その人徳と慈悲の深さを肌身で感じてきた一人です。
 徹して一人の苦悩に寄り添い、励まし、偉大な使命に目覚めさせていく――その慈悲の行動を貫き通してきた先生の偉大さは、小説を読むほどに、深く胸に迫ります。
 さらに先生は、“文化交流を通じて、世界平和に貢献する”との信念で民音(民主音楽協会)を創立され、世界的な文化運動を展開されてきました。
 その着想は、どこまでも人間という原点に立ち返ったところから始まったのだと思います。
 文化には、人種や国境といったあらゆる隔たりを超え、全ての人の心を結ぶ力があります。それは映画も同じです。
 今、4Kや8K(高精細・高画質な映像規格)、VR(仮想現実)などの最新技術によってデジタル化が進み、人間の目をも超えた映像を映し出せるようになりました。
 しかし、いかに技術が進歩したとしても、見失ってはならないのが“人間の探求”です。その時代や精神を映し出す映画が、人間をどう描き出すか。映画産業は技術先行ではなく、人間を描くために、どう技術を生かすのかという視点を決して忘れてはならないと感じています。
 その“人間根本”の哲学を、絶えず発信し続けているのが池田先生であり、小説『人間革命』『新・人間革命』であります。
 人間根本の精神を、私も自分の立場で後世に伝え残していきたい。先生の哲学の輝きは、どんなに時代が変わっても永遠に色あせることはないでしょう。(談)

 おかだ・ゆうすけ 1949年生まれ。俳優、映画プロデューサーとして活躍後、88年に東映株式会社に入社。東京撮影所長、代表取締役社長などを歴任し、現在、代表取締役グループ会長、一般社団法人・日本映画製作者連盟会長などを務め、映画業界の発展に尽力している。

 「『新・人間革命』完結に寄せて」のバックナンバーが聖教新聞社公式ウェブサイト「SEIKYO online(セイキョウオンライン)」の「まとめ・特集コーナー」から閲覧できます。スマートフォンで、上記のQRコードを読み取ってアクセスしてください。

 
(2019年3月10日 聖教新聞)







最終更新日  2019.03.11 10:10:36


2019.02.25

​「新・人間革命」完結に寄せて

読者の内的対話を呼び起こす力

株式会社トーハン代表取締役副社長 川上浩明氏

 小説『新・人間革命』の完結を心よりお喜び申し上げます。

 『人間革命』のご起稿から数えて半世紀以上にわたり、池田先生は言葉の力をもって、試練と戦うあまたの人を励まし、勇気を送り続けてこられました。

 「戦争ほど、残酷なものはない。戦争ほど、悲惨なものはない」――世に名高い小説『人間革命』の書き出しは、続く『新・人間革命』の冒頭において、「平和ほど、尊きものはない。平和ほど、幸福なものはない」と力強く転換されました。

 さらに、この大河ロマンが一つの区切りを迎えた『新・人間革命』第30巻〈下〉では、次代を担う若い方々の姿が終盤に印象深く描かれ、物語は格調高く結ばれました。世代を超えて人間主義の志を受け継ぎ、何があろうとも未来への限りない希望をつづりゆく先生のペンの力が、わが国ばかりか世界各国でも翻訳され、累計発行部数5500万部超という空前絶後の記録につながったことに、敬服の念を深くするばかりです。

 書物とは人類文化の精華であり、時と場所を超えて読み継がれ、未来への贈り物として日々新たに生み出される存在です。

 私どもトーハンは創業以来、良書の普及を期し、その流通の一翼を担ってまいりましたが、今日、池田先生という“巨きな哲人”にして詩人、卓越した文筆家と同時代を生きる幸運に恵まれたばかりか、珠玉の傑作の数々を、書店を通じてあまねく読者へお届けする栄に浴してまいりました。このことは私どもにとりまして、たいへん大きな喜びです。

 いったい良書とは何でしょうか。あえて申せば、対話を喚起することが良書の一条件ではないかと考えます。古典名著はいずれも読者の内に新たな言葉を呼び起こし、他者との対話を助け、社会を生き抜く知恵と勇気を与えてくれます。

 この点、私は池田先生の著作の数々、なかんずく小説『人間革命』『新・人間革命』に、読者同士の対話、また先生と読者自身の内的対話をも呼び起こす膨大なエネルギーを感ずるのです。

 無論、未来のことは分かりませんが、あるいは時の試練にも耐えうる新たな古典が今まさに誕生しつつあり、我々はその瞬間に立ち会っているのではないかと思えるのです。

 『新・人間革命』は堂々のフィナーレを迎えられましたが、物語は読者の胸に刻まれ、続きは読者自身の人生の中で紡がれてゆくでしょう。それぞれに彩り豊かな続編が読者の人生を飾り、また新たな対話につながりゆくことを確信しております。これからも弊社は、人間革命の物語を全国の読者にお届けしゆく使命に誇りをもち、真摯に誠実に取り組んでまいります。 ​


(2019年2月25日  聖教新聞)







最終更新日  2019.02.27 14:02:27
2019.02.09

「新・人間革命」完結に寄せて
 桃山学院教育大学長 梶田叡一氏

何度も読んでこそ真意に迫れる
 小説『人間革命』『新・人間革命』の完成は、とてつもない偉業です。私たちは池田先生と同時代を生きているため、偉業の全容は分かりにくい。けれども50年、100年と時を経るに従い、歴史がその偉大さを証明してくれるでしょう。
 両小説には、学会の歩みが詳細に記録してあります。しかもそこに、一貫した平和へのメッセージが込められている。私はクリスチャンですが、遠くない将来、キリスト教における新約聖書のようになっていくと感じています。
 私は30代の時、牧口常三郎先生の著作を学び始めました。心理学の師匠である波多野完治先生から、創価教育学説について伺ったことがきっかけです。
 若い時から長く教育に携わり、五つの大学で学長を務めたこともあり、創価教育の実践について描かれた『新・人間革命』「栄光」の章を、特に興味深く読ませていただきました。中でも山本伸一が“創立者は陰の人でよい”としつつ、“子にとって最大の教育環境は教師自身”“本気で教員が関わらないと子は伸びない”等と、繰り返し述べておられる点が印象的です。


 東西の創価高校は現在、文部科学省の教育事業「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」に指定されており、私は関西創価高校のSGH運営指導委員を務めています。これは、本当に素晴らしい経験になっています。熱意あふれる教員のもとで、どんなことにも積極的に挑戦する生徒たちが育っており、牧口先生の教育哲学、そして池田先生の願いが、見事に結実していることを目の当たりにしたからです。
 長年、牧口先生の書物を読み、創価教育の生徒の姿をイメージしてきました。しかし生徒を見ないと、どんな教育がなされているかは、分かりません。同校の教員は事あるごとに、「他人の不幸の上に自分の幸福を築くことはしない」との、創立者の思想を生徒に伝えています。究極的には“全ての人が幸せにならないと、己の幸福もない”のです。
 しかし高校生が、この真意を理解することは難しい。学校を出て働き、苦労を重ね、社会の中堅になっていく過程で、少しずつ人間主義の哲学を理解することができる。難しいからこそ、創立者も繰り返し言われているのだと思います。


 小説『人間革命』『新・人間革命』は、読みやすい文体で書かれていますが、こうした非常に深いメッセージが込められています。読み手が何度も読まなければ、その一貫したメッセージを自分の中に落とし込むことはできません。
 繰り返し読むことが大切です。何度も何度も反すうすることで“自己内対話”が促され、自身の生き方が深まっていく。この作業を通して、徐々に、池田先生の思いを理解していけるのではないでしょうか。このような小説を約半世紀にわたって執筆された池田先生に、尊敬の念を抱かずにはいられません。(談)

 かじた・えいいち

 1941年、島根県松江市生まれ。大阪大教授、京大教授、京都ノートルダム女子大学長、兵庫教育大学長、環太平洋大学長、奈良学園大学長などを経て、2018年から桃山学院教育大学長。文学博士。

 「『新・人間革命』完結に寄せて」のバックナンバーが聖教新聞社公式ウェブサイト「SEIKYO online(セイキョウオンライン)」の「まとめ・特集コーナー」から閲覧できます。








最終更新日  2019.02.09 19:45:50
2017.12.05

暁鐘 80

 山本伸一は、平和と民衆の幸福への闘争(とうそう)を重ねつつ、詩を書き続けた。多忙なスケジュールの合間を縫(ぬ)うようにして口述(こうじゅつ)し、書き留(とど)めてもらった作品も数多くある。
 その後、彼には、インドの国際詩人学会から「国際優秀詩人」賞(1991年)、世界詩歌協会から「世界桂冠詩人賞」(95年)、「世界民衆詩人」の称号(2007年)、「世界平和詩人賞」(2010年)が贈られている。
  
 伸一がアメリカでの一切の予定を終えて、成田(なりた)の新東京国際空港(後の成田国際空港)に到着したのは、日本時間の7月8日午後4時過ぎであった。空港には、会長の十条潔(じゅうじょうきよし)らの笑顔が待っていた。
 今回の訪問は、61日間に及び、ソ連、欧州、北米と、8カ国を訪ね、ほぼ北半球を一周する平和旅となった。各国の政府要人、識者らと、文化・平和交流のための対話を展開する一方、世界広布の前進を願い、各地でメンバーの激励に全精魂(ぜんせいこん)を注(そそ)いだ。
 第1回世界平和文化祭をはじめ、ヨーロッパ代表者会議、各国各地での信心懇談会や御書研鑽、総会、勤行会、交歓会など、いずれの行事でも、力の限り同志を励
まし続けた。
 また、今こそ、未来への永遠の指針を残そうと必死であった。片時たりとも無駄(むだ)にするまいと、パリでは地下鉄の車中など、移動時間を使って詩を作り、フランスの青年たちに贈りもした。

 間断なき激闘の日々であった。しかし、進むしかなかった。21世紀を、必ずや「平和の世紀」「生命の世紀」にするために──。
 彼は、新しい時代の夜明けを告げようと、「時」を待ち、「時」を創っていった。
一日一日、一瞬一瞬が真剣勝負であった。死闘なくしては、真実の建設も、栄光もない。
 その奮闘によって、遂(つい)に“凱歌の時代”の暁鐘(ぎょうしょう)は、高らかに鳴り渡ったのだ。今、世界広宣流布の朝を開く新章節の旭日(きょくじつ)は、悠然(ゆうぜん)と東天(とうてん)に昇(のぼ)り始めたのである。


 (この章終わり)

(2017年12月 5日付 聖教新聞)







最終更新日  2017.12.05 12:12:49
2017.12.04

暁鐘 79

 世界平和文化祭には、テレビ局をはじめ、30余の報道各社が取材に訪れた。ABC放送は、終了後、直ちにニュース番組で、その模様を放映。祭典は世界平和と生命の尊厳(そんげん)を志向(しこう)して開かれたものであり、出演者は素人であると紹介した。
 テレビのインタビューに登場したメンバーは、「一人ひとりの人間の可能性を最大に発揮させつつ、世界平和のために貢献(こうけん)しているのが、創価学会の運動です」と胸を張った。


 翌29日昼、世界平和文化祭の感動は、シカゴの街に広がった。晴れ渡る空の下、シカゴ市庁舎前の広場で、文化祭の舞台が再演されたのだ。シカゴ市並びに市民の惜(お)しみない協力に感謝しての催しであった。
 市庁舎前には、各界の来賓(らいひん)、招待(しょうたい)した老人ホームのお年寄り500人をはじめ、1万人の市民が詰めかけ、熱演に喝采(かっさい)を送り続けた。
 音楽隊の演奏、イタリア・韓国・ハンガリー・インドの民族舞踊、日本の交流団による勇壮(ゆうそう)な太鼓演奏や梯子(はしご)乗りの妙技、オーケストラによるテーマ曲「朝日」の演奏、組み体操では人間ロケットが飛び交う。
 山本伸一と共に演技を鑑賞(かんしょう)していた来賓の一人は、満面に笑みをたたえて語った。
 「感動しました。すばらしい文化をありがとうございます!」
 喝采(かっさい)と賞讃(しょうさん)の交響曲に包まれて、創価学会は、アメリカの天地から21世紀への新しい船出を開始したのである。


 伸一がシカゴから最後の訪問地ロサンゼルスに到着した7月1日、詩人のクリシュナ・スリニバス博士が事務総長を務める世界芸術文化アカデミーは、伸一に「桂冠詩人(けいかんしじん)」の称号授与(しょうごうじゅよ)を決定した。
 後に届いた証書では、彼の詩を、「傑出せる詩作」と評していた。伸一は、過分な言葉であると思った。
そして、心に誓った。
 “私は、人間の正義の道を示し、友の心に、勇気を、希望を、生きる力を送ろうと、詩を書いてきた。こ
の期待に応えるためにも、さらに詩作に力を注ぎ、励ましの光を送ろう!”

(2017年12月 4日付 聖教新聞)






最終更新日  2017.12.04 13:06:10
2017.12.02

暁鐘 78

 世界平和文化祭は、開催国アメリカの音楽と踊りに移った。カウボーイハットを被ってのウエスタンダンス、ハワイアンダンス、さらに、チャールストン、ジルバ、タップダンスと、陽気で賑(にぎ)やかなアメリカンダンスの世界が繰(く)り広げられていく。
 一転。暗くなった舞台に立つ一組の男女をスポットライトが照らす。山本伸一が詠んだ詩「我が愛するアメリカの地涌の若人に贈る」の、力強い朗読(ろうどく)の声が流れる。


 「あらゆる国の人々が集い共和した
  合衆の国 アメリカ
  これこそ世界の縮図である
  このアメリカの
  多民族の結合と連帯の中にこそ
  世界平和への図式の原則が
  含まれているといってよいだろう……」


 やがて朗読が終わると、決意のこもった大拍手が場内を揺るがした。拍手には、アメリカから世界平和の波を起こそうとする同志の思いが、ほとばしりあふれていた。
 フィナーレでは出演者が舞台を埋め尽くし、アルゼンチン、オーストリア……と、各国の旗を持った出演者が前へ進み出て、高く掲(かか)げる。全世界から人びとが集う、人間共和の合衆国アメリカの理想を讃え、決意を表明したものだ。観客席では、それぞれの国の関係者らが立ち上がって拍手し、喝采(かっさい)の波が会場中に広がる。そして、歓喜の歌声が響き、スクラムが大きく揺れる。

 地球は一つ、世界は一つであることを、描き出した、美事な世界平和文化祭であった。ここに、創価の世界広布新章節の幕は上がり、高らかに、晴れやかに、旅立ちのファンファーレは轟(とど)き渡ったのだ。
 この世界広宣流布の大潮流は、いかなる力をもってしても、決して、とどめることはできない。「一閻浮提広宣流布」は、日蓮大聖人の御遺命(ごゆいめい)であるからだ。そして、その御本仏の大誓願を実現しゆくことこそ、創価学会が現代に出現した意義であり、われらの久遠(くおん)の大使命であるからだ。


(2017年12月 2日付 聖教新聞)







最終更新日  2017.12.02 13:03:50
2017.12.01

暁鐘 77


 6月28日、21世紀へと羽ばたく歴史的な第1回世界平和文化祭が開催された。
 シカゴ郊外にある会場のローズモント・ホライゾン(後のオールステート・アリーナ)には、世界17カ国の在米大使館関係者をはじめ、各界の来賓(らんひん)、各国のSGIメンバーの代表ら約2万人が集った。
 テーマ曲「朝日」の合唱が流れる。「生命の世紀」の朝だ。白いユニホームに身を包んだ、眠りから覚(さ)めた青年たちが、躍動のダンスを踊り始める。

 ステージは4面で構成され、中央と、その前、そして左右にも舞台がある。それらを駆使(くんし)して、アメリカのメンバーが、ラテン・アメリカ、アフリカ、西ヨーロッパ、東ヨーロッパ、中東、アジアの歌と踊りを相次ぎ披露していく。メンバーは、日々、練習を重ねて、各国の踊りを習得(しゅうとく)したのだ。
 ロシアのダンスを踊ったニューヨークの友は、ソ連の人びとに思いを馳(は)せ、その心になりきって踊ろうと努めた。練習に励むうちに、イデオロギーや国家の壁(かべ)を超(こ)えて、まだ見ぬソ連の人びとが、親しい友人に思えてきたという。文化には、心と心をつなぎ、人間と人間を結び合う力がある。

 日本からの親善交流団も日本舞踊や民謡などを披露(ひろう)。日本の音楽隊も登場した。また、創価合唱団が力強く「威風堂々の歌」を合唱すると、アメリカの草創期を切り開いてきた婦人たちが、労苦(ろうく)の幾山河(いくさんが)を思い起こし、目に涙を浮かべる一幕もあった。
 長野県男子部は、舞台狭しと組み体操を展開し、五段円塔をつくり上げた。「オーッ」と感嘆(かんたん)の声が場内を包み、喝采(かっさい)が広がった。
 どよめきが続くなか、二つのグループが左右の舞台で、パレスチナとイスラエルの民族舞踊を踊る。踊り終わって双方から何人かが中央の舞台に近づく。しかし、ためらう。それでも、自(みずか)らを鼓舞(こぶ)するように歩みを運んでいく。そして、固(かた)い握手(あくしゅ)を交(か)わした。
 大拍手が沸(わ)き起こった。それは、平和を願う全参加者の願いであり、祈りであった。



(2017年12月 1日付 聖教新聞)







最終更新日  2017.12.01 11:56:13
2017.11.30

暁鐘 76

 山本伸一は、6月25日午後5時(現地時間)、150人ほどのメンバーに見送られ、カナダのトロント国際空港を発ち、約1時間半の飛行でアメリカのシカゴに到着した。
 シカゴでは、28日に、今回の北米訪問の最も重要な行事となる、第1回世界平和文化祭が開催されることになっていた。それは、世界広布新章節の開幕を告げる祭典であり、まさに世界宗教としての創価学会の、新たな船出の催しであった。
 伸一は、シカゴ訪問では、「シカゴ・タイムズ」のインタビューにも応じた。
 また、シカゴ市は、市長が公式宣言書を出して、伸一の平和行動を高く評価し、22日から、平和文化祭が行われる28日までを、伸一の名を冠した週間とすることを宣言。シカゴ市民に対して、伸一並びに平和文化祭参加者の歓迎を呼びかけたのである。

 同行した日本の幹部たちは語り合った。
 「本当に世界広布の時代が到来している! こうしてアメリカで、メンバーの社会貢献の活動や、青年を大切にし、青年がはつらつと活躍しているSGIの運動に、大きな期待が寄せられていることが、何よりの証拠だ」
 「残念だが、日本には島国根性のようなものがある。新しい民衆運動に対しても、その発展を妬(ねた)んだりして、正視眼(せいしがん)で見ない。時代はどんどん変化している。狭(せま)い心では、世界からどんどん取り残されていってしまう」
 「1月に山脇友政(やまわきともまさ)が恐喝容疑(きょうかつようぎ)で逮捕されて以来、山脇が一部マスコミを利用して学会を誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)していた内容が、いかにいい加減(かげん)なものかが明らかになった。今こそ、学会の真実を訴え抜いていくのが私たちの使命だ」
 
 27日には、学会が寄進したアメリカ5カ所目の寺院(出張所を含む)がシカゴ郊外に完成し、法主の日顕(にっけん)が出席して落慶入仏式が挙行された。これには伸一も参列した。
 彼は、僧俗和合(そうぞくわごう)によって、広宣流布が進むことを願い続けていた。ただ、ただ、広宣流布大願成就のために──これこそが、常に創価学会に脈打つ不変の大精神であった。

(2017年11月30日付 聖教新聞)






最終更新日  2017.11.30 15:00:10
2017.11.29
暁鐘 75

 誰からも、賞讃(しょうさん)、顕彰(けんしょう)をされることがなくとも、仏法という生命の因果(いんが)の法則に照(てら)らせば、広宣流布のための苦労は、ことごとく自身の功徳、福運になる。仏は、すべて見通している。それが「冥(みょう)の照覧(しょうらん)」である。
 したがって、各人の信心の在り方としては、人が見ようが見まいが、自らの信念として、すべてを仏道修行ととらえ、広宣流布のため、法のため、同志のために、勇(いさ)んで苦労(くろう)を担(にな)い、奮闘していくことが肝要(かんよう)である。
 そのうえで幹部は、全同志が喜びを感じ、張(は)り合いをもって、信心に励(はげ)んでいけるように、皆の苦労を知り、その努力を称(たたえ)え、顕彰していくために心を砕いていくのだ。

 山本伸一たちは、ローラ・セコールの家の庭に出た。そこでも語らいは続いた。
 「英軍の勝利は、ローラという、一婦人、一民衆の命がけの協力があったからです。同様に、すべての運動は、民衆の共感、賛同、支持、協力があってこそ、成功を収める。広宣流布を進めるうえでも、常に周囲の人びとを、社会を大切にし、地域に深く根を張り、貢献(こうけん)していくことが大事だ。
 したがって、日々の近隣(きんりん)への配慮(はいりょ)や友好、地域貢献は、広宣流布のための不可欠な要件といえる。社会、地域と遊離(ゆうり)してしまっては、広布の伸展(しんてん)などあり得ない。

 また、彼女は、負傷(ふしょう)した夫の面倒をみながら、子どもたちを育てている。人間として大切なことは、生活という基本をおろそかにしない、地に足の着いた生き方だ。
それが民衆のもつ草の根の強さだ。そして、その人たちが立ち上がることで、社会を根底から変えていくことができる。
 それを現実に成(な)し遂(と)げようとしているのが、私たちの広宣流布の運動だ。その最大の主人公は婦人部だよ」
 伸一は、こう言って、テルコ・イズミヤに視線を注いだ。彼女は、大きな黒い瞳(ひとみ)を輝(かがや)かせ、笑みを浮かべて頷(うなず)いた。伸一の、この訪問によって、カナダは世界広布の新章節へと、大きく羽(は)ばたいていったのである。
(2017年11月29日付 聖教新聞)






最終更新日  2017.11.29 12:53:04
2017.11.28
暁鐘 74

   山本伸一は、隣(となり)にいた妻の峯子に言った。
 「ローラ・セコールの生き方は、学会の婦人部に似ているね。彼女は、英軍を救うために恐れなく、勇敢(ゆうかん)に行動した。そこには、強い信念と勇気がある。しかも、大功労者でありながら、威張(いば)ったり、権威(けんい)ぶったりするのではなく、夫を支(ささ)え、また、母として黙々(もくもく)と子どもたちを育てていった。まさに婦人部の生き方そのものだね」
 峯子が、笑顔で大きく頷(うなず)きながら答えた。
 「本当にそうですね。歴史が大きく動いていった陰には、女性の努力や活躍が数多くありますが、そこに光が当たることは少ないんですね」

 それを受けて、伸一は、同行のメンバーに向かって語った。
 「私も、その通りだと思う。だから私は、どこへ行っても、民衆、庶民のなかのヒーロー、ヒロインを、草の根を分け、サーチライトで照らすようにして探し出そうとしているんだよ。無名でも、人びとの幸福と平和のために、一身を捧(ささ)げる思いで、広宣流布に尽力(じんりょく)してくださっている方はあまりにも多い。不思議なことです。まさしく、地涌の菩薩が、仏が集ったのが創価学会であるとの確信を、日々、強くしています。
 私は、その方々に光を当て、少しでも顕彰(けんしょう)していこうと、各地で功労の同志の名をつけた木を植樹したり、また、各地の文化会館等に銘板をつくって、皆さんの名前を刻(きざ)ませていただいたりしてきたんです。
 幹部は、決して、学会の役職や、社会的な地位などで人を判断するのではなく、誰(だれ)が広宣流布のために最も苦労し、汗を流し、献身(けんしん)してくださっているのかを、あらゆる角度から洞察(どうさつ)し、見極(みきわ)めていかなくてはならない。そして、陰(かげ)の功労者を最大に尊敬し、最高に大切にして、賞讃(しょうさん)、宣揚(せんよう)していくんです。
 つまり、陰で奮闘(ふんとう)してくださっている方々への、深い感謝の思いがあってこそ、組織に温(あたた)かい人間の血が通うんです。それがなくなれば、冷淡(れいたん)な官僚主義(かんりょうしゅぎ)となってしまう」
(2017年11月28日付 聖教新聞)






最終更新日  2017.11.28 11:00:04

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