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晴ればれとBlog

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ワールドリポート

2020.07.26
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カテゴリ:ワールドリポート

​各国でのSGI教学研修会から――ラテンアメリカ教学研修会
「崇峻天皇御書」に学ぶ

 世界各国で開催されてきたSGI(創価学会インタナショナル)教学研修会。今回は、昨年9月にアルゼンチンで行われたラテンアメリカ教学研修会の講義を紹介する。7カ国から集った友が、清水SGI副教学部長の担当で「崇峻天皇(すしゅんてんのう)御書(三種財宝御書)」を研さんした。


 師匠が立ち上がる。さらに後継の弟子が立ち上がる。そして共に勝利する。これが、広宣流布の前進のリズムです。この師弟共戦の勝利の方程式をもって、今日の世界広布の大道を開いてくださったのが創価三代の会長です。
 
​

 その上で、池田門下である私たちが勝つことによって、日蓮大聖人の仏法が受け継がれ、未来に流布されていくことが決定づけられます。
 


 そこで、きょうは、広布と人生における“勝利の要諦(ようてい)”ともいうべき「心の財(たから)」と、「人を敬(うやま)う実践」の2点について、「崇峻天皇御書(三種財宝御書)」を通して、学んでまいりましょう。


自分の住む場所で信仰の実証を
 本抄は建治3年(1277年)、四条金吾に与えられました。
 


 当時、金吾は主君(しゅくん)を折伏したことにより、主君から疎(うと)まれ、ついには“法華経を捨てなければ所領(しょりょう)を没収(ぼっしゅう)する”と迫られ、窮地(きゅうち)に立たされました。しかし、主君が病(やまい)に倒れ、医術の心得(こころえ)があった金吾が看病(かんびょう)に当たることになり、その誠実な姿に徐々に長年の誤解(ごかい)が解け、信頼を回復(かいふく)していくのです。
 


 一方、依然(いぜん)として、周囲には金吾を追い落とそうと狙(ねら)う者がおり、油断できない状況でした。そこで大聖人は、本抄で金吾に対し、生活や言動に至(いた)るまで細かな注意を与えられます。


 さらに、金吾の勝利を不動のものにするため、信心の楔(くさび)を打ち込まれていくのです。本抄からは、どこまでも弟子の勝利を願われた大聖人の深い慈愛が伝わってきます。
 

​​​​​
 金吾は大聖人の指導の通り、忍耐強く、主君に最大の誠意を尽くし、自身を錬磨(れんま)していきました。この自らの心の変革、すなわち「人間革命」をもって勝利の扉を開いたのです。金吾は、本抄を送られた後、主君の病を治したことによって厚い信頼を受け、所領も以前の3倍になるなど、見事な実証を示しました。この苦闘を通して金吾が勝ち取った最高の宝――それは、「心の財」でした。

7カ国の友が参加したラテンアメリカ教学研修会(2019年9月、アルゼンチンの首都ブエノスアイレス近郊のテクノポリス・スタジアムで)

〈「崇峻天皇御書」の一節〉
 人間として生を受けることはまれであり、爪(つめ)の上に乗った土のようにごく少ない。人間として命を持ち続けることは難しく、草の上の露(つゆ)のようにはかない。百二十歳まで生きて名を汚して死ぬよりは、生きて一日でも名をあげることこそ大切である。「中務三郎左衛門尉(なかつかさのさぶろうざえもん)(四条金吾)は、主君に仕えることにおいても、仏法に尽くすことにおいても、世間における心掛けにおいても、大変に素晴らしい」と鎌倉の人びとの口にうたわれていきなさい。「蔵(くら)の財(たから)」よりも「身の財」がすぐれている。「身の財」よりも「心の財」が第一である。この手紙をご覧になってからは、「心の財」を積んでいきなさい。(御書1173ページ13行目~16行目、通解)
  ​​​​​


 長寿(ちょうじゅ)であることはもちろん喜ばしいことですが、かけがえのない人生で何をなすのか。どう生きるのか。どのような人生の目的を定めているのか。これこそが最も大事であるとの大聖人の御教示と拝されます。
 


 また、「生きて一日でも名をあげることこそ大切」と仰せです。


 「名をあげる」とは、人間として最高に充実した人生を送ることであると思います。そういう人生を、具体的に「『主君に仕えることにおいても、仏法に尽くすことにおいても、世間における心掛けにおいても、大変に素晴らしい』と鎌倉の人びとの口にうたわれていきなさい」と仰せです。
 


「主君に仕える」とは、主君に信頼されるということ。今で言えば職場、社会で勝利するということでしょう。

「仏法に尽くす」とは、法を弘(ひろ)め不退(ふたい)の信心を貫(つらぬ)くことです。
 


「世間における心掛け」とは、世間(社会)からの信用を得ることです。たゆまず心を磨(みが)き、自分の周辺、家族、地域の人たちから信頼され、称賛される自分になっていきなさい、ということです。
 


 そして「鎌倉の人びとの口にうたわれていきなさい」と仰せです。


 今、現実に自分の住むその場所で信仰の実証を示し、人々から称えられる。これ以上の身近で具体的な目標はありません。


 それは、信心で培(つちか)われた人間性の力による勝利、仏法者としての最高の勝利といえます。

学会活動こそ「心の財」を積む作業
 こうした勝利の人生を築く要諦として、「心の財」が根本であると大聖人は教えられていきます。
 
 ここで、改めて三つの財について確認します。


 「蔵の財」は物質的な財産。「身の財」とは、健康や身につけた技能。「心の財」とは、「心の豊かさ」であり、根本的には「信心」のことです。信心によって現れる「仏の生命の輝き」ともいえます。
 


 この三つの財について語られているのは、この中で「心の財」を強調されるためです。それが「『心の財』が第一」という表現です。
 


 この一節は「蔵の財」や「身の財」それ自体を否定しているわけではありません。「心の財」を根本にしなければ、本当の勝利の人生は築けないということです。また「心の財」によって、「蔵の財」「身の財」も生かされ、その真の価値も発揮されていくということです。このことについて、池田先生は次のように言われています。


〈池田先生の指導から〉
 「心」こそ、人生の最高の「財宝」です。それは、「心」の中に、偉大な可能性と無上の尊極性(そんごくせい)が具(そな)わっているからです。「心」は、いくらでも広がります。また、いくらでも深められます。そして、いくらでも強くなります。(中略)人生をよりよく生きるために、内なる心の世界をどう広げゆくか。いかに心を鍛え、「心の財」を積んでいくか。そのために妙法があるのです。(『勝利の経典「御書」に学ぶ』第4巻)
 

 
先生は常々、「心の財」は絶対に壊されない、と教えてくださっています。


 どんな逆境にあっても、前へ前へと進んでいける力の源泉が「心の財」です。日々の学会活動も、この「心の財」を積み重ねていく作業にほかなりません。大聖人が仰せの「心の財」とは、三世永遠の福徳となってわが身を飾る、壊れることのない永遠の価値なのです。


「人を敬う」実践が心を鍛える要(かなめ)
 本抄では、「心の財」を積むための根本的な生き方が示されています。それは「人を敬う」実践です。

​​​​​
〈「崇峻天皇御書」の一節〉
 釈尊一代の肝心(かんじん)は法華経であり、法華経の修行の肝心は不軽品(ふきょうほん)である。不軽菩薩(ふきょうぼさつ)​が人を敬(うやま)ったことには、どのような意味があるのだろうか。教主釈尊(きょうしゅしゃくそん)の出世の本懐(ほんかん)は、人の振る舞いを示すことにあったのである​。(御書1174ページ、14行目~15行目、通解)
  ​​​​​


 「人を敬う」実践とは、自他共(じたとも)の生命に、仏の生命を見る実践です。それは具体的には唱題と折伏です。


 どんなにつらく大変な時でも題目を唱える――それは、自分の中の仏の生命を確信する実践です。


 そして、友人に仏法対話をする――それは“万人に尊極の仏性あり”との信念を、不動のものにしていく実践です。
 


 この「人を敬う」実践の拡大こそ、仏の永遠の誓願である広宣流布です。ゆえに、大聖人の教えの通りに世界広布の誓願を貫き、日々、学会活動に励む一人一人の生命に、仏の生命が脈動していることは間違いありません。

教学研修会はアルゼンチンSGIの池田青年文化センターでも(2019年9月)

地球規模で友情結ぶ創価の連帯
 仏の誓願を「人を敬う」実践に移し、自他共の可能性、仏界を信じ抜く人には、行き詰(づ)まりも、絶望(ぜつぼう)もありません。だからこそ、大変な苦境にある人にも希望と勇気を与え、人々の間に友情と信頼の絆(きずな)を結んでいけるのです。
 


 それを地球規模で実現しているSGIの存在を、世界が注目し、称賛し始めています。ますますそういう時代に入ってきたと思います。SGIの友は、各国の、そして世界の平和の大連帯を築く、かけがえのない「人類の宝」の存在であると確信します。
 


 池田先生は、小説『新・人間革命』が完結した直後の随筆で、世界広布への新たな出発を呼び掛けてくださいました。このご指導の拝読をもって、講義を締めくくりたいと思います。


〈池田先生の指導から〉
 師と同じ大法弘通(だいほうぐつう)の大願に立てば、力は無限に湧(わ)き出(いだ)すことができる。それが、誇り高き地涌の菩薩の底力だ。
 師弟の誓願の太陽は、母なる地球を照らし、未来永遠を照らす光源として、今、いやまして赫々と輝き始めたのである。あの国にも、この天地にも、友がいる。民衆が待っている。さあ、人類が待望してやまぬ「世界広布」即「世界平和」へ、新たな決意で、新たな出発だ。


 我は進む。君も進め。


 我は戦う。君も戦え。


 我は勝つ。君も勝て。


 我らは、共々に「人間革命」の大光を放ちながら、新鮮なる創価の師弟の大叙事詩(だじょじし)を綴(つづ)りゆくのだ! 君と我との誓願の旅を、永遠に!(『随筆 輝く民衆の大城』<「人間革命」の大光>)


(2020年7月26日 聖教新聞)







最終更新日  2020.07.26 14:44:45


2020.07.12
カテゴリ:ワールドリポート

オンラインで欧州広布サミット 36カ国から220人が参加

36カ国の代表が意気高く参加した「欧州広布サミット」。メンバーからは「決意も新たに出発していきます!」等の声が寄せられた

 創価の人権闘争の原点の日「7・3」を記念する「欧州広布サミット」が4日、オンラインで開催され、36カ国から代表220人が参加した。
 
 君も立て 我も立つ……
 
 集いのクライマックスとなったのは、参加者による「人間革命の歌」の大合唱。各国の代表が、慣れない日本語の歌詞一つ一つに、心を込めて歌い上げていく――。
 
 「7・3」は、1957年の同日、池田先生が大阪事件によって無実の罪で逮捕・投獄された日である。先生は、民衆勢力の台頭を阻もうとする権力の魔性と戦い抜き、同年7月17日に出獄した。
 そして、出獄から20年目を迎えた76年、この「7・17」の意義を込めて先生が作詞・作曲したのが、「人間革命の歌」である。
 
 “今こそ師と共に立ち上がろう!”――欧州の友は、広布への誓いを歌声に託し、勇気と希望の光で社会を照らしゆく決意を新たにした。
                      ◇ 
 5言語に同時通訳されて行われたサミットでは、代表が体験発表。サミュエルズ欧州副議長があいさつし、フジイ同書記長が今後の活動方針を発表した。
 
 タカハシ欧州議長とプリチャード同女性部長は「7・3」の歴史に触れつつ、「1・2・3 BE THE LIGHT(光り輝け)!」運動(一日に1 ○1時間の唱題 2○20分の研さん 3○電話等で3人への励まし)に取り組む同志をたたえた。
 
 笠貫SGI女性部長は「人間革命の歌」の制作の背景を紹介。地涌の使命に奮い立ち、「欧州は一つ! 先生と共に!」の心で前進をと呼び掛けた。

各国の代表の体験発表から
●イギリス エマ・ハワードさん
 私は国営の国民保健サービス(NHS)の臨床研究に携わっています。私が勤める病院では、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初から、感染した多くの患者を受け入れていました。
 しかし、しばらくすると医師たちから、一部の患者の心臓に異常が見られ、治療方法が分からないとの声が。私たちは、異例の速さでこの大変困難な研究に着手しました。
 
 そんな中、それまで仏法対話を続けていた友人が手術のために入院。私は池田先生のご指導を命に刻み、彼の回復を真剣に御本尊に祈り抜きました。
 その後、彼は順調に回復し、今では欧州SGIの“1・2・3運動”に参加してくれるまでになりました。
 広布に励む中、仕事では、他の病院からも調査研究の依頼を受けるようになり、同僚と共に最高の価値創造ができています。
 これからも池田先生の期待に応え、人々の幸福を願い、平和で希望に満ちた社会を築いてまいります。

●イタリア フェデリコ・ドゥカさん
 本年3月、私は呼吸の苦しさと発熱から、入院することになりました。コロナ禍の中で、病室ではとてつもない恐怖と孤独感にさいなまれましたが、この信心を根本に必ず乗り越えようと決意。
 しかし体調はいっこうに回復せず、3日後には人工呼吸器につながれ、治療のため昏睡状態に置かれました。
 そうした状況を聞いた同志たちは、私の回復を願い、真剣に題目を送ってくれました。彼らは私が信心を始めてから30年間、支え、励ましを送り続けてきた人たちでした。
 
 その後、医師の予想よりも早く人工呼吸器を外すことができ、4月に退院。再び息子と妻を抱き締めることができ、5月に出たコロナの検査結果は陰性だったのです。
 この体験を通して、広布のため、同志のための行動は、全て功徳となって自身に返ってくることを実感しました。支えてくれた方々への報恩感謝を胸に、師匠の夢の実現へ戦い続けてまいります。

●スロベニア ベロニカ・ポトツニックさん
 コロナの感染が拡大する状況の中で、私は“周囲の人に希望の光を送ろう!”と決意。
 近所の医療従事者の力になれればと、2カ月間、昼食を届けるなどして真心の励ましを続けました。疲れ切っていたその方は、とても喜んでくれました。
 
 ある日、私の行動が地元のラジオ番組で取り上げられました。そこで、SGIの“1・2・3運動”なども紹介されたのです。この信心に出あい、人生の師匠を持てたことに深く感謝しています。

●スロベニア マウコ=プラニッチさん
 コロナ禍にあっても欧州では、青年部を中心に“1・2・3運動”を展開。私も自らの殻を破って友人への励ましと、真剣な唱題に挑戦しました。
 
 その中で、師弟の心は時間や距離を超えることを実感し、歓喜と感謝の思いでいっぱいです。
 現在、私は国内で権威のある建築土木研究所に勤め、約70人を抱える研究部門を任されています。
 数多くの困難や課題に直面しても、日々、師匠との誓いを新たにし、全てに勝利していきます!


(2020年7月12日 聖教新聞)







最終更新日  2020.07.12 09:11:00
2020.05.09
カテゴリ:ワールドリポート

​​【オセアニア特集】太平洋に輝く1万人の地涌の連帯
 太平洋の多くの国や島々で構成されるオセアニア。この地域でも今、「世界広布のトップランナー」の誇りを胸に、1万人のSGIの友が活躍している。ここでは、これまでの活動の様子や今後の展望について、ヒラマツ・オセアニア長にインタビュー。併せて各国・地域のリーダーの声を紹介する。(現在、オセアニア各国では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、会合や訪問による激励は休止している)

オーストラリア最大の都市・シドニーの港。同市は長年にわたり、産業、交通、文化の中心として発展してきた。湾内に立つオペラハウスは、“創造性と革新性を兼ね備えた20世紀の偉大な建築作品”といわれ、2007年に世界文化遺産に登録されている
ヒラマツ・オセアニア長 “同盟唱題”と教学を基軸に前進
 ――オセアニアでは本年2月に“1万人の地涌の連帯”を達成し、大きな喜びが広がりました。
 今回の取り組みで大切にしたのは、「持続の信心」に励む中で、歓喜と勝利の実証をつかむメンバーを一人でも多く増やしていくことでした。そのために、二つの運動を推進しました。
 一つ目は、「毎朝の“同盟唱題”」です。「全ては祈りから始まる」との思いで、各国の同志と同じ時間に心を合わせて唱題を行いました。
 二つ目は、「教学の深化」です。日ごろから御書を手に取り、自身の人生の根幹に仏法の哲理が根付いてこそ、持続の信心は生まれます。そうした思いで、教学の研さんに力を注いできました。2018年11月には、第1回「教学実力試験」を島しょ8カ国・地域で実施。オセアニア全体に教学を学び深める土壌が広がりました。
 「持続の信心」に徹する中で、多くの友が功徳を受け、その歓喜がさらなる弘教の波を生みました。
 そして、何よりもリーダー一人一人が「弘教拡大で、断じて師匠・池田先生にお応えしよう」との強い思いを持ち続けたことが、目標を達成し、新たな時代を開く力になったと確信します。


 ――オセアニアは島しょ国が多く、各国の代表が一堂に会するのは容易ではないと思います。どのように団結を深めていったのでしょうか。
 15年からインターネットを使用したテレビ会議を毎月1回、開催してきました。途中で音声が聞こえなくなるなどのハプニングもありましたが、“互いの顔を見るだけでも勇気づけられた”といった声が多く寄せられるなど、意義のある交流となりました。
 また、メールだけでは連絡が取りづらいこともあるので、SNSを活用し、各人に合わせてこまめに連携を取っていることも、“励ましのつながり”を築く一助となりました。


 ――新型コロナウイルスの感染拡大により、オセアニアでも、都市封鎖や外出禁止などの措置が行われていると伺いました。SGIとしては、どのような対応を取ってきましたか。
 地域ごとに状況の違いはありますが、全ての国で会合と訪問による激励を中止し、会館も閉館しました。
 現在は電話やSNSを活用して、リーダー同士が連携を密に取りながら、オンラインでの座談会や教学学習会を開いています。また同志や友人と直接会えない分、一対一の絆を強めていく期間と定め、互いに励まし合っています。


 ――本年は、太平洋戦争の終結から75年の節目に当たります。
 戦争ではオセアニアの島々が戦場となり、多くの尊い生命が失われました。
  悲惨な歴史を経験した地域に生きる私たちこそ、仏法の生命尊厳の哲理を広げていく使命があります。自らの振る舞いを通し、愛する島々に、社会に、強固な平和の連帯を築いていく決意です。

オーストラリア・ステインズ理事長 人間主義の哲理に広がる共感
 昨年、池田先生の訪問(1964年5月)から55周年を迎えたオーストラリアは、“オセアニア1万人の連帯の構築”を、“次の50年”を開くための出発点と決め、取り組んできました。
 最も力を注いだのは、2~10人のメンバーからなる、最小単位の集い「グループ」の活動です。全国にある約400のグループで、友人を招いての座談会を開き、心と心を通わせる誠実な対話を広げる中で、人間主義の哲学に共感し、入会する人が数多く生まれました。
 拡大の先頭に立ったのは、男女青年部です。毎月、各方面ごとに開催する教学学習会で信心の骨格を鍛えながら、仏法対話に挑戦。また、多忙な合間を縫って、「創価班」「ジャカランダグループ」(日本の「白蓮グループ」に相当)の一員として諸行事の運営も担うなど、奮闘を重ねてくれました。
 このような同志の献身と強き祈りが一つになり、1万人の連帯が達成できたと確信しています。
 “次の50年”への船出を切った今、重要なことは、人と人との絆をさらに強め、人間革命のスクラムを、たゆみなく広げていくことであると思います。
 池田先生は小説『新・人間革命』第30巻<下>の「あとがき」で、次のようにつづられています。
 「『憎悪』も『信頼』も、『蔑視』も『尊敬』も、『戦争』も『平和』も、全ては人間の一念から生まれるものだ。したがって、『人間革命』なくしては、自身の幸福も、社会の繁栄も、世界の恒久平和もあり得ない」
 これからも、師の示された人間革命の哲理を自らが実践しながら、創価の励ましのネットワークを広げてまいります。
フィジー共和国・ズコシ地区部長
 “1万人の陣列の構築”の取り組みにおいて、フィジーでは、一人でも多くの友に仏法に縁してもらおうとの思いで座談会の頻度を増やし、信心の素晴らしさを語り広げる場を多く設けてきました。
 メンバーの信仰体験を聞き、日蓮大聖人の仏法哲学を知る中で、信心の素晴らしさを実感する人が増え、定期的に会合に参加する友、入会を果たす友が誕生し、喜びが広がりました。
 また、一人一人が信心根本に、地域に尽くす“良き市民”として成長していこうと約し合っています。
 私自身、その先駆を切ろうと、チョコレート会社の経営に全力を挙げてきました。その結果、2017年にはフィジーの「内閣総理大臣国際ビジネス賞」「フィジー開発銀行賞」を受賞でき、昨年はフィジーの企業を代表して、国際セミナーで発表する機会を頂くことができました。
 これからも社会に貢献していけるよう、大切な同志と共に、さらなる人間革命に挑戦していきます。

海空路の要衝として「南太平洋の十字路」とうたわれるフィジーには、エメラルド色の海が広がる(robertharding/アフロ)
ニューカレドニア・エングイエン理事長
 ニューカレドニアでは2年前から、毎月、フランス語の教学学習会を開催。「御書根本」で前進してきました。
 この学習会は、御書を学ぶだけでなく、リーダーが信仰体験を語り、“実践の教学”の重要性を訴える場としてきました。当初は数人で行っていましたが、今では毎回30人以上が参加する集いとなりました。
 また、本部幹部会の映像の視聴や、池田先生の指針の研さんを通し、一人一人が「師弟の精神」を深めながら、着実に弘教を進めてきました。
 そうした中で、入会8カ月のメンバーが、信心で経済苦を乗り越えた宿命転換のドラマを会合で語るなど、歓喜の波動が拡大の追い風となりました。皆が仏法対話に挑戦し抜き、半年間で10世帯の弘教が実りました。
  “南太平洋の楽園”とうたわれるこの地で、一人でも多くの友が真に幸福な人生を歩めるよう、異体同心の団結固く、前進してまいります。​​


(2020年5月9日 聖教新聞)







最終更新日  2020.05.09 12:55:15
2020.05.01
カテゴリ:ワールドリポート

​ブラジル・クリチバ市 「牧口常三郎公園」​

​「牧口常三郎先生庭園」「戸田城聖先生橋」「池田大作先生図書館」――これらは全て、各国の州や市などが名付けた公共の施設である。
 
 今、世界中が創価の三代会長の平和・文化・教育への比類なき貢献をたたえてやまない。中でも、日本と地球の反対側にある南米・ブラジルには、三代の会長の名前を冠した通りや森、広場等が40以上もある。
 ここでは、世界で初めて牧口先生の名が刻まれた公園――クリチバ市の「牧口常三郎公園」についてリポートする。
 <取材は3月上旬に行ったもの。現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)でも会合等の活動を中止している>

ブラジル・クリチバ市 牧口常三郎公園 ​ 01:13

「八葉蓮華」のマークが来園者を迎える牧口公園。真っすぐに進むと高さ8メートルの記念碑が。碑の中央に牧口先生の胸像が立ち、向かって右の塔は戸田先生、左の塔は池田先生を表す


牧口先生の胸像が地域の繁栄と安穏を見守る
笑顔の花咲く憩いの場
 郊外の空港から北西へ、車で走ること約20分――。


 ジャルジン・ダス・アメリカス地区の住宅地にたたずむ「牧口常三郎公園」が見えてくる。
 来園者を真っ先に迎えるのは、正面入り口の地面に描かれた「八葉蓮華」のマークだ。
 そこから階段を下り、少し歩いた園の中心部に牧口先生の胸像が設置されている。胸像の視線の先は東の空。燦然と輝き昇る旭日に向かって日々、その慈眼を注ぐ。
 園内の一角には、滑り台やブランコ、シーソーなどの遊具があり、子どもたちの笑い声が響き渡る。
 「普段の週末には、ピクニックを楽しむ家族連れでにぎわいます。創価大学と学術交流協定を結ぶパラナ連邦大学のキャンパスも程近く、学生たちもよく訪れるんですよ」――公園から300メートル圏内に住む、ブラジルSGIのアデミル・バチスタ分圏長(南パラナ分圏)は語る。
 小鳥が舞い、歌い、あちこちに紅色のツツジが咲く“牧口公園”。
 周りを囲むように、桜の木がずらり。その数およそ60本。
 ユリ・タケナカ分圏婦人部長(同)は「毎年6月から7月ごろ、満開の季節を迎えます。青空に映える爛漫の桜が、見る人の心を潤します」とほほ笑む。
 昨年7月、クリチバ市は公式SNS上で、同公園に咲く桜の模様を収めた動画を配信。その紹介文には、「あなたは牧口常三郎公園を知っていますか?」「クリチバ市で一番きれいな桜が、あなたをお待ちしています」と記され、多くの反響が寄せられた。
 <クリチバ市が公式SNSで配信した美しい桜の映像は​こちら​。市の承諾を得て紹介します>​


地域に愛される希望と平和の園
 美しい景観を維持するために、地元SGIの壮年・婦人部で構成される「守る会」が、ボランティアで清掃を行う。
 毎週木曜日の午前、皆が自主的に集い、落ち葉拾いなどに尽力。中にはバスを乗り継ぎ、2時間かけて駆け付けるメンバーも。


 さらに、毎月の最終日曜日には「大掃除」を実施。ここには青年部の有志も参加する。
 同会責任者のエジソン・カズオ・コンドウさんは、目を細める。「清掃活動を10年、20年と地道に続けてきた結果、すっかり地域に定着しました。今では、近隣の方が『私にも手伝わせて』と、一緒に水やりや草むしりをすることもあるんですよ」
 公園のベンチに腰掛けていた近所の女性に話を聞くと、「毎日のようにここに来るわ。小鳥のさえずりを耳にすると、心が安らぐのよ。園内は清潔に保たれているし、緑豊かで大好きなの」と笑顔を見せた。

 元市議会議員のルイ・ハラ氏(クリチバ日伯文化援護協会の評議会議長)は、感慨を込めて語る。
 「開園以来、徐々に住民が増えていき、町の雰囲気が明るくなりました。子どもから大人まで集い合う“憩いの場”として、わが市になくてはならない存在です」
 地域に愛される希望と平和の園――“牧口公園”には、訪れる人々の笑顔の花が咲き広がる。
教育の先進都市クリチバ 先師と市の理念が共鳴
 クリチバ市は、パラナ州の州都。サンパウロから空路で南西に1時間の距離にある。


 南緯25度。標高約900メートルに位置し、ブラジル南部地域最大の都市として栄える。
 同市は「人間のための都市開発」をモットーに掲げ、1970年代から計画的な街づくりを推進した。
 その結果、“ラテンアメリカの中で、最も清潔で美しい街の一つ”といわれる美観を誇るまでに。世界の都市計画のモデルとして、国連環境賞をはじめ、数多くの賞が贈られている。
 さらに同市は「教育の先進都市」としても名高い。教育格差の解決に挑み、全ての子どもたちが学校に通えるプロジェクト等を展開してきた。
“偉人の精神を永遠に伝えたい”
 「教育の目的は子どもの幸福にある」と訴え、自ら実践の先頭に立たれた牧口先生――。
 クリチバ市の理念と先師の哲学・行動は深く共鳴。“世界平和に貢献した偉人をたたえ、永遠にその精神を市に残すため”に、96年6月、「牧口常三郎公園」が開園したのである。
 くしくも、牧口先生の生誕125周年の佳節を迎えた時であった。


 同市のカシオ・タニグチ元市長は、「正義と平和の実現という尊い使命に生き切った“創価の父”牧口会長の姿に、私たちも学び、続いていかなければなりません!」と述べている。
 園内にある牧口先生の胸像の碑文には、「教育とは人格価値の創造である」との先生の言葉と共に、「教育によって、より良い世界を築く世界的な団体・創価学会の創立者をたたえて」と刻まれている。
 なお同市は、牧口先生、戸田先生、池田先生の世界平和への貢献を高く評価し、99年に、5月3日を市の「創価学会の日」に制定。さらに同年、池田先生に「名誉市民」の称号を授与している。


(2020年5月1日 聖教新聞)









最終更新日  2020.05.01 12:56:51
2020.04.25
カテゴリ:ワールドリポート

「人類の議会」と歩む SGI国連事務所リポート 3
​進捗遅れるジェンダー平等
ニューヨーク アイビー・クック氏

 国連創設75周年の本年は、女性にとって多くの重要な節目を刻む年でもあります。
 誰もが性別にかかわらず、平等に機会を与えられる「ジェンダー平等」の指針を打ち出した「北京行動綱領」の採択から25周年。平和構築に女性の参画を求めた「国連安保理決議1325」の採択から20周年。さらに、UNウィメン(国連女性機関)の設立10周年でもあります。
 
 先月には、第64回「女性の地位委員会(CSW)」がニューヨークの国連本部で2週間にわたって行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって会期が半日に短縮され、政治宣言の採択のみで終了しました。
 
 歴史上、女性たちは弱い立場に置かれてきました。「ジェンダー平等」は、国連が創設以来、優先して取り組んできた理念の一つです。そして今、国際社会が2030年を目指して取り組むSDGs(持続可能な開発目標)の一つでもあります。

「北京行動綱領」採択25周年を前に開かれた市民社会フォーラム(昨年10月、ジュネーブで)

 最近の10年間を見れば、女性に対する差別や抑圧、ジェンダーに基づく暴力の実情が、具体的なデータとともに明らかになってきており、この問題に対する市民の認識は深まってきています。
 
 それでも世界各国の議会で女性が占める割合は、1995年の11・3%に対して、本年1月時点でまだ24・9%です。女性が国家元首や首相に就いている国は、国連に加盟している193カ国のうち20カ国にとどまっています。
 グテーレス国連事務総長が「(ジェンダー平等は)未だ成し遂げていない仕事であると同時に、私たちの世界で最大の人権課題」と述べたように、その進捗はとても遅れているのが現実です。

女性こそ社会変革の主体者
 私は現在、150以上の団体からなる「女性の地位NGO委員会」の副議長を務めています。池田先生は常々、国連は全ての民衆の声を聞かなくてはならないと言われていますが、私の役割もまた、国連にあらゆる女性の声を届けることです。
 
 とりわけ若い女性には、社会変革の主体者となり、リーダーとなる素質が備わっているにもかかわらず、それらは見落とされがちです。
 
 SGI国連事務所では今、「若い女性のリーダーシップ」プロジェクトで、各分野で活躍する世界の女性を紹介しています。登場するのは、自己肯定感の欠如などさまざまな壁を乗り越え、誰かの励ましになるならと、体験を分かち合ってくれた人たちです。彼女たちが示す他者への慈愛に満ちたリーダーシップこそ、21世紀に最も求められる資質であることを、一つ一つの体験は教えてくれます。
 
 ジェンダー平等の実現は、女性たちがその可能性を十全に発揮できる社会の建設であると、私は思います。池田先生がその建設の先頭に立ち、私たち女性が自分らしく生きられるよう、励ましを送り続けてくださっていることに、感謝は尽きません。
 人類が直面している現在の危機を変化の好機と捉え、女性が輝く社会の建設へ、行動を起こしてまいります。


(2020年4月25日 聖教新聞)








最終更新日  2020.04.27 13:34:26
2020.04.18
カテゴリ:ワールドリポート

ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団 特集 ㊤
――結成までの苦闘のドラマ

 2020年2月28日午後9時――サンパウロ市立劇場は万雷の拍手と歓声に包まれた。
 


 1200人の称賛を浴びたのは、「天皇陛下誕生日祝賀会」(主催=ブラジルの日系5団体)で記念コンサートを行ったブラジルSGIの「ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団」。くしくも、その日は同楽団の結成から27周年の節目の日だった。
 


 本紙では、同楽団の発展の軌跡を、識者の評価の声とともに3回にわたって特集する。なお現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ブラジルでも会合等を中止。その中にあって、各楽団員の自宅での演奏を映像でつないだ「合奏」が、同国SGIの公式インスタグラムで配信され、反響を呼んでいる。
 


 美しい音色をお聴きください。


 動画はこちらから。 ​ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団 「母」​1:42  
   
SGI総会の席上、ブラジル青年部のオーケストラが池田先生の前で交響曲「革新の響」を披露した。その3日後、世界的ピアニストのビエイラ氏によって「ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団」と命名。以来、27年を経て、国内外に名をはせる楽団に飛躍を遂げた(1993年2月28日、ブラジルSGI自然文化センターで)

“師と共に”奏でる希望の音色
 時は1983年。


 サンパウロで行われた、ある著名な弦楽器学校のコンサート――。


 観客の中に、ブラジルSGIの音楽隊に所属する少年たちがいた。


 
 “すごい……”
 


 圧巻の演奏に思わず息をのむ。同国の音楽隊には、吹奏楽団やマーチングバンド等しかなかった時代である。
 


 “いつか僕たちも、聴く人の心を揺さぶるオーケストラをつくりたい”
 


 この時、この瞬間の思いこそ、後に国内外に名をはせる「ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団」誕生の原点にほかならない。


 結成から、さかのぼること10年の出来事である。
 
 
楽団設立準備グループを発足
 その後、音楽隊の中に、楽団の淵源となる弦楽器グループが発足。わずか7人の小・中学生、高校生からスタートした。


 85年に、「交響楽団設立準備グループ」(GTO)となり、陣容はビオラやバイオリン、オーボエなどを奏でる男子30人ほどになった。
 


 ファビオ・シンイチ・イケダさん(現楽団長)は、86年、5歳の時にGTOの一員に。「まだ本当に幼かった。私も含めて多くのメンバーが“楽器を弾けたらかっこいい”という単純な理由で入ったんです」とはにかむ。


 
90年、サンパウロ州イタペビ市に、ブラジルSGI自然文化センターがオープン。開所式でGTOが祝賀演奏を披露した。この時を境に、“いつか池田先生の前で演奏を! そして、グループに名前を付けていただきたい”という思いが、一人一人の中で、日ごとに強くなっていく。


 
92年には、鼓笛隊のメンバーも加入。GTOは発展的に解消し、「ブラジルSGI青年オーケストラ」として新出発を切った。
 


 「男性41人、女性4人の計45人。その大多数が未来部員。ここから、本格的な一歩を踏み出したんです」。当時を知る一人、アレシャンドレ・コンセイソン・ピントさん(現指揮者)は振り返る。


 
男女混成になったのと時を同じくして、翌93年にブラジルで開かれる「SGI総会」での出演が決まった。“池田先生を総会にお迎えするんだ! そして必ず、先生に演奏を聴いていただこう”。皆の心は一つになった。
何のために演奏するのか
 青年オーケストラの友は、それぞれ音楽隊、鼓笛隊の活動を終えた後、一堂に会して交響楽の練習に励んだ。夜遅くまで及ぶこともしばしば。練習会場が確保できず、廊下の隅や倉庫の中で音を合わせる時もあった。
 


 恵まれた環境というには程遠かったが、“妙音菩薩の先駆者”との誇りに燃えて、皆が真剣に唱題を重ね、御書と小説『人間革命』の研さんに挑戦。さらに、中心者15人は、毎回の練習を終えた後、「“何のため”に交響楽を奏でるのか」との目的観を共有するために、何度も互いの意見をぶつけた。
 


「そうした中で、師を求め、師の心に迫り、師と同じ一念に立とうと、一段と団結が深まっていきました。そして、“先生の前で”演奏したいという『願望』から、SGI総会に参加した友に希望を送る音色を“先生と共に”奏でるとの『誓願』に変わっていったのです」(ピントさん)
技巧を超えて感動の渦に
 迎えた93年――。


 
池田先生は1月下旬からアメリカ、コロンビアを訪れ、2月9日にブラジルのリオデジャネイロへ。諸行事を終えた後、アルゼンチン、パラグアイ、チリを歴訪し、再びブラジルの土を踏んだ。そして、2月25日から3月8日まで12日間にわたって、自然文化センターに滞在した。


 
2月28日、南半球初のSGI総会が同センターで開催。席上、世界的な音楽家のアマラウ・ビエイラ氏が池田先生にささげた交響曲「革新の響」を、ブラジルSGI青年オーケストラが熱演した。
 


 演奏が終わるや、総会に参加した友は総立ちに。「エ・ピケ、エ・ピケ、エ・ピケ、ピケ、ピケ!……」の大歓声が沸き起こった。
 


 先生も立ち上がって拍手を送り、「楽団の名前は?」と問い掛けた。すかさず指揮者(当時)のセルジオ・オガワさんが、「まだありません! ぜひ、命名をお願いします」と叫んだ。

緑豊かな木々に囲まれたブラジルSGI自然文化センター。本年2月、開所から30周年を迎えた。東京ドーム約20個分の広さを誇る敷地内には、色鮮やかな花々が咲き薫る


池田先生「世界第一を目指そう! 日本へ凱旋の公演を!」
 先生は、総会の場に居合わせたビエイラ氏に命名を依頼。重ねて、“ぜひ楽団の指導を”と要請した。快諾した氏はこの時以来、楽団の特別顧問として発展を見守っている。


 
さらにこの時、先生は、楽団にとって希望の指針となる励ましを送った。


 「これほどまでに見事な演奏の陰で、どれほどの練習を重ねてこられたか――。どうか、これまでの努力のうえに、さらに精進を重ね、将来は、世界中を演奏旅行して回れる実力をつけていただきたい。そして、世界に名を残しゆく、大芸術の『歴史』を刻んでいただきたい」


「世界第一を目指そう! 世界各国で演奏して、いつの日か、日本へ凱旋の公演を!」


 そして、メンバーの目をじっと見つめて呼び掛けた。「口で約束することは簡単だけれど、実行できる人は手を上げて!」


 
全員が誓いを胸に、元気いっぱい「ハイ!」と返事をし、高々と手を上げた。


 
3月3日、ビエイラ氏によって「ブラジルイケダヒューマニズム交響楽団」と命名。ここに、世界で初めて池田先生の名前を冠する交響楽団へと生まれ変わったのである。


 
 ――後年、池田先生はこの時の模様を随筆につづっている。


 「当時、楽団員は45人。十代の未来部員も多く、小さな体で必死に楽器を操る姿は、凜々しくも健気であった。プロの奏者は、一人もいなかった。だが、真剣一筋の演奏は、技巧を超えて会場を感動の渦に巻き込んだのだ」

聴く人の心に響くハーモニーを――音の強弱や緩急をつけるため、楽譜にメモを

交響楽団には現在、未来部、青年部、壮年・婦人部の友が所属する


(2020年4月18日 聖教新聞)







最終更新日  2020.04.18 12:00:04
2020.04.04
カテゴリ:ワールドリポート

​​ブラジル青年部が「誓願ジェネレーション」運動を力強く推進

​多様性輝く世界の縮図 ブラジル​
広宣流布は青年の力で!
時代の挑戦に“現場の知恵”で応戦

「誓願ジェネレーション」運動を力強く推進​ 01:33

 建設の槌音が響くにぎわいの街に、静かなたたずまいの森の集落に、悠久なるアマゾンの奥地に──今日も題目の音声が轟(とどろ)き渡る。「世界広布の王者」ブラジル。その名にふさわしい同国SGIの目覚ましい伸展の原動力は、「誓願」に燃える若き青年たちの「熱と力」にほかならない。ここでは、躍進著しい青年部の実像に迫る。〈なお現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、同国でも会合等を中止している〉
 「パウリスタ通りへの行き方は、分かりますか?」
 「……」
 街角で“日本人”とおぼしき人に日本語で尋ねても返答がない。こうした場面に、何度か出くわしたことがある。
 それもそのはず。
 話し掛けたのは、「生まれも育ちもブラジル」という生粋の“日系ブラジル人”だったからだ。
 ブラジルは「世界最大の日系人社会」を誇り、サンパウロを中心に推定190万人が生活するともいわれる。
 距離にして、およそ1万8000キロ──地球の反対側に位置するにもかかわらず、「日本と遠くて“近い国”」と称されるゆえんの一つである。
 また同国では、古くから先住民と白人、黒人が混血を重ねた上に、日本をはじめ欧州、中東などから数多くの移民を受け入れてきた。それゆえ、“人種構成を調べても、全く意味をなさない”という。
 多様な人種、多彩な文化……ブラジルは“世界の縮図”のような国である。

地域に即した自由な発想で
 激動の時代。いかなる国であれ、都市であれ、社会を取り巻く環境は、時々刻々と変化し続ける。
 さまざまなバックグラウンドを持つ人が共存するブラジルという国土にあってはなおさらだ。その中にあって、「画一的な方法で、広宣流布を進めることは絶対にできません」とヨシカワ青年部長は力を込める。
 「地域に即した広宣流布の構想と運動を練り上げ、自発的な活動を推進してこそ、新たな飛躍の道がある。そう強く確信します」
 こうした考えのもとブラジル青年部では昨年から、「誓願ジェネレーション(世代)」運動を展開している。これは、「我らが世界広布の責任世代」という自覚に立ち、青年部が各支部を舞台に、多彩な活動を企画・推進するもの。
 毎月1回、支部ごとに定める「誓願ジェネレーションの日」には、会合を開くもよし、訪問・激励に力を注ぐもよし。
 あるいは、友人を招いてのトークイベントやスポーツ大会を開催するもよしと、自由な発想で楽しく真剣に、自主的な取り組みを実施する。
 “地域の幸福責任者”との思いを胸に、青年部員一人一人が「わが街の広宣流布が、どうすれば伸展するのか」を、各地の実情に応じて考えていく。
 “現場発”の豊かな知恵を生かした活動が、ブラジルのあの地この地で光っている。

20▷30アジェンダ
 さらに本年初頭からは、この運動を一重深めた「誓願ジェネレーション20▷30アジェンダ(行動計画)」を掲げて前進している。

 記載された20の目標の内訳は、次の通り。
 1.「1段目の5項目」=各個人の人間革命に向けた目標
 2.「2段目の5項目」=わが組織の伸展に向けた目標
 3.「3段目の5項目」=地域・社会への貢献に向けた目標
 4.「4段目の5項目」=世界平和の実現に向けた目標


 各人がこれら「20の目標」に挑む中で、“一人の変革が、全人類の宿命の転換をも可能にする”との人間革命の理念を体現していく。
 ブラジル青年部は今、「2020年」の本年から学会創立100周年となる「2030年」に向け、“20▷30アジェンダ”に挑戦する「20万人」の青年の連帯を目指す。
 マエムラ男子部長、ハルトフ女子部長は、同アジェンダの意義について語る。
 「ただ単に“青年部の人数を増やす”という運動ではありません。広布の未来の一切を担う池田門下の陣列を、幾重にも構築していく──ここにアジェンダの本質があります」

イジエノポリス支部青年座談会
 「ベン・ヴィンドス!」(ポルトガル語で「ようこそ!」)
 3月上旬のある日──夜の帳が街を包み始めた頃、サンパウロの中心街の一角にあるマンションの10階に、イジエノポリス支部の男女青年部が集ってきた。
 同支部では毎月、「誓願ジェネレーションの日」に“青年座談会”を開催。この日は、ドウグラス・タカシ・ジンノさん(男子部部長)夫妻宅で開かれた。
 「“青年座談会”の実施に際して、三つのポイントがあります」と、ハケル・カロリーネ・デ・アラウジョ・ハモスさん(女子部部長)は言う。
 一つ目は、必ず友人参加型の集いにすること。二つ目は、各部の垣根をなくすこと。三つ目は、マンネリ化しないように、毎回“変化”をつけること。
 ジンノさんは「垣根を越えて開催することで、多くの友人が気軽に足を運んでくれています」と。一方、ハモスさんは「劇や音楽……その都度、さまざまな企画を取り入れています。時には、会友の方が歌や踊りを披露してくれるんですよ」と笑顔で。
 この日の集いには、友人3人が参加。そのうちの一人、プロの歌手として活躍する女性がキーボードを弾きながら歌い、会場は大喝采に包まれた。
 信仰体験あり、御書講義あり、歌声あり……充実の時間は瞬く間に過ぎていった。
 終了後、参加した友人からは、「エネルギーあふれる集いに感動しました」「また来たい!」などの声が。その中の一人は、自ら入会する決意を固めた。

無限に広がる希望の青空
 かつて池田先生は、ブラジルの友に詠み贈った長編詩の中で、こうつづった。
 「友よ ブラジルの未来に 悲観はない 惑いもない」
 「あなた方の行く手には 希望と栄光の青空が 果てしなく広がっている」
 ライフスタイルや価値観が多様化する現代社会にあって、時代の「挑戦」に“現場の知恵”を結集し、「応戦」するブラジル青年部。これからも、その動向から目が離せない。


(2020年4月4日 聖教新聞)







最終更新日  2020.04.04 13:04:54
2020.03.28
カテゴリ:ワールドリポート

2月 中南米で成長誓う研修会 メキシコ婦人部、ボリビア少年少女部

メキシコ・バハカリフォルニア本部の婦人部の友(ティフアナ市内で)。

ビクトリア・リー婦人部本部長は「強盛な祈りと異体同心の団結で、地域に幸福の花々を咲かせます」と
 中南米のメキシコとボリビアから、2月に開催された各部の研修会の報告が届いた。
 
 メキシコのバハカリフォルニア本部婦人部の研修会は2月22、23の両日、ティフアナ市内で。この研修会は2007年から毎年、開催され、小説『人間革命』『新・人間革命』を研さんし、多彩なテーマでディスカッションを行ってきた。
 
 今回は、『新・人間革命』第25巻「人材城」の章などを通して、苦労を惜しまず、広宣流布に生き抜く重要性を学び合った。

ボリビア・サンタクルス市郊外で開かれた北方面の集い
 一方、ボリビアの少年少女部の夏季研修会は2月、全土11会場で開かれ、合わせて150人の未来っ子が参加した。
 
 各会場では、御書講義、体験発表、合唱などが行われ、信心の触発にあふれた集いとなった。
 
 北方面研修会のある参加者は、笑顔で感想を語った。「『友情は宝』との話が心に残りました。友情を結ぶことは簡単ではないですが、だからこそ、目の前の友達を大切にしていきます!」
 
 ※新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、現在、両国でも会合等は中止されています。

西方面の研修会に集った未来っ子たち(サンタクルス市のボリビア文化会館で)

南方面の研修会に集った友が、さらなる成長を誓って(サンタクルス市内で)


(2020年3月28日 聖教新聞)







最終更新日  2020.03.28 13:23:16
2020.03.25
カテゴリ:ワールドリポート

​アマゾン創価研究所が地元財団と協力 

ブラジル・マナウス市で「校庭緑化プロジェクト」を開始
市の教育局などが支援 調印式行う

「校庭緑化プロジェクト」の調印式の後、子どもたちが笑顔で。「緑色の風船」は、それぞれ「一本の木」を象徴。風船を各家庭に持ち帰り、家族にも“環境の大切さ”を伝える狙いがある(マナウス市内で)


 ブラジルSGI(創価学会インタナショナル)の「創価研究所――アマゾン環境研究センター」(アマゾン創価研究所)と、アマゾニカネットワーク財団が推進する「校庭緑化プロジェクト」が、このほどスタート。その調印式が16日午前(現地時間)、アマゾナス州の州都マナウス市に立つフリースクール「マザー・マルガリーダの家」で行われた。これには、同プロジェクトの実施団体であるアマゾン創価研究所と同財団、また後援団体である同市教育局とパナソニックブラジルの代表が出席した。今後、市内にある306の小・中学校などで、計3000本のアマゾン原産の苗木が植樹されることになった。

306の小・中学校に苗木を植樹
 “大自然の妙”といえようか。

 南米の大地を潤しながら滔々と流れるアマゾン川――その雄大な姿は、訪れる人の心を捉えて離さない。
 黒褐色のネグロ川と白い濁流のソリモンエス川が合流し、「大アマゾン川」となる起点に面するマナウス市。かつてアマゾン地域は天然ゴムの産出地などとして注目されたが、その一方で、道路建設等による森林伐採が進んでいった。

 こうした環境破壊が深刻化する中、“アマゾンを守ることで人類の生存を守る”との池田大作先生の構想のもと、1992年、アマゾン創価研究所(当時は「アマゾン自然環境研究センター」)が同市郊外に開設。折しも同年、ブラジルで国連環境開発会議(地球サミット)が開かれ、「地球の持続可能性」が人類共通の課題として注目された時だった。

マナウス市郊外に立つアマゾン創価研究所。大アマゾン川の起点に面し、一帯には多様な動植物が生息する
 同研究所は設立以来、特に「環境教育」「研究支援」「アマゾンの種子の保存」の3分野に力を注いでいる。

 アマゾナス州裁判所と協力し「生命の種子プロジェクト」(市内の産科病院で子どもが一人生まれるごとに、苗木を植樹)を進めたり、パナソニックブラジルなどと連携し「植樹プロジェクト」(同社社員らが苗木を植樹)を推進したりと、諸団体と手を取り合いながら多岐にわたる活動を実施。

 こうした取り組みを通して、子どもから大人まで幅広い層への環境意識の啓発にも尽力してきた。
 しかし依然として、“マナウス市はブラジル全土の中では、最も植樹率が低い州都の一つ”といわれることや、昨年来、アマゾンの大規模火災で森林が減少していること等が、今回新たに始動した「校庭緑化プロジェクト」の背景にある。

 同プロジェクトは、市内にある小・中学校などの24万人の児童・生徒が対象となる。

 さらにアマゾン創価研究所と、国内最大手の放送局「グローボ」系列のアマゾニカネットワークの財団が提携することで、この取り組みをブラジル中、世界中に配信することが可能になる。

 また同プロジェクトは、国連が定めた「SDGs(持続可能な開発目標)」の推進に大きく貢献。目標4「質の高い教育をみんなに」や、目標11「住み続けられるまちづくりを」、そして、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標15「陸の豊かさも守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の実現に寄与することになる。

「木を育てることは人を育てること」
「ボン・ジーア!(おはよう!)」――子どもたちの元気いっぱいの声で幕を開けた調印式。

 生徒らが見守る中、アマゾン創価研究所のエジソン・アキラ・サトウ所長、アマゾニカネットワーク財団のクラウジア・ダオウ最高顧問、また、マナウス市教育局の環境教育コーディネーターであるジーナ・ガマ氏、パナソニックブラジルのマウリシオ・ブザグロ事務局長が登壇。「校庭緑化プロジェクト」に調印した。

 次に、同研究所のジェアン・ジネリ・レオン氏が、池田先生の「アマゾンは地球の宝」との言葉を紹介。“人間と環境の調和の重要性”を訴え続ける先生の理念のもとで実施してきた、同研究所の取り組みを概説した。

 ダオウ最高顧問が、同研究所との提携に深謝。ブザグロ事務局長は環境問題への意識を各人が高めつつ、周囲の人に広げていくことが大切であると訴えた。

 次いで、ガマ氏が子どもたちと手を携えて、より良い町づくりに総力を挙げたいと強調。サトウ所長はプロジェクトの概要を語り、「苗木を植えること」は一人一人の環境意識を向上させるのみならず、「人を育てること」にも通じていくと述べた。

 最後に、生徒の代表が華麗なダンスを披露し、晴れの式典に彩りを添えた。

 調印式の後、校庭に場所を移し、子どもたちの手によって、8本の苗木が植えられた。

 植樹後、次のような声が寄せられた。
 「子どもたちにとって大きな触発となりました。素晴らしいプロジェクトが発足したことに深く感謝します」(「マザー・マルガリーダの家」の社会福祉指導員ロゼランジ・デ・ソウザ・ビエイラ氏)

 「とてもいい経験だった! これからもっと、自然のことについて学んでいきたい」(6歳、女子)

 なお、調印式などの模様は、アマゾニカネットワークのニュース番組で報道された。

アマゾン創価研究所がウェブサイトを刷新
 アマゾン創価研究所のウェブサイトが、このほどリニューアルされた​​

(​https://institutosoka-amazonia.org.br/en/home-en/​)。英語とポルトガル語で閲覧できる。
 同研究所の歴史や活動の概要、これまでの実績などをコンパクトに紹介している。


(2020年3月25日 聖教新聞)







最終更新日  2020.03.26 17:58:55
2020.03.24
カテゴリ:ワールドリポート

​​ニュージーランドに輝く創価の哲学
今月5日に首都ウェリントン市内で行われたニュージーランドSGIの研修会。友は“多様性の国”で、誰もが輝ける共生の哲学を語り広げている
 先月、“1万人の地涌の連帯”を達成したオセアニアの友。この取り組みをけん引したのが、ニュージーランドSGIの同志である。ここでは、ゴードン理事長へのインタビューと、シルバ男子部長の声を紹介する。
イアン・ゴードン理事長
 ――“オセアニア1万人の連帯”達成に向けて、ニュージーランドSGIでは、どのようなことを大切にしながら、活動に挑戦してきたのでしょうか?
 私たちは「誓願」とのテーマを掲げて、オセアニアとしての目標達成に向けて戦いをスタートしました。
 御聖訓には「ちかいし願やぶるべからず」(御書232ページ)と仰せです。池田先生の弟子として、皆が自身の人間革命に挑み、広布を実現しゆく誓いを立て、一人ももれなく、地涌の菩薩としての使命を果たせる運動にしていこうと約し合ったのです。
 この中で、「訪問・激励」「一対一の対話」「会合革命」「青年の育成」の四つの活動を中心に据え、展開しました。
 とりわけ訪問・激励には各部一体で挑戦。「一人も残らず、広布の取り組みに糾合しよう」との思いで、メンバーのもとを訪れ、「一緒に心の財を積んでいきましょう」と誠実に語っていきました。
 玄関先での簡単なあいさつなども含め、一回一回の語らいを大切にしていく中で、仏法対話を決意する友が一人、また一人と増え、拡大の波が大きく広がっていきました。
 2018年6月には3000人の陣列を達成。この勢いは衰えることなく、その後も続々と新入会者が誕生していったのです。
 ――弘教の取り組みとともに、ニュージーランドでは地域社会への貢献活動も、盛んに行われてきましたね。
 はい。地域の人々と共に信頼と調和の社会を築こうと、これまでに環境保護のための植樹運動や海岸のゴミ清掃、先住民マオリの人々との交流、宗教間対話集会への参加など、地道に活動を推進してきました。
 00年11月に結成された吹奏楽団「ビクトリアス・マーチ」は、定期コンサートや老人ホームの慰問演奏を実施するなど、地域の人々から愛される楽団として成長を遂げ、昨年8月の全国大会では、初の金賞を受賞。名実ともに“勝利の楽団”に発展しました。

コンサートなどを通して、地域に平和の調べを奏でてきたニュージーランドSGIの吹奏楽団「ビクトリアス・マーチ」
 また、日本の広島・長崎への原爆投下から70年となった2015年から、ニュージーランド各地の自治体などと協力して、「トゥマナコ――平和な世界への子ども絵画展」を開催してきました。
 同展はこれまで、延べ14会場で開かれ、約4万6000人の市民が鑑賞。子どもたちの平和への願いに満ちた、温かな時間を提供することができました。
 毎年夏に行っていた同展ですが、本年は3月5日に首都ウェリントンの国会議事堂で開幕式を行い、地元の小学生ら約400人が鑑賞しました。
 これは昨年3月に南部の都市クライストチャーチで起こったモスク(イスラム礼拝所)での銃乱射事件から、1年の節目を迎えるに当たって、分断を超えて、平和の連帯を築く一助としたかったからです。
 鑑賞者からは、「子どもたちが芸術の活動を通して、自分自身の気持ちを表現することができる、大切なイベント」「多様な文化や宗教を背景に持つ人々が一堂に会し、互いの差異を尊重し合える心温まる展示」など、多くの反響が寄せられました。

首都ウェリントンの国会議事堂で開かれた「平和な世界への子ども絵画展」(5日)
 ――本年は池田先生の第3代会長就任60周年、学会創立90周年を迎えます。幾重にも意義深い年に懸ける思いを聞かせてください。
 ニュージーランドは、初代会長の牧口常三郎先生が大著『人生地理学』の中で、地球を「陸半球」と「水半球」に分けた時、「水半球」の中心にあると言及された国です。
 牧口先生は、海を国と国を隔てる「壁」ではなく、国々の間をつなぐ「道」として捉え、世界に平和の道、調和の道を開いていく気風を育むことが重要になることを力説されています。多様な人種を尊重し、自然と共生する人々が暮らす、この美しき使命の天地で、私たちは創価の人間主義の哲学を基調とした、世界平和の波を起こす使命と責任があると自覚しています。
 現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、思うように活動ができない状態にありますが、世界の同志と心を合わせ、一日も早い終息を祈ってまいります。
 そして一人一人が師弟の誓願を胸に、本年の記念すべき「11・18」を、人間革命の勝利の歴史で飾っていきます。
一人への励ましから人間革命の劇が
オーデア・マリアノ・シルバ男子部長
 私たちニュージーランド青年部は、壮年・婦人部の皆さんと異体同心の団結固く、“オセアニア1万人の連帯”達成に向けて、二つの取り組みを軸にして、活動してまいりました。
 1点目に、徹底した「訪問・激励」の推進です。
 若き日の池田先生が次から次へと友のもとに足を運び、励ましのうねりを巻き起こした「大阪の戦い」。私たちはこの師の戦いに学び、一対一の対話から拡大の波動を起こそうと、リーダーが総立ちとなって訪問・激励に挑戦しました。
 取り組みに当たっては、SNSのグループ機能を活用して、全国各地の青年部リーダーがそれぞれの訪問・激励の成功談や課題などを共有。機関誌上でも、訪問・激励を通して生まれたエピソードを紹介するページを作成するなど、創意工夫を重ねました。
首都ウェリントンで、市街地と急斜面の住宅地を結ぶケーブルカーは完成から約120年の歴史があり、人々の“足”となっている
 2点目は、「『新・人間革命』に学ぶ」と題した研さん運動です。これはリーダー一人一人が、小説『新・人間革命』の中で心に残った箇所や自身の感想などを文章にまとめ、皆で共有するものです。同書の研さんのうねりが多くのメンバーに波及し、師弟の絆を強める好機となりました。
 運動が進む中で、多くのメンバーが人間革命の実証をつかむことができました。実は私も、その一人です。
 私はブラジル出身で、12年前に仕事を求めてニュージーランドに移住しました。当初は英語が苦手で、経済的にも厳しい状況でしたが、池田先生が初の海外指導で友に贈られた「市民権を取得し、良き市民に」「自動車の運転免許を取ること」「英語のマスター」との三つの指針を、私自身が頂いたものと定め、信行学の実践に挑んできました。
 そして今月、ついにニュージーランド国籍を取得することができたのです。
国家の首都として、世界最南端に位置するウェリントンは港湾都市。海外貿易の中心としても発展を遂げてきた
 今、世界各地で新型コロナウイルスの感染が拡大し、私たちの国でも、訪問・激励などが制限されている状況です。
 しかし、こうした状況だからこそ、メンバーに一人ももれなく池田先生との絆を感じてもらえるような、“新しい励ましの道”を創造しゆく使命が、私たちリーダーにはあるのだと自覚しています。
 心のつながりを大切にし、社会に世界に励ましの光を送る存在に成長していきます。​​


(2020年3月24日 聖教新聞)







最終更新日  2020.03.24 13:07:20

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