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カテゴリ:母
恥ずかしながら、身内の恥をさらそうと思う。
先日テレビのクイズ番組で 「ちんすこうと言えば、何県の名産品でしょう?」という、超易問題が出た。 個人的にクイズ番組が嫌いではない。 雑学好きだし、何だか「頭を使った」ような錯覚に陥れるので、同じテレビを見るにしても、ちょっと得した気分になれるからだ。 同じ理由かは不明だが、母もクイズ番組好きだ。 というわけで、血は争えないと言うか、負けず嫌いと言うか、二人でテレビを見ながら、よく対戦してる。 あえて上から目線で言わせていただくと、歳の割りに頭の回転も速く、知識量も多い母は、対戦相手として、まずまずの相手といえよう。 しかし 「分かった!」 「え~、ほんまに分かったん? ちゃんと理由も言ってや」 などと、繰り広がる会話は、まるで小学生レベルである。 まぁ、前向きに捉えるなら、 家庭にいながら、ブラウン管の向こう側と同じ緊張感を持てる …実にお得な親子と言えよう。 この日も二人の対戦は地味に行われていた。 お互い違うこと(母は夕食の後片付け、私は編み物)をしながらの参戦だったため、いつものようなピリピリ感はない。 「ちんすこうって…。こんな簡単な問題…な~?」 問題レベルの低さに同意を求めるように母を振り返ると 「あ~、鹿児島やろ?」 正直、母は最近耄碌してきている。 物忘れがひどく、芸能人の名前はもちろん、見たはずのドラマの再放送でさえ、初めて見る内容の新鮮さを持って鑑賞している始末である。 娘として、心配が募る昨今であるが、彼女が「鹿児島」と答えたことは、小さなショックはあったものの、 「これも時の流れか…」 と、感傷に浸るくらいの発言であった。 「沖縄やん。口の中の水分全部奪われるやつやで」 私が本当のショックを受けるのは、3秒後である。 「え、沖縄って鹿児島ちゃうん?」 答えが間違っていたことは、100歩譲ってヨシとしよう。 何がどうなったのかは分からない。だが、彼女の中で沖縄県は鹿児島県に吸収合併され、いつのまにか 鹿児島県 沖縄市 になっていた。 ……正月ボケであったと信じたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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