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番宣レポ 2

砂の器 ナビ 12月16日(24:35~25:05)

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(ナレーション)
~20世紀を代表する、傑作ミステリー「砂の器」。松本清張原作の名作が2004年新たに蘇ります。
そこには、どんな新しい感動が待っているのか?どんな人間ドラマが展開されるのか?
カメラは熱気あふれる撮影現場を切り取り続けました。
そして、この名作をよみがえさせるため、様々な人々が挑戦を試みていました。

その挑戦が実を結ぶ日曜の夜9時、全貌が明らかになるのです。

~~~~砂の器 2004年の挑戦~~~~

(ナレーション)
「宿命」 生まれながらに定められたもの。
このドラマは、重い宿命を背負った人々が、それぞれの宿命と向き合い、葛藤する人間ドラマです。
「宿命」それは、たとえば親と子の関係。
この世に生まれる子供は国も環境も何一つ、そして親さえも選ぶことが出来ません。
「宿命」とは人に与えるもの。
それは試練であったり、希望であったり、そしてある人にとっては絶望であったり。

ある絶対的な宿命を背負った、親と子の全国行脚。
黙々と歩き続けるその姿は、後にひもとかれる暗い宿命を暗示しています。
親子二人で歩く、道なき道。それは、誰も立ち入る事の出来ない、生まれながらに定められた道。
砂の器はある男の絶望的な「宿命」の道をひもとく物語です。

その男は自らの宿命を断ち切り、独力で築き上げた道を歩む事を決意します。

ーーーーその男の名はーーーー

ーーー和賀英良ーーー

将来の日本の音楽界を担う逸材と期待される、この新進気鋭の音楽家は、今まさしく、その才能に似あう
名声と栄光を掴み取ろうとしていました。
そして、そこには誰もが羨む未来輝く幸せが待っているはずでした。
しかし・・・そんな和賀の前に、彼の過去を知る男が現れます。

和賀には成功の前に、是が非でもなしとげておかなればならない事がありました。

それはーー

過去を完全に抹殺する事。

和賀の自らの宿命への挑戦が始まりました。

ー2003年12月7日(蒲田)ー
2003年12月7日。和賀英良を演じる中居正広さんの撮影はナイトシーンから始まりました。
(三木と待ち合わせの場所についたときの車のシ-ン)
3年ぶりのテレビドラマ主演。そこにはバラエティー番組では見ることのできない役者中居正広の顔がありました。

自らの宿命に闘いを挑み、自分の過去を消し去ろうとする和賀英良。
この「フ」のパワーに満ちた男をどう演じていくのか・・・
これから3ヶ月間、中居さんの挑戦が始まります。

(中居正広へのインタビュー)
ーー和賀英良という人物についてーー
もしかしたら・・・似てるところもあるのかなぁ~。
うん、僕も話したくない過去だとか、あー、言いたくない自分の事というのも・・・なくはないですし・・・。
それは僕に限らず、みんな、どっか、ちっちゃいこどもでもおじいちゃん、おばあちゃんでも
過去に限らず宿命に値するのは誰にしろあるのかなぁ。
でも、和賀英良はあまりにも宿命というものが大き過ぎて、隠しきれないんじゃないかと思えるような宿命を
背負っているんですから。でも、自分の過去を隠そう、消そう、かき消そうというエネルギーがやっぱり・・・
あるというのは、すごく逆に僕は「素敵だなぁ~」と思ってしまいますね。

(ナレーション)
そんな和賀の過去を知る男、「三木謙一」と約束の場所で落ち合うシーンの撮影。
三木を演じるのは、個性派俳優の赤井英和さんです。
このシーンでの出来事から、和賀の人生は急転直下を遂げる事になります。

自分の過去を消し去らなくてはならない、和賀の心の痛み、そして狂気。
言葉で言うのは簡単ですが、役者中居正広は和賀英良という役柄を通して、その心の葛藤を表現しなければなりません。

(伊佐野英樹プロデューサー)
心の内は誰にも見せない。わがの一番おそろしい所はそこですね。
内面にものすごくつよい哀しみを抱えながら、それを全く表に出さないでいるっていう所の恐さですね。
それが中居君の場合、非常に微妙にお芝居で本当に上手くなっているんですね。

(ナレーション)
今回の砂の器は和賀英良の目線で物語が進んでいきます。
そのため、和賀の過去を知る男、三木謙一のやり取りのシーンを含め、
過去の作品にはないシーンが数多く付け加えられています。
そして、それは今まで描かれたことがなかった、和賀英良という人間の心の底を浮かび上がらせる。ということに他にありません。
過去を捨てた男の心の闇に何が潜んでいるのか・・・
その人物像を深く掘り下げて描くという新たな挑戦が、この日、深夜まで続きました。

ー2003年12月8日(横浜)ー
12月8日。この日の撮影は横浜で行なわれました。
日本の音楽界を担う逸材と将来を嘱望されている和賀英良の才気あふれるコンサートの収録です。
このシーンにはホールのコンサートそのままの迫力と、重厚な雰囲気を出すため、フル編成のオーケストラが参加。
天才の片鱗を表現するために、楽曲は「チャイコフスキーピアノ協奏曲第1番」が選ばれました。
ダイナミックなうねりの中に、繊細な旋律がちりばめられた名曲です。
この名曲をピアノで奏でる和賀英良の情熱的、かつ繊細な表情をあますところなくとらえるため、7台のカメラが用意されました。

(ピアノに近づく中居。オーケストラに向かって軽く会釈。拍手。)
中居)どうしようかなぁ~
皆)笑い

(ナレーション)
中居さんはスマップとして音楽活動はしてますが、もちろんクラシックの音楽家ではありません。
しかし、和賀はクラシックの天才音楽家。
演じるにあたって、その感性fだけは完璧に表現しなければなりません。
本物のオーケストラの中でピアノを前に、いかにして天才音楽家になりきるか?
また一つ中居さんの新しい挑戦が始まりました。

(楽屋前で指導のピアニストと話す中居)
中居)なめらかなところあるじゃん~。タタタタ~~ン。タタタタ~~ン。
    あそこ上下にたたく・・・強くたたくんでいいのかな。
ピアニスト)そうですねぇ~。かなりもう・・・
       てはこんな感じ。
二人で空中でピアノを弾く仕草。
中居)うん、うん。
ピアニスト)それはいった後の所の・・・ゆったりの
       そこは一つとして覚えてもらう方が・・・
(中居、数人いる部屋の椅子に座って眼をつぶり、空中でピアノ練習。)

(ナレーション)
クラシックピアニストの演奏指導を受けたあと、さらに自分の中でイメージトレーニング。
それは、役者中居正広が始めて体験する演じるという作業でした。
その積み重ねが中居さんの集中力をピークにまで高めていきました。

(中居正広のインタビュー)
ーーコンサートシーンについてーー
あのときは芝居をしよう~というみたいな感覚とは違っていましたね。新しい感覚でしたね。
何か聞いたりすると自分の感覚というのが、たとえば・・・悲しくなったりとか元気づけられたり、楽しくなったり
テンションが上がったり・・・いろんな感情があるんだと思うんですけど、自分で弾いてて自分が感じたことを素直に
出す事が出来たのかなぁ~って。うん。芝居とか顔の表現というのかなぁ~。それが監督がOKって言ったんで。
これでOKなんだな、これで間違ってなかったんだなぁ~というのがありましたけどね。
なんか・・・すごく・・しばられてない感じがあって、やりがいがありましたけどね。

(ナレーション)
入念なリハーサルの後、いよいよ撮影の本番。
この日は数百人に及ぶエキストラの人々が会場に集まり、本番の雰囲気を盛り上げました。
天才音楽家を演じる役者中居正広の新境地が、今、ベールを脱ごうとしています。

(蒲田殺人シーンの撮影風景)
(ナレーション)
コンサートの時と同じように、中居さんが強く思い入れ自分なりの演出プランを持って臨んだシーンがあります。
それは、自分の過去を知る三木謙一をこの世から抹殺するシーン。
この物語の原点になる重要な場面です。原作にもこのシーンの詳細は描かれていません。
和賀英良の目線で描く、2004年の砂の器だけに設定された全くのオリジナルシーンです。

(中居インタビュー)
ちょっと、変な話ですけど・・・家でちょっと練習しましたね。
いままではそんなことなかったんですけれども・・・。家で練習をしましたね。あそこはセリフみたいなことがないんで
とにかく、僕の動きで、画で見せる。このワンシーンでどう和賀英良が・・・何を考えながらこういうことをしてしまったのか
ということを見せるという・・・すごく考えましたね。

(ナレーション)
自分の過去を知る男を自らの手であやめる。
和賀はその時、何を考え、どう思いっきり、どんな顔でやってのけるのか?そして三木に対する想いは?
常人には想像もつかない、日常を超えた狂気の表現に中居さん挑戦しました。

(中居インタビュー)
ーー事件現場のシーンについてーー
僕・・・お芝居するにあたって、なんかね、どういう思いなのかなぁ~ってセリフ見ることによって、ここは楽しい気持ち、
無邪気な気持ち、悲しい気持ち、怒り・・ある程度こういう芝居かな~とセリフ読む段階で、何となくイメージできるんですけども
あそこのシーンだけはイメージがあまりにもつかない。
どういう感情なのか・・経験がないことですので・・難しかった・・簡単に言ったらいけないことですけど難しかったですね。

(ナレーション)
それは、自らの宿命をたちきった和賀という男の壮絶で悲しいドラマのプロローグでした。

ー2003年12月17日(蒲田)
この日、新たに番組の核となる出演者が収録に加わりました。
映画の活躍で時の人となった渡辺謙さん。そして、今注目株の若手俳優、永井大さんです。
助)おまちしてました~。ようやく合流です。ハリウッドで大絶賛、今西修一郎役、渡辺謙さんです。
(両手をあわせおじぎする渡辺謙)
助)吉村刑事役。森田健作をこえられるか?!永井大さんです。
永)よろしくお願いします。

「じゃ~いただきましょ」

(ナレーション)
渡辺謙さんは和賀の犯した罪のてつをたどりながら、少しずつ、しかし確実に追い詰めていく、今西修一郎を演じます。
そして、その相棒となる吉村刑事役の永井大さん。ハリウッドでも絶賛された渡辺さんと初共演の永井さんは、さすがに
緊張気味のようです。
渡辺謙さんとの演技という事に加えて、永井さんは刑事役は始めて。これでは緊張するなという方が無理。
そんな永井さんに渡辺さんはザックバランに話しかけます。

渡辺さんと永井さんの撮影は早朝から深夜まで及ぶハードスケジュール。
大変でも、しんどくても、限られたギリギリの時間で最善の物を作り出す。これもテレビドラマに課せられた宿命なのです。

この事件の謎をひもとくべく、証拠を一つ一つ積み上げ犯人を追い詰めるまで、この刑事コンピはペアで日本中を駆け巡ります。

(殺人シーンの現場検証シーンのスタンバイの映像)
(ナレーション)
物語の原点になる殺人現場。その現場検証のシーンは、設定が夜間のため日暮れまえから準備が行なわれました。
渡辺さんは、監督のプランと自分のプランを照らし合わせてイメージを作り上げていく、動の役者。
ワンシーン、ワンカットにも様々なアイデアを提案します。
納得のいくものを納得のいく形で演じる。このドラマに対する渡辺さんの高いモチベーションもあらわれです。

(夜待ちの間の会話)
渡辺)危ない刑事好きなの?
永井)ええ、もう大好きでした。小学生の時、みまくって・・・。
渡辺)キャラクターでいうとやっぱり恭平さんでしょ。
永井)柴田さんです。
渡辺)はい!じゃないちゅーーの。
(ナレーション)
行動的で明るい渡辺さんの雰囲気に永井さんもかなり和んできたようす。
撮影が進むにつれ二人のコンビネーションに磨きがかかりそうです。

(渡辺さんストーブにあたりながら・・・)
渡辺)全然寒くないよ~~。全然さむくないよぉ~。全然さむくないよぉ~。

(ナレーション)
撮影初日のハードスケジュールも後ワンカット残すのみ。
そんな渡辺さんいテレビドラマとしての砂の器についてうかがいました。

(渡辺謙インタビュー)
ーーテレビドラマ砂の器についてーー
でも、ほら・・・映画のね。原作があって映画があって・・・すごく凝縮した宿命というものに対しての・・・・
凝縮して描かれている感じがしたんだけど。逆にそれは日常の延長線上にね・・・やっぱりね・・・
11本・・こう描いていくというところにね、すごく面白いなぁ~という気がするんですよ。
だから、もちろん本筋としては事件を追っていくということもあるんですけど、そうじゃない・・あの
それぞれが持っている人生の中のい非だったり溝だったり・・・そういう温度感というものがうまくでるといいんじゃないかなぁ
という気がするんだけどね・・・。

インタビュー者)いい話が聞けましたね、今ね・・・
渡辺)ちょっと考えちゃったぁ(笑)
渡辺)こんな夜深くに考えちゃったぁ~。
インタビュー者)真面目な事いっちゃったぁ~

(ナレーション)
テレビドラマだからこそ演じることのできる刑事、今西刑事の心のひだ。
テレビならではの新しい砂の器の人物を作り上げた。渡辺謙の挑戦は確かな一歩を踏み出した。

ー2003年12月21日(京都・夕日ガ浦)ー
(ナレーション)
2003年12月21日曇りがちのこの日、京都・夕日ガ浦でロケが行なわれました。
ドラマ砂の器のファーストシーン
燃えるような日本海の夕景の中で展開される、冷たくて寂しげな・・・しかし、限りなく美しいイメージカットです。

この日、また一人新たなキャストが加わりました。
原作にも映画にも描かれていない成瀬あさみを演じる松雪泰子さんです。
和賀と同様、自分の宿命に抗い、翻弄されながら生きてきた成瀬あさみ。二人は偶然に出会い、惹かれあい
そして、愛し合うようになります。和賀の目線で描かれる、この砂の器のために設けられた全くのオリジナルの
この役になぜ松雪さんがキャスティングされたのでしょうか?

(伊佐野英樹プロデューサー)
和賀が惹かれるっていうからには、それなりの物を持っていなければいけない。
要するに、和賀の生い立ちとダブル部分がなきゃいけない。松雪さんは非常に凛とした強さと
なにかあやうさを併せ持っていて・・・。
いろんなことを乗り越えながら生きている人っていうような印象。それはもう・・彼女が持っているもの
まさに生まれながらに持っているもの、今の彼女が、色んな時間を過ごすなかで、今、もっているものが
このドラマに必要だったという言い方しか、ちょっと上手い事いえないんですけど。

(ナレーション)
撮影現場に夕暮れが迫ってきました。
これから、番組のタイトルになる部分、和賀とあさみが見つめる先に、和賀の宿命を象徴する親子が海岸線を
歩いているという、神秘的なシーンの撮影が始まります。
しかし、一日覆った雲がまだ重くたれこれたまま、それでも次第に幻想的な雰囲気をかもしだされてきました。

福澤監督)みんな、俺の指示の声聞こえている?
       山の所に来たとき、もう一回行くから。
スタッフ)了解
中居)ばっちりですか?
福澤)もう一回行きますから・・・
福澤)ここはねぇ、日本デ一番の所ですから。凄いのお見せしますよ。
中居)またですか?
福澤)山に隠れそうな時にどわーーーと、どわーーーと。
(ナレーション)
この曇り空のなかで日本一の夕景カットは撮影できるんでしょうか?

それから30分後。
なんと自然はドラマに素敵な贈り物をしてくれました。
曇りがちだったこの日、空がその一瞬だけ嘘のように晴れ上がりました。まさに夕日の洪水です。
自然がドラマにプレゼントしてくれた小さな奇跡。
この限りないエネルギーと息を呑むような美しさが宿命というテーマをこれ以上ないほど鮮やかな色に染めてくれました。

(松雪泰子インタビュー)
いやぁ~~~本当にすばらしい画がとれて。
思わず、凄く感動してしまって・・・。親子の姿になんか涙がでてしまいました。
それぐらい切なくて、とてもすばらしいシーンが撮れて・・・。

ーー成瀬あさみについてーー
私はこの作品の中で強く明るい女性を表現したいということを凄くおもってまして・・・生きる事の痛みとか苦しみだとか
しっかりと体の中に入れて表現できたらなぁ~と思います。
とにかく、見ている方に改めて生きるということにしっかりと向き合ってもらえるような、そういった提示をこの作品をとおして
できれば成功かなぁ~と思っています。

(ナレーション)
この沈む夕日を手で止める事が出来ないように、宿命は人の手で変える事が出来ないもの。
砂の器は、その宿命に戦いを挑んだ男を通し、誰もが持つ宿命をも赤く燃え上がらせ照らし出します。
21世紀、ともすれば自分を見失いがちな、脆く、不透明なこの時代。そんな今を生きる人々にとって
宿命とはなんなのか・・・・
その答えを求め番組の2004年、挑戦は続きます。

おわり

文章で書くと固そうな番組。映像が綺麗だった。映像が主の番組だった。
レポしても・・・伝わらん。まったく。






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