麻生政権の緊急経済対策「高速道路1000円で乗り放題」を嗤う。
みなさん、こんにちは(^^)/。 この週末、シェルパ斉藤さん宅のパーティにお招きいただいたので、尺鮎トラストから川辺川の子持ち鮎を取り寄せ、炭火焼にしてみなさんに食べていただきました。もちろん大好評でした(^^)V。 我が家から斉藤さん宅まで、全線高速道路を利用すると100km越えてしまうので、八王子西ICまで下道を走り、須玉ICで降りて(斉藤さん宅は、ひとつ先の長坂ICが最も近い)、通勤割引(帰りは土日祝日割引)の適用を受けました。 で、須玉で降りた際、あんどんの位置をチェックしたのですが、2ゲートあるうちの左側(一般ゲート側)にありましたねぇ(^_^;。もっともこういう普通の出入り口は、退出路をしばらく走った先に料金所がありますから、先日のアクアラインのような勘違いは起こしようが無いわけで、本線料金所と横並びに設置されているアクアラインの料金所は、やはり直さないといけないでしょう。 さて、表題の件。麻生政権が緊急経済対策の一環として、ETC利用の普通車および軽自動車を対象に、土日祝日の高速道路料金を1000円で乗り放題にするという方針を打ち出しました。 実際には、「第2次補正予算案に盛り込む方針」というだけなので、1.実施するとしても、補正予算案成立後。2.補正予算案が否決されれば実施されない。 ということで、まだ「何月何日から実施される」という段階ではないのですが、それにしても、ちょっと考えただけで、数々の問題点が浮かび上がって来ます。 まず、基本的な考えかたとして、土日祝日にクルマを使って遠出できるような所得水準の人に対する経済対策を、それほど優先する必要があるのかどうか、ということです。むしろ緊急に経済対策が必要なのは、孫請けやひ孫受けの零細企業や運送業者であるはずで、経済対策として高速道路料金を割り引くのだとすれば、「緑ナンバー車は曜日や時間に関わらず、一律○割引」というのを、最初に打ち出すべきではないでしょうか(しかもこれを実施すれば、トラックドライバーの深夜勤務を減らしたり、路肩で割引時間待ちをするようなことも無くせるはずです)。 今回の割引は「閑古鳥の鳴く観光地に観光客を誘致する」というのが表向きの狙いだそうですが、例えば往復1万円の高速料金が1000円になったところで、家族4人が1泊旅行すれば、高速料金を除いても5万円ぐらいは必要なわけで、経済対策で真っ先に救済すべき人々は、そのお金さえ出せない層であるはずです。ふたを開けてみれば、「日帰り客は多少は増えたが、観光地はたいして潤わなかった」というのが落ちではないかと思われ、そもそもの狙いがトンチンカンであることがわかります。 それから、ETC車に限定するというのも、裏がありそうですね。現在の料金システムは、有人ゲートだってコンピュータで集中管理されていますから、ETC車に限らず割引の適用は可能なはずで、あえてやらないのは「これまでETCを必要としなかった層にまで普及させたい」という狙いがあるとしか考えられません。ここはぜひ、民主党に突っ込んでいただき、「全車対象」を認めさせていただきたいところです。 しかも解せないのは、2輪車が対象に入っていないということです。これは絶対、2輪車ユーザーから反発を食らうでしょう。ぜひ松波健太議員から修正案を出していただきたいところです。 問題はまだあります。「1,000円以下の短距離は適用外」ということですが、では、現在、5割引が適用される2,000円以下のところはどうなるでしょうか。例えば、現在、定価が1,500円のところは、5割引適用で750円で通行が可能です。ところが、新制度が導入されれば1,000円となり、値上げになってしまうではありませんか。 となれば、これを回避するためには、「2,000円以下のところは5割引。それを越えると1,000円均一」としなければならないはずで、恐らくそうした修正案が出されるのではないかと思います。 それから、土日祝日の渋滞増加も懸念されますね。昨日の夕方、常磐道は守屋SAを頭に65km、中央道は小仏トンネルを頭に30kmも渋滞していました。この3連休は紅葉シーズンということもありましたが、これって「土日祝日5割引」が実施された影響が、まったくなかったと言えるでしょうか。しかも、3連休と言っても中日ですから、このあたりからも「宿泊客の増加はそれほど見込めない」ということが推測できるのではないかと思います。 では、緊急経済対策としては、どうすれば良いのか、といえば、高速道路料金は現行のまま、自動車関連諸税の暫定税率を即時廃止して、燃料代を下げることでしょう。クルマが生活必需品である地方の方が支払う燃料税の暫定割り増し分を、高速道路の値引き原資に流用するという政策は、明らかに間違っています。