ゲージツな秋
めっきり朝晩が涼しくなって秋らしいとても過ごしやすい日々ですな。なーんて手紙っぽくなっちまいました。昨日、会社帰りに久しぶりに上野の森へ参りました。目的は国立博物館の特別展「仏像」です。仏像は好きですね。だって、美しいもの。崇め奉る神様を具現化するのにブサイクな像を作るわけが無い。美しく楚々とした感じがあるから初めて「ははぁ~」と思うのではないかと…。今回の展示会は一木彫の仏像ばかりがズラっとズラズラっと並んでます。これだけの仏像を実際に見に行くのはいくら時間とお金がかかるんだ?ってもんです。それをまぁ~よくぞ運んでくださった。1500円は安いです。テーマが3つに分かれていて、最初は美しい十一面観音像や、四天王など8世紀~9世紀に作られた仏像。空海が唐から帰ってきて仏教を広めた後くらい。言い方悪いけど、よくある仏像。国宝の菩薩半跏像は美しいです。次が9世紀頃の関東から東北あたりの仏像たち。ノミを打った後がわざと残されている仏像たち。最後に円空と木喰の仏像。最初のよくある仏像だが、簡単によくあると言っちゃいけない。同じだけど当然一体づつ全く違う。十一面観音像を比較して見れるなんてなんて贅沢な展示会だろうね。当然神様が創ったわけではなく、人間が作った仏像なので、仏師それぞれの思惑が仏像に現れてるのか?と思いながら見てました。キレイなドレープがかかった衣。観音様の頭上にある11面の顔。観音様の面も全部違うし、飾りも全部違う。似てるけど全部違う。仏師の意図が表に出ているんだろうなぁ~と思います。仏師の意図といえば、最後に展示されている円空と木喰ですな。こちらの方たちは修行をしながら平民のためにザックザクと仏像を作りまくって4000体を超える仏像を生涯作ったそうです。(まだ不勉強で昨日の説明聞いただけだけだから間違えてるかも)私も平民なので、この2人が作った仏像が一番家に置きたい仏像でした。とてもかわいらしくて、優しい感じがよかった。またここの展示本がすばらしい。展示物の写真が一部カラーで全部掲載されていて、詳細な説明も載っている。2センチくらいの厚さのハードカバーの写真がなんと2,500円!早速買いました。仏像の写真集は高いもん。ってか、写真集って高いもん。それにしても、国立博物館は前に鶯谷の近所に住んでたときにはしょっちゅうヒマなときは行ってた。美しい建物と、美しい庭があって、本館のモダーンな感じも大好きでした。こちらの仏像展は12月3日までやってますが、11月7日から国宝が入れ替わります。入れ替わったあともう一回行くつもりですが、今度は丸々一日かけて上野の森で遊びたいなと思いました。それも平日にね。休みの日は地獄の沙汰です。地獄の沙汰に仏像って…。ま、いいか。平日に行ったら仏像見て、本館見て、東洋館見て、上野公園に戻って、ダリ展も行こうかと思ってます。まさに一日仕事。そっか、仏像最後にすればいいんだ。11月7日からは毎日20時まで見れますよ。仏像。違う空気をたまに吸うのはとってもいいことですなぁ~。