2013/12/03(火)03:12
全く楽しくないディズニーリゾート。タワーオブテラーで僕を殺す気?!
男はディズニーが好きでした。
「絵を描く仕事に携わっている僕としては、
ウォルトディズニーのアニメは、本当に素晴らしいと思うよ。
何と言っても、動きが滑らかだよ。
何度観てもディズニーアニメは観飽きる事がないね。」
私は男にそう言われ、何本ディズニーアニメのDVDを買わされたかわかりません。
男がディズニーアニメを絶賛していた割には、
男がディズニーアニメのDVDを視聴している所を、
私は一度も見た事がありませんでした。
私が仕事に行っている間に観ていたのでしょうか。
私は、男と暮らしていた期間、何度か、
一緒にディズニーリゾートに遊びに行きました。
私達がディズニーリゾートに行くのは、
私の休みの都合もあり、専ら平日でした。
ディズニーリゾートの園内は、
歩いているだけでも十分心が躍りますが、
男は、アトラクションには、何もに乗せてくれませんでした。
男の話では、自分は心臓が弱いらしいので、
アトラクションには乗れないらしいのです。
「折角来たんだから、何か一つくらい乗りたい…」と私が言うと、
「別に、乗り物になんか何にも乗らなくても、
ここにいる、 頭に変なの被って現実逃避して浮かれてる人間達とか、
誰かに見せて、行ってきたんだよ、って自慢する為の写真を撮る為に、
周りの状況を完全に無視した人間達とか、
ここにくる浮かれた人間達から餌貰って、
丸々太った鳥たちを見てるだけで楽しいじゃないか。」と言うのです。
私が、
「でも、愛知から東京にくるまでの交通費も、
東京にいる間のホテル代も、ここのパスポート代も、
私が全部払ってるんだから、何か1つくらい乗りたいよ…。
あ、あれが気になる。」と、私は、
タワーオブテラーというアトラクションを指差しました。
無重力落下型の、フリーフォールのようなアトラクションです。
「犬ちゃんが乗るの無理そうだったら、私1人で乗ってくるよ。
今だったら10分待ちだって。」と言ったら、
「…折角一緒に来てるんだから、僕も一緒に乗るよ」との事。
タワーオブテラーに乗った後、
男の表情がだいぶ曇っていたので、
「どうしたの?犬ちゃん、具合が悪い?」と尋ねると、
「…だからさ、水タン、僕、こんな夢の国に来てまで、
君にお説教なんてしたくなかったんだけど、
君はさ、自分さえ楽しければいいの?!
君がアトラクションに乗っている間、
僕一人ここで待ってろだなんて、よくそんな事が言えるよね?!
心臓が止まりそうだよ!!
ほら、手、当ててみてよ!!
不整脈みたいになってるじゃないか!!
水タンには、人を思いやる気持ちとか、そういうのが全然ないよね!!
いつだって、自分の意思を押し通そうとするよね!!
水タンはね、わがままなんだよ!!
そのわがまま、絶対直したほうがいいよ!!
いつだって水タンは、自分が楽しければいいんだから!!
たまには隣にいる僕の事も考えなよ!!
アトラクションに乗らなきゃ楽しめないだなんて、
君は心が貧しいよ!!
園内に咲いている、綺麗に手入れされている花とか、
園内に華やかに飾りつけられたデコレーションとかを見て、
君は感動できないの?!
僕の奥さんになる人だったら、
もっと色んな事で感動できるようになって貰わないと困るよ!!」と言うのです。
私は、開いた口がふさがりませんでしたが、
「ごめんね、もうアトラクションには乗らなくてもいいよ。
私がわがままだったよ。
自分が楽しむ事ばっかりで、犬ちゃんの事を何も考えてなかった。
何か美味しいものでも食べに行こう。」と言い、
ディズニーリゾートの中でも、
雰囲気が比較的よいと思われるレストランで食事をしました。
食事は大変美味しかったですが、
私はその後も、園内で男の機嫌を損ねない様、
ずっと作り笑いをしていました。
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