ネオベッツVRセンターへ、行ってきました。
昨日おじいちゃんに来てもらって玉造のVRセンターへ行きました。JR環状線の高架を越えたらすぐなんですが、すぐ過ぎて通り越して迷ってしまいました。がくと二人ウロウロ、談笑中のご婦人に尋ねても「ペット???」「知らんなぁ」でした。迷った場所で待っていてくれたおじいちゃんが「アッチや」と方向を指差してくれました。まだまだ時間はあったのですが、私は一杯一杯ですぐに「ありがとうございましたー」と言って別れました。一方通行の道幅の広くない道路沿いに建っています。まずはオシッコを済ませ外からロビーを見ると何組かの家族が座っています。みんな何かしら病気や怪我をしてやってきたんだな。ひとまず外のベンチで待つことに。ちょうどお昼休みなのでドギーマンの学生さんや先生が外階段から降りてくるのです。がくはガンガンガンと階段の音がする度に見上げ、お姉さんたちに視線を釘付けです。ほとんどの方が「こんにちはぁ」と声をかけてくださったり、会釈してくださったり。ブルーの病院服を着た若いメガネの男性ががっくんを見てかがんで撫でてくれました。「診察ですか?」と言われたので少し返答しただけなんですが、声が詰まってしまいました。メガネのお兄さんはすまなさそうな表情で立ち上がり「お大事に」と言って下さいました。1時間ちょっとベンチで時間をつぶし抱っこして受付へ。今までの血液検査データと今までの経緯を書いた便箋とアニコム証を渡し問診表を書くために外へ出ました。その後はがっくんを抱いたままロビーのソファーで待つことに。14時を過ぎ、やっと診察室3のドアが開き呼ばれました。先生は女性で看護士の方はさっき声をかけてくれたメガネのお兄さんでした。がっくんは診察台にはあがらず、下で自由にしていました。その間に先生と私は話をして、今日はどのような検査をするか、確定診断がつかなかった場合は、受ける受けないは別としてオナカに穴を開けて腹腔鏡で外から悪いところ探すか、内科的治療を続けるか今まで使った事のない薬を使うか、癌なら抗がん剤を使うか、など。そして今日の検査でかかる大まかな費用「だいたい15万くらいです」も。必ず書かなければならない同意書にもサイン。「今日はCTが混んでいまして、検査が終わるのは17時を過ぎます」「ここでお待ちになられますか?」ずっと、中で待ちますと伝え、メガネのお兄さんに抱っこされたがっくんは奥のブースへ入っていきました。14時40分頃です。オナカが減るけど気持ちが受け付けず、でもギュルギュル鳴るので外の自販機でビタミンCの清涼飲料水を買って、ちびちび飲みながら過ごしました。動物病院の人に連れてこられた後ろ足が麻痺気味のMダックス君。前足に包帯を巻いた焦げ茶のダルメシアン君。コーギーっぽい目をしたシェルティーちゃん。他にもMダックス、トイプー、シーズー、マラミュート、アメリカンコッカ色んなワンコが訪れていました。K-9の紺のつなぎを着た男性と小柄な黒ラブとトレーナーっぽい女性の3人組も見かけました。診察室のスライドドアが開き中への入っていた若いご夫婦。ずいぶん時間が経って出てこられたのですが、奥さんは泣いておられました。その後すぐにトイレへ…。一番後ろに座っていた私は、胸が詰まる思いになりました。ここにこられる人はみんな深刻な人ばかりだと思っていたんですが意外に明るい表情の人もおられました。外も明るく(夏ですね、暑さは)ロビーも明るく待っていてもジトジトした気持ちにはならなかったけど16時以降になると待ってる家族も少なくなり、外も少しずつ明るさが薄れそうなると心細くなります。しんどいです。3番ドアが開き、メガネのお兄さんが出てこられたのが17時20分頃。「検査が終わりました。今麻酔から覚醒中なのでもうしばらくお待ちください」慌てて肩にかけたカバンをおろし、座っていた場所へ戻り「お兄さん、暗い表情やった…」とまた不安な気持ちに。30分近く待ったかな、診察室とは違うドアから先生が顔を出して呼び出してくれました。部屋の中には先生用の机とノートパソコン。テーブルと椅子が4脚くらいと、壁には大きなプラズマテレビ。内視鏡とCTの画像が映し出されます。「がっくんは奥の部屋で覚醒中なんですが、だいぶ元気になってきてます」良かったー。「それでは今から内視鏡などの検査の結果の説明に入ります」まずは胃の中の内視鏡映像。胃の中には砂と思われる黒い粒が。それ以外に小さな黒い点がポツ、ポツありました。「ザラザラした感じの所もありますが…ひどい炎症も見られません」「十二指腸に入ってきましたが、ここも変なものはありません」「今度は大腸の中ですが…出血するようなものは無いですねぇ…」「本当はこの先にも入って欲しかったんですが、これ以上は無理でした」「人の最新の検査ではカプセル状のカメラを飲んで、胃から肛門までの内部の検査をすることは可能になってきてはいるけれど動物医療ではこれが限界です」「オナカに穴を開け、腹腔鏡手術で全層切除するしかないです」次に映し出されたのはCT画像。「腸の一部が厚くなってるところもあるんですが…腫瘍など見られません」「大腸ではなく膵臓に異常がある事も考えられるんですが少し大きめの膵臓ですが何か変なものがあるようには見えません」内視鏡で確認できた範囲ではひどい炎症を起こしている場所は無かった。見えない部分に何かが在る可能性はあるが、CTの画像から見る限りは腫瘍などもなし。血液検査では明らかに炎症が起こっている。なので白血球が多くなり炎症を抑えようとしているのがわかる。体内でずっと出血を起こしているような数値はない。どこで炎症が起こっているのか、確定できませんでした。「複数の獣医と内視鏡を見たんですが、んーーーー、どうかなぁ…」「この後も他の獣医といろいろと見ていこうと思っています」嬉しかったです。考えられること。微細な炎症が腸全体に起こっているのか。腸そのものが炎症を起こしているのではなく、別の所で起きてる炎症に反応して粘膜が出続けているのか、食物アレルギーなのか、膵臓に何らかの異常があるのか…無いとは思いますが寄生虫が原因なのか…同じものを摂り続けて起こるアレルギーだと5,6歳頃に発症する事が多いのだそうです。もし食物アレルギーであるならば完全アレルゲンフリーのウルトラZ/Dを与えて様子を見る。早い子なら3日ほどで何か違いが出るそうです。が、まだ検査の結果がすべて出たわけではないのです。組織検査の結果は1週間後に。膵臓検査の結果は10日くらいかかるそうです。その結果を見てから考えて行きましょう、と。「結果によってはステロイドを処方し炎症を抑えられるかも知れません」それまでは今までどおりの食事で良いそうです。お薬も結果が出るまで処方なしです。一通り結果を聞いてロビーでがっくんを待つことに。一緒に帰れるとは思っていなかったので慌てておじいちゃんに電話。「焼酎飲んでしもたわー。あ、待って、お母さんが横に乗っていくって」いや、あかんやん。飲酒、酒気帯び運転やん。二人とも逮捕されてしまうやん。と言う事で、非常識とは思いながらもフランママさんへ電話。晩御飯の用意もあるのに、息子ちゃんも早寝させなきゃならんのにママさん、OKしてくださったんです。感謝!!!!です。電話を終えたらがっくんがプチパニックで出てきました。受付のお姉さんの笑い声も聞こえてきたよ。メガネの看護士さんから全身麻酔後のお水や食事の与え方の注意点の説明を受けました。お二人とも、とても安心出来る状態を作ってくださる方でした。さて、会計ですが。先生が大体の見積もり金額どうりの請求で「キャンセルします!!!!」と思わず言いそうになりました。「152,600円です」「ア、アニコム利いてですか?????」「あ、お使いになられますか?1万円です」は、払われへん、と心の中でつぶやいてしまいました。いや、払いますよ。こつこつ貯めたお金が、ちょうど15万でしたから。明細です。初診料 \7,000採血料 \1,800一般血液検査料 \9,000CRP検査 \1,500c-PLI \4,000糞便検査 \1,300CT撮影料(静脈造影撮影のみ) \50,000内視鏡検査(上部消化官・大腸) \45,000内視鏡技術料 \5,000内視鏡生検 \15,000病理検査料 \13,000アニコム \-10,000合計 \142,600でした。アニコム使えば半額、とばかり思っていた馬鹿な私です。通院の上限が\10,000だったんだ。これって、ただの検査なんやもんね。でもこれを受けたから、直ちに命の危険がある病気の可能性は低くなったとわかったんだし。あ、まだ結果は出てないけど。でもしばらくは、がっくんのことより「15万…15まん」と頭の中でグニャグニャしてました。会計を終えて一目散でトイレ砂場へ。がっくん、我慢したねぇ。よく頑張ってくれたねぇ。よく戻ってきてくれたねぇ。ありがとう、がっくん。嬉しい気持ちと、ガーーンな気分を味わいながら玉造でみたお月様は綺麗やったです。久しぶりに「カメラッ」と頭の中に浮かんだのでした。フランママ、飛んできてくださいました。本当にありがとうー。ありがとう。20時以降にお水を注意しながら与えてくださいとあったので氷をあげました。時間をおいて、3個。がっくんは全く今まで通り。痛い時があるし、気分悪い時もあるし。なのに、検査をして気持ちが少し軽くなった私はお弁当をバクバクッと食べお風呂にも入らず寝ました。癌の可能性は低くなりました。光が射し込んできてくれそうな、きっとそうだと思いたいです。思えるようになってきてる、きっとそう。まだまだ、早いけど。ありがとう!!!ありがとうございます。小さな一歩をやっと踏み出せたようです。うらぁ~~ん、ありがとうね。これからも、見守っていてね。