animo再生計画(旧館)

2005/09/17(土)13:19

Dust And Dreams(続・優しくなれない)

僕がもっている、唯一、道具や、生活仕事に必要ないものに、 水が循環する、人工の滝壷?枯山水?のようなものが有る。 ある日、黙って、買って来た、唯一の勝手な買い物だ。 内妻さんは、笑顔で、答えた。 破局の後で。彼女が言った。「やっとアナタが自分の為に」 ずっと、彼女は気付いていたし、僕との暮らしが、僕の未来の可能性を蝕んでいるのではないかと懸念し、 だが、期待に応えて、その先の未来を手に入れる為の努力と、その約束の果たされぬ未来の両極を、何年も揺れ動いていたに違いないのだ。 気持ちには鈍感でも、推論の得意な僕は、 元妻がどうして居るのかは、何となく察しがついていた。 だから、あえて、そちら側には踏み込まなかった。 その時の、内妻さんとの暮らしを壊したくなかったからだ。 僕は、沢山の人に、かわいがられて、期待されながらも、 裏切るまでは行かないが、期待に応える事は無く、一人前に成っていった。 人生で本当に裏切ったのは、元妻に対してだけだろう。 親友の最愛の女性だった、内妻さんが、その後、僕に、思いを寄せている事を知ったときに、 やつのためにも、彼女を一人前にして、幸せにしてみせる。 などと思った僕は、見事なまでの、勘違い。 伏線として、以前に、そうして、次へと向かった女性が過去に居たのだが、 すなわち、元妻と居る僕は、満たされ、自信に満ちていたからなのだ。 余裕とは、能力の効率でもある。 内妻さんと暮らし始める頃に、弱くなっている自分に気付き、 僕の取った対処策は、戦闘モードで障壁を乗り越える事だった。 幸いか?偶然か、いや、必然的に、 デジタルバブルの荒波の中、様々な人々の、愛憎と軋轢との中をまっしぐらに走り続ける。 数々の人生や、恋の修羅場、人の心の闇と、狂気と悲しみ。 アナタの周りにはそんな人が集まるのよ。 アナタがそんな人を引き寄せているのでは? 少年のころから、人の秘密や、苦悩、悩みを打ち明けられるのが、あまりにも当たり前に生きて来た僕は、 力なく、笑って返事を濁し続けた。 簡単な話、世の中の自分の身の回りの世界に、平然としていられなくなったときに、 自分の身の回りで、その世界とは違うまま、平然としている僕が、意識に上るのは極、当然なながれだし、 また、大概の人は、そのまま、吾に帰って、恥ずかしげに、以後、腫れ物に触るように、僕から遠ざかっていくものなのだ。 僕は、埋没しない、交わらない、在野の眼であろうと、自覚し、それを自分につとめて来たし、 そんな自分の役割が有るからこそ、悩まずに、自分の存在意義を楽に、笑って確認できていた事を、幸いに思っている。 やっかいなことに、恋や、男女交際と無縁でこれたのは、20代までで、 それ以降は、自分自身が、他者では居られなくなり、その対象に成ってしまった事が、 最大の誤算であり、最大の敗因な事は、間違いない。 浅はかと言うより、、あきれて二の句が告げられない。 仕事の信頼も同性の信頼も、女性の愛憎のこじれの前には、無力だ。。 その自覚をえてから、何年もかかって、じたばたし、スタートの地点まで戻って、 仕切り直す事を選んだ今の僕には、 わかってしまった事は、もう、二度と、そんな風に、誰かの為に、一生懸命になるわけにはいかないと言う事なのだ。 能力を必要とされる事もさることながら、愛情ならば尚更だ。 少し、寂しい気もするし、心も少し、痛むけれども。 しばらくは、無責任に生きてゆきます。 自分には、誠実で居ます。自分にだけの責任で。しばらくは。

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