2010/11/08(月)12:55
少年犯罪の風景(「親子の法廷」で考えたこと)
少年犯罪の風景
「親子の法廷」で考えたこと
佐木隆三 東京書籍
佐木氏は、数々の刑事裁判を傍聴取材し、ルポ・小説などを書いている。
この本には、永山則雄・宮崎勤・オウム事件の面々・神戸連続小学生殺傷事件の被告少年・
トロイ・デューガー(ルイジアナ州で死刑判決宣告を受けた最年少14歳の少年)
などの裁判をふりかえる。
エッセイ・対談・講演などを集めたものである。
「あとがき」より
わたしの法廷取材を通じて、行きつくところは家庭であり、親子関係だ
・・・略・・・
刑事事件で浮かび上がるのは、その被告人の少年時代で、重要なポイントになってくる。
・・・略・・・
人は誰しもが少年時代をすごしているがそのことを忘れがちで、
「今ごろの子どもたちはわからない」と、距離をおいてしまう・・・
例えば、少年法を厳しくし罰することを重視するべきなのか、
更生させることに重きをおくべきなのか・・・?
マインドコントロール下における犯罪は、罪に問われるのか?
そんなことも、考えつつ、
子どもの時代がどれほど人の一生に大きな影響を与えるのかを、
親として考えさせられた一冊。