カテゴリ:小説
韓国では『私の頭の中の消しゴム』 日本では『Pure Soul~君が僕を忘れても~』
上記の2つの原作を読み終わりました。著者は木村元子さん。 会社の通信教材の途中なので、1章で止めよう、と思ったんですが・・・
ダメでした。。。
結局全部読んでしまい、気付けば1時間・・・ あ~あ、またやったよ・・・・
あちし、ハマると止まらない。 ギターも10年続いてるのもこの性格からか・・・・。
ちくしょう・・・これでペースがグダグダになってるっていうのに・・・
まぁいいや、感想に入ります。
28歳、OLをしている瀬田薫。 薫はブランド企画課に所属しており、新ブランドの服のデザインをしている。 元彼のことを引きずっていたが、いつも寄る喫茶店にて無愛想な男と出会う。
ちょっとした(?)ことから二人は惹かれ合う。 薫は、元々デザイン画を描くため来ていたが、いつしかその男と会うために来るように。
この男は高原浩介。1級建築士を目指している、大工。 喫茶店には勉強するため通っていた。 見た目もハンサムで、身長も高い。 ・・・が、チキンヤローで、思ったことを口に出せない・・・・
二人はデートを重ね、付き合うことに。 しかし、「好き」「愛してる」の言葉を浩介は言ったことがなかった。
付き合う以前から、薫に異変が起きる。 浩介にも言われていたことだが、”もの忘れ”がひどくなっていく。
浩介が心配しているので、病院に行くことに。 すると、『アルツハイマー』と診断された。
脳が萎縮し、記憶が無くなっていき、ひどくなると植物人間になってしまう、 不治の病。薫は誰にも病気のことを話さず、必死に頑張って来た。
しかし、どんどんひどくなり、仕事でトラブルが多くなっていく。 そのことがストレスとなったのか、家を出る。
浩介は薫が帰って来ないのが心配で探しに行くが、見つからない。 そこで1本の電話が来る。そう、病院からだ。 ”次の診察を早めたい”
浩介は全てを理解した。 そして、再び探す。
薫は、嫌われるのが怖く、今のうちに別れたい。 今別れれば、思い出した時、つらくない・・・・。
そんな薫に浩介はこう切り出す。 (ここからそのまま引用) 俺がお前の記憶になる。 薫が忘れたら、これまでのことを何度でも話すよ。 2人がどうやって出会ったか。 どんなことで笑ったか。 どんなことで喧嘩したか。 何度でも繰り返すよ。 その度に薫は俺に新しく恋をするんだ。 別れるなんて絶対言うな。 薫は俺を信じさせてくれたじゃないか。 何も信じられなかった俺に。 変わらないものがあるって。 信じられるモンがこの世にはあるって。 いまさら、逃げんなよ。
(えぇ言葉や・・・・)
二人は1%の奇跡を信じて治療に取り掛かる。
しかし、薫の記憶障害は悪化するばかり・・・ 突然、薫が姿を消す。
浩介は必死に探すが見つからない・・・・。 薫がいなくなって1ヶ月後・・・・
介護施設に薫はいた。 薫は、担当の先生からこの施設を紹介して貰っていた。 浩介に迷惑をかけたくないがために、この方法を取った。
薫は、1ヵ月後に浩介に渡してくれ、と手紙を先生に預けた。 ”1ヶ月すれば、私は完全に私でなくなっているから連れ戻そうとしないから”と・・・
1ヵ月後の薫は完全に記憶を無くしていて、浩介が話しかけると、
『はじめまして』
会うたびにこの言葉を繰り返す。 しかし、彼女が記憶を無くす前に始めたスケッチ。 そのスケッチブックには、浩介の姿だけが描かれていた。 何枚も何枚も・・・ しかし、ページを捲るたびに絵が崩れてきている・・・ だけど、”愛した人”の記憶は無意識のうちに覚えている・・・ 薫の魂は消えていない。
浩介はこのまま施設に薫を入れることにする。 毎日毎日薫を訪れる。 『はじめまして』 二度と以前のような会話が出来なくとも、浩介は信じていた。
(またまたそのまま引用) ”薫、僕たちが過ごした時間は短かったけど、僕たちは永遠の愛を手に入れた。” ”僕の薫の想いはずっと変わらない。” ”いつまでも、僕は薫を愛し続ける。”
”薫、君は僕を愛してる。”
”そう、薫。君が僕を忘れても。”
うん、いい作品。 『アルツハイマー』の病気を作品にすることは正直難しいと思う。 実際にこの病気に犯されている方やその家族の方からは、意見が出るかもしれない。 いや、それは『アルツハイマー』に限ったことではない。 世界に確かに存在する、”不治の病” これを作品にして、実際に方々・家族を共感して貰うことなど、ホントは出来やしない。 とあちしは思う。当たり前だが・・・
しかし、この作品は”ある意味”では出来るかもしれない。 家族の方々ではなく、”本人”に。 病気は、当たり前ではない。が、犯されたら受け入れなければならない。 病気も自分も。そして、周りからの支えも必要になる。 本人が一番ツライのが当たり前だが、家族や友人の周りもツライ。
だからこそ、向き合わなければならない。 生きていくために。
この作品。今の若い方に見てもらいたいな~ てか、映画&ドラマ見てないからTSUTAYAで借りてこよっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 10, 2007 05:05:59 PM
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