『真昼の悪魔』 美しく優しい面を見せながら氷のように冷たい心を持つ女医
商品を見る→真昼の悪魔 遠藤周作 605円暖かいカーディガンを羽織り好きな本を広げるだけで幸せな気持ちになれる。今読んでいるのは遠藤周作の【真昼の悪魔】遠藤周作さんの小説には珍しいミステリーで背中がぞくっとする怖さだ。主人公は優秀な成績で女子医大を出た、若くて美人の女医。彼女は中学生の頃から胸に巣くう空虚感が消えず恋愛の真似事をしても酔うことができない。何が善で、何が悪か実感を持ってつかむことができない彼女は世間が悪と見なしている行為をしてみて良心の呵責という痛みを感じるかどうか自分自身の心を実験してみる。その方法がね・・・おぉー、こわ!実験用のハツカネズミを掌で握り殺した彼女は入院中の知恵遅れの男の子に同じことをやらせて自分の手でハツカネズミを殺す快感を植え付けてしまう。そして、ハツカネズミにやはり知恵遅れの女の子の名前を付けてしまい・・・『京子ちゃんが動く、動く・・・動かなくなった手を開いてごらん、動かなくなっているね、京子ちゃんが面白いでしょう・・・』これからどうなるのか?おぉ、考えるだけで武者震いするような怖さだ。美しく優しい面を見せながら氷のように冷たい心を持つ女医。どんな人間にもこういう一面がどこかに潜んでいるのだろうか? ランキングに参加しているので応援クリックしてくれたら嬉しいです♪にほんブログ村育児・3人兄弟/姉妹ランキング・ + ・ + ・ + ・ 暇があったらあんずの本館にも寄って下さい ・ + ・ + ・ + ・