2005/05/27(金)22:09
「ストレイト・ストーリー」異色の?リンチ作品。
↑このジャケットを見て、まっすぐな道を行くロードムービーと、
そのまんま思っていたんだけれど、
主人公の名前が「ストレイト」さん。
そして、気持ちがまっすぐ、道もまっすぐ、、も含んでいるんだと思う。
ストレイトさんは、73歳。娘と二人暮し。
ある日、転んでしまって足をけがしてしまい、他の病気もろもろ治療するように医者にいわれるけれど、
とにかく頑固で、レントゲンやだ、歩行器やだ。
唯一許容したのは、二本の杖をつくことだけ。
そんな時、10年来仲たがいしていた兄が心臓発作で倒れたと連絡が入る。
「兄に会わなくては」と思う。
足も悪く、視力もままならないし、車の運転もできない。
でもどうしても自力で行きたい。
娘の反対を押し切って500キロ先の兄の家まで行くのに選んだ手段は、
トラクターに乗っていくこと。
そこからロードムービーがはじまる。
こんなにいい人ばかりに出会うかな~とも思うけれど、
出会った人達に少しずつ、自分の過去を振り返って話したりする。
そう、まさに
「ストレイト・ストーリー」なのです。
この作品、
「ブルーベルベッド」「エレファントマン」「ワイルドアットハート」「マルホランドドライブ」のデビッド・リンチ監督作品。
えっ、リンチはこんな作品も作っていたのか、、と思うくらい、
奇をてらったところのない、のんびりゆったり、じわっとくる映画。
なんだか自分の兄弟を思ってしまって
最後、不覚にも(?!)じわっとしてしまった。
っと、別にそんな歳でもナカタガイもしてないんだけれど、
かつて、3人姉弟、目の届くところで一緒に並んで寝てたのに、
もう一生あんなシチュエーションないんだな~とか
膨らませて、
家族5人で一緒に同じ家に帰ることないんだよな~と
妙にオセンチ心がでてしまった。
なぜだろう。。。
この映画、本当に、のんびり、ゆったり、静かな映画だから、
退屈しそうだけれど、退屈しなかったのは、主役の目力かなあとも思う。
全然違ったリンチ作品で、何故、この作品を作りたかったのか
興味がでたりもする。