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トキはいなくて 自動車学校にいってきます と、メモがあった。 起きた瞬間から なんか堕ちていて 体が言うことを聞かない。 なにも食べたくない。 唯一欲しいたばこが2本。 トキが帰る3時までは持たないだろう。 今心を一番許しているパソコンを開く。 昨日の日記なんか書いてみる。 いろんな人のとこに行くんだけど なかなか書き込む言葉が見つからずに素通りしてしまったり、、、。 メールも来ていて 返信しようとしたら 文字入力がうまくいかない。 知り合いが言うには 日本語変換ソフトがバグってるからだと。 でも今はどうにもする気がなくて 結局ベッドにもぐりこむ。 トキが帰ってきて 呆然としている私に少し戸惑っている。 笑えない。 言葉が返せない。 トキの前で 体が 顔が 神経が 固まってしまったかのようだった。 薬が切れてる。 病院に行かなければ。 でもトキはあまりにも目に光がない私に 『外、出れないなら無理しなくていいから。 薬とってくるよ 夜も家でなんかつくろ。オレ材料買ってくるし。』 そう言ってくれた。 前のトキだったら もうちょっと無理にでも外にひっぱりだした。 少し変わろうとしてるのかもしれない。 病院に行く気力がない。 だけど先生に伝えたいことがある。 今の凛の体調、心境 力を出して 震える手で手紙を書いた。 それをトキに預けた。 トキが病院に向かって 少しして電話が鳴った。 オーストラリアで一緒だった先生達だ。 今東京でランチしている、と。 うらやましかった。 『もう!こっち来いよ』 いつもそう言ってくれるけど いけない。 トキがいるから。 1人で東京に行くのは許してくれない。 行くなら一緒に行こうと言う。 でも2人ぶんの旅費なんてないから行けない。 1人だったら自由に行けるのになぁ 優しいトキを差し置いてそんなことを考えてしまう 最悪な私。 トキの前ではあんなに固まっていた表情が 電話口で自然に緩む。 いつの間にか大きな声で笑っていた。 もし今トキが帰ってきたら怒るに違いない そう思いながら、、、。 今凛が笑えないとか なにもする気力がわかないとか 外に出れないとか それは 鬱なんだろうか? 鬱だと思ってた。 でも電話で笑える。 友達からのメールがうれしい。 感情はあるんだ。 自分でも最悪の鬱のときを知ってるから 今が甘いってことくらいわかる。 でも苦しいのは事実。 心の中で今にも何かが氾濫を起しそうな そんな嫌な予感がする。 それはいったいなんなんだろう。 ただ1つ こころのよりどころを探し当てた。 土曜日 日田で会った友達が教えてくれたのだ。 凛が大好きな先生の居場所を。 その先生は 凛が2回入院した精神病院で出会った担当医。 ほんとうに凛はその先生に出会えてよかったと思った。 それは今も変わらない。 どこの病院に行っても どんな先生に会っても あの先生以上の人はいないと凛は思っている。 トキも同じ先生だったけど トキは何でって言うくらいその先生を嫌っている。 あの先生もきっとトキは合わないと思っているだろう。 でも凛にとっては大事な先生だったんだ。 入院中、1日も欠かさず会いに来てくれて 凛がわかるまで 長いときは4時間も話し込んだりした。 凛のことを一生懸命考えてくれた。 でも 凛は退院して 市内からちょっと離れたその病院に行けなくなった。 電車が怖くて、、、。 しばらくはお薬送ってもらってたけど オーストラリアから帰って 凛は市内の病院に通うことに決めた。 そして電話で話したのが最後。 これは去年の日記にも書いたんだけど 『そこの先生が合わなかったらいつでも戻っておいで』 そう言ってくれた。 そして いつか電車や人ごみが怖くなくなったらあの先生の病院に戻ると決めていた。 なのに 先生は今年の春そこを辞めたのだ。 行き先は誰も知らない。 元の病院に電話しても教えてくれるわけもなく あきらめかけていた。 先生は体に重い病気を抱えていたので もう医者は辞めたかもしれないとも考えた。 まだ40にもならない若さなんだけど。 ところが 土曜日、その友達が 『◇◇先生、日田にいるよ』 そう言ったのだ。 ほんとに嬉しくて飛び上がりたい気分だった。 だから今度必ずそこの病院に行く。 先生にお礼をいいたいし 元気な姿を見せたいし でも 本当は いまの苦しさを先生に話したいんだ。 あの先生なら凛が欲しい答えを導いてくれる。 ほかの医者が適当に流すことでもちゃんと耳を傾けてくれる。 来月行こうと思う。 びっくりした先生の顔が浮かぶようだ。 それを考えてたら 少し ほっとした気持ちになった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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