「プラチナデータ」東野圭吾
プラチナデータ価格:1,680円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、検挙率が飛躍的に上がるなか、科学捜査を嘲笑うかのような連続殺人事件が発生した。警察の捜査は難航を極め、警察庁特殊解析研究所の神楽龍平が操るDNA捜査システムの検索結果は「NOT FOUND」。犯人はこの世に存在しないのか?時を同じくして、システムの開発者までが殺害される。現場に残された毛髪から解析された結果は…「RYUHEI KAGURA 適合率99.99%」。犯人は、神楽自身であることを示していた─。確信は疑念に、追う者は追われる者に。すべての謎は、DNAが解決する。数々の名作を生み出してきた著者が、究極の謎「人間の心」に迫る。★★★ 考えさせられる 痛快 怖いDNA鑑定が今よりも、ずっと性能アップした時代のお話。「(個人名)の何親等以内。身体の特徴、写真」まで割り出される完全な操作システム。そのシステム開発者の蓼科兄妹が殺害されてしまう。その完全なるDNA操作システムに「犯人」として表示されてしまった蓼科兄妹と共にシステム開発者である神楽龍平。「システムの欠陥?」と、身に覚えが無いのならば驚きますよね。だけど。彼が、二重人格者で「もう一人の自分(リュウ)」の行動が把握できず「まさかリュウが?」と不安を感じるとなると、不安が広がるばかり。でもねぇ…。物語を読み進めていると、リュウの人となりが見えてきて、人と接するのを嫌がっていた彼が、他人を殺害しようと考える事態ありえない。龍平、リョウが、蓼科兄妹を殺した犯人じゃないとしたら…。蓼科兄妹が入院させられてた新世紀病院VIP病室内に安易に入れ、かつ病院内に細工を施せる人物となると…。読者としては怪しい人物は直ぐに検討つきます。(苦笑)龍平自身は。彼を「怪しい」と思っておらず、むしろ助けを求めようとしたのだから恐ろしい…。(^_^.)「きゃ~、後ろ!!危ない!!」と手に汗握る展開でしたね。完璧と思われてた「DNA操作システム」ですが。国の御偉いさん達にとっては都合よく細工されて、完璧とは程遠い代物でしたねぇ。こんなんじゃ、使えない!!(ーー;)物語の終盤は。国の力は偉大だってトコで終わってしまって、なんだか呆気無かったです。伊坂さんの「『ゴールデンスランバー』っぽいなぁ」と思っちゃいました。