「オルゴォル」朱川湊人
【送料無料】オルゴォル【内容情報】(「BOOK」データベースより)「実は前から、ハヤ坊に頼みたいことがあってなぁ」東京に住む小学生のハヤトは、トンダじいさんの“一生に一度のお願い”を預かり、旅に出る。福知山線の事故現場、父さんの再婚と新しい生命、そして広島の原爆ドーム。見るものすべてに価値観を揺さぶられながら、トンダじいさんの想い出のオルゴールを届けるため、ハヤトは一路、鹿児島を目指す。奇跡の、そして感動のクライマックス!直木賞作家による感動の成長物語。★★★ ためになる 親子 考えさせられる第一声は。とにかく長い小説でした!!(苦笑)始まりは「鹿児島に行こう」という話のはずなんですが…。東京からまずハヤトが訪ねるのは、離別した大阪に住む実父の元。そこで新たな家庭を築いてる実父を目の当たりにし、ハヤトは父の元には「自分の居場所は無い」とショックを受けます。父親の再婚相手であるミチコさんが「良い人」だから尚更、自分のやり場の無い想いを何処にぶつけて良いのか迷います。しかし、頑張って、強がりながら大人の対応をするハヤトが健気です!!そんなハヤトのよき理解者が、実父たちと同じアパートの住民、サエ。実はサエは、高校の時に父親を自殺で亡くし、精神的に病んでしまった女性。サエは、亡き父の遺言だからと自由気ままに「広島・長崎を旅する」という。ハヤトもだったら「鹿児島まで連れてって」という展開になって行きます。最終目的地であったはずの鹿児島は、無事に「到着した!」と簡単に終わってて…。ここまで丁寧に描いてきたんだから、もっと鹿児島での話も欲しかったナァ。この物語では。福知山線脱線事故、阪神淡路大震災、そして原爆などの戦争被害。ハヤトは次々と、人の命の尊さを知る体験をしていきます。それでどんどん成長するわけですが…。ちょっと詰め込みすぎという感じが…してしまいました。(^_^;)「オルゴォル」がメインのはずなのに、実父親との関係にインパクトがあり「オルゴォル」自体が、霞んでしまった様に感じました。