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ロマンチック中年男の独り言 DVDレビュー、収集物、趣味全般、日々想うこと

2007年08月14日
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<監視国家の芸術家と支援者> 評価☆4つ(☆5つが満点) B-
公開 2007年1月 日本 138分 DVDリリース 2007年08月03日
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
脚本 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
音楽 ガブリエル・ヤレド、ステファン・ムーシャ
出演 ウルリッヒ・ミューエ(ヴィースラー大尉)、セバスチャン・コッホ(ゲオルク・ドライマン)、マルティナ・ゲデック(クリスタ=マリア・ジーラント)、

Yahoo!映画 - 善き人のためのソナタ

07年 79回アカデミー外国語映画賞他多数受賞、パッケージに記載されただけで24(ノミネート含む)

上のYahoo映画サイト他、他の映画サイトでも評価が高かったので購入しましたが、一点において非常に不満を感じました。

原題はDas Leben der Anderen、英語題名はその直訳The Lives of Others(他人の生活)で、当時の東ドイツが10万人の国家協力者と20万人の密告者で成立していたといわれるように、他人の生活が常に監視されていたことを表しています。

これを邦題は「善き人のためのソナタ」としました。これはダブルミーニングで、主役のウルリッヒ・ミューエ演じるシュタージのヴィースラー大尉の人生を変えることになったピアノ曲と、ラストに登場するあるモノを指しています。

<さわりだけストーリー>
東ドイツの軍服はナチス時代のモノに酷似しており、ヴィースラー大尉の軍服姿はナチス時代、国家統制のために苛烈な取り締りを行ったゲシュタポを想起させます。映画の冒頭、ポツダム(ベルリンの郊外)の大学でヴィースラー大尉はシュタージの講義を行います。国家反逆者の尋問ビデオに対して、受講生はその非人間性に異を唱えます。

ヴィースラー大尉は、自白させる最も合理的な方法としてその尋問方法に疑問を差し挟むことを許しません。異を唱えた学生はチェックされます(たぶん彼はシュタージに入っても出世できないでしょう)。このように東ドイツ国家に忠実な役人であったヴィースラーは劇作家ドライマンに目を付けます。

ドライマンは24時間徹底監視の対象となり、ドライマンの自宅(アールヌーボー(?)風のトンボのオブジェが目立ちます)は盗聴器を無数に仕掛けられ、私生活はすべてヴィースラーに筒抜けになります。

ヴィースラーはドライマンの私生活を逐一報告書に記入していきます(多くの国民に対して行われたこれらの報告書は東ドイツ崩壊後に公開され、全国民にショックを与えます)。それには恋人マリア・ジーラントとのセックスも含まれます。

そんな監視中のある日、ドライマンが奏でるピアノにヴィースラーは涙を流します。「この曲を本気で聴いた者は、悪人にはなれない」の言葉を添えて、演出家のイェルスカからドライマンに贈られた曲でした。

この曲を聴いた日から、それまで国家に忠実だったヴィースラーの歯車が狂いはじめます。

<感想>
このあとヴィースラーの人道的な行動と、それに対してドライマンがしたことに注目することになるのですが、このきっかけとなる曲がどうにも名曲に聞こえない。何でこんな曲で泣けるのかとシラけた思いで観ていました(イェルスカの魂の曲だということは、頭では理解できるのですが)。

映画にとって音楽は非常に重要です。大根役者がクサイ演技をしていても、音楽によって涙を誘われることがよくあります。その逆もあるわけで、役者がどんなにいい演技をしてもそこで流れる音楽が全てを台無しにすることがあります。それがタイトルになっていればなおさらです(原題が「…のソナタ」としなかったのは正解かもしれません)。

この映画は今まで語られることの無かった、タブー扱いされていたといってもいい、東ドイツの暗部を描いた映画として非常に価値のある映画だと想います。またここで描かれるラブストーリーは観る価値があると思います。しかしこの一点において、私のなかでこの映画は著しく価値を下げてしまいました。

しかし音楽の良し悪しは聴く人によって評価が変わります。この映画は多くの人に高評価を得ているので、たぶんこの曲も名曲なのだと想います。

パッケージには特典DISKと24ページの小冊子、サウンドトラックCD(1:18:59)が付いてきます。

善き人のためのソナタ 初回限定生産<限定盤>
善き人のためのソナタ スタンダード・エディション

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最終更新日  2008年01月05日 04時14分01秒
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