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ロマンチック中年男の独り言 DVDレビュー、収集物、趣味全般、日々想うこと

2019年11月17日
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カテゴリ:ドラマ
録画した最終回を見ました。久しぶりの大泣きでした(恥笑、これを書くために思い出しただけで涙が浮かんできます)。

初回を見たときはあの下駄に目鼻をつけたようなフーテンの寅さんの少年時代とは思えない丸顔から、『男はつらいよ』のプレストーリーとは気づきませんでした。

しかし眉間に近い場所にあるほくろで気づきました(汗笑)。番組HPのタイトルの寅次郎は可愛くて、渥美清のイメージがないことが若干減点だったかもしれません。ただ成長に伴って頭や顔の形が変わるのはよくあることなので、これで減点するのは厳しいかもしれません。

その代わり渥美清を彷彿とさせる下駄のような顔をした井上優吏(中学時代の寅次郎)のキャスティングは絶妙だったと思います。

悪童 小説 寅次郎の告白 ウィキペディア


ORICON NEWSのリンクに井上真央が「第5話で寅次郎(井上優吏)におんぶしてもらうシーンでは、「寅ちゃんの背中が大きく感じ」て、リアルに泣けてきたそう」とあるように、私も泣けました。

防空壕に隠れていた寅次郎(井上優吏)を探しに来た光子(井上真央)の腰が痛いそうな様子を見て、寅次郎はおんぶしようとします。最初は恥ずかしがって嫌がった光子でしたが、息子のぶっきらぼうな優しさにほだされておんぶされます。

御前様の寺(帝釈天題経寺)?の門くぐったときに「なら上野まで行ってもらおうか」と冗談を言う光子に、「まかせとけ」と強がって安請け合いする寅次郎は恋人同士のようで泣けました。

そのときの井上真央の表情がとても良かった。父親から常に疎んじられてきた寅次郎少年にとって、世界で一番愛してくれたのは母親の光子だと感じさせるシーンでした。


4話で光子が腰を痛がる様子から、なんとなく悲しい結末は予想できました(晩年結核で苦しんだ正岡子規の脊椎カリエスか?、と最初は思いました)。『男はつらいよ』に母親が出てこないことでもそんな予想ができます。

腰が痛くても病院に行かずに働く光子に「女は我慢強い」というセリフがありましたが、戦前生まれの女性はそんなところがあるように思いました。夫が不倫して他所で子供を作っても、自分の子として育てる光子の優しさや強さがこのドラマでは光っていました。

夫が仕事もせずに飲み歩いているろくでなしのバカでも、特に文句を言うでもなく、団子屋を切り盛りする「髪結いの女房(正しくは「髪結いの亭主」ですが)」でした。

入院して自らの運命を悟ったのでしょう。寅次郎やさくらが一人前になる前に旅立たなければならない光子の悲しさに泣きました。寅次郎やさくらの前では明るく振る舞って決して涙を見せない光子でしたが、夫の平造(毎熊克哉)が夜の病室に訪ねてきて、そっと手に触れるシーンで声を出さずに泣く光子に涙が止まりませんでした。

どんなろくでなしでも、平蔵を愛していたから光子は家族を守ってきたのだと思います。決して耐える女なんかじゃなくて、愛する人のために生きる妻であり母でした(涙)。そんなたくましくも美しい光子を、井上真央は見事に演じきったと思います。


ひねくれ者の平蔵は口には出しませんでしたが、光子を愛していることが伝わってきました。平蔵が寅次郎を毛嫌いしていたのは、不貞による裏切りを悔やんでいたからだと思います。

強がっていても実はヘタレで気の弱い平蔵は、寅次郎の顔を見るたびに浮気した事実を突きつけられる気がしていたたまれなかったのでしょう。特に光子の前で寅次郎へのあたりが厳しかったのは、光子に申し訳ない気持ちの裏返しだったのだと思います。そして光子も平蔵の気持ちに気付いていたと思います。


「寅さん童貞説」を何かで読んだ気がします。常にマドンナにフラレ続ける寅次郎は実は経験がないということです。

中学生になった思春期の寅次郎が同年代の女の子に惹かれる様子を見て、光子が「(世界で一番私が好きだって言ってたのに)男の子はつまらないねえ」とつぶやくセリフ(うろ覚えです)がありましたが、寅次郎の中でマドンナ(聖母)は常に母親の光子だったのでしょう。

血のつながらない育ての親が理想の女性だった悲劇と言えるかもしれません。『男はつらいよ』でヒロインが「マドンナ」と呼ばれたのは、光子という存在があったからかもしれません。

寅次郎の恋は決して結ばれることのない悲しい思慕でした。

山田洋次の小説『悪童』は、そのことを伝えたかったのではないかとこのドラマを見て感じました。ギネスブックに載るほどの49(48?)作が製作されて、寅次郎が毎回マドンナと結ばれることなく幸せになれなかったのは山田洋次監督がイジワルしていたからでは決してなく、光子の面影が常に寅次郎の心のどこかにあったからだと。

男はつらいよ ウィキペディア

『男はつらいよ』はこれだけ有名な映画なので何作か見ていますが、私の若い頃にはちょっと古臭い感じがしたのでちゃんと見た記憶がありません。同時期の山田洋次監督作品『幸福の黄色いハンカチ』は中学校の体育館で見て涙が止まらなかったので、『男はつらいよ』もちゃんと見たら泣いていたのかもしれません。

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今もウルウルしてます(恥笑)。このドラマは今クールの最高傑作かもしれません。

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最終更新日  2019年11月18日 14時49分40秒
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