2019/05/22(水)09:02
さよならを言えなくてごめんね#5 女帝が治める城で
きみはおぼえているだろうか?
ザッキ~先生が はじめて あの保育園の片隅にある その学童に来た日の事を・・。
そう あの頃のきみたちは
がんじがらめに大人が組んだスケジュールを 面倒くさい、つまらないと弾き
ふざけたり そうした心の葛藤ゆえに 横にいる友に衝突して(あたって)
その者の心を傷つけたり
ただただ無器用に その日を過ごしていたのかも知れない・・。
ほんとは そう
ほんのちょっとの間でいい・・
一緒に手を握ってくれる誰かを
一緒に走ってくれる、泥だらけになって遊んでくれる誰かを
心の底から 求めていただけなのに。
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さよならを言えなくてごめんね#4 女帝が治める城で
そのころの私には 女帝の本性が見破れなかった
ただただ 自分になついてくれる子どもたちが可愛くて
その子たちの笑顔見たさに
そこへ通っていただけで・・。
女帝が築き上げた その学童が
ほんとは 主たる保育園経営のおまけで造った彼女の箱のようなものであって
雇われた私は 飾りの人形、
いつ切り捨てても構わない 駒の一つだったという事にも気づかず
黙々と全身全霊で 子どもたちへ自分の愛を注いでいた
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未だに胸にふっと浮かぶ光景・・
まだ小学校低学年だった 私の最初の教え子たちが
保育園の端っこにおかれた学び舎の窓に小さな顔を3つ4つ並べ
私の自転車が停まるのを今か今かと待っている姿・・
そして私の姿を発見するや否や 『ザッキーまたきてくれたっ!』
そう小躍りして喜んでくれてた そんな子供たちの表情・・。
ほんとに 毎日 保育園に通うのが楽しみで仕方なかった。
〝今日はどんなことをして子どもたちと遊ぼう”
〝作ってって言ってたあの折り紙飛行機・・一緒に折ろうか♪”
〝またあの子、肩車やってー?” って言ってくるかな?
女帝の恋男である高岡先生・・
新米の学童バイト生である私に付いてくださって
夏休みの月間スケジュールに合わせプールや宿泊学習先などへ車を出してくれたり(送迎)
もしもの時に備えて 傍に居て下さった。
私が入る前は 3~4人の大学生のおにいさんおねえさんがシフトを組んで
曜日ごとに子どもたちの面倒を見ていたらしい
ただ 悪戯っ子に手を焼いて 数人の先生は居なくなってしまったとか(^^;
私はまだ この時点で それぞれの裏をよく知らなかったから(笑)
〝なついてくれる子に悪い子はいない”
そんな風に自分に良いように解釈して
ただただ 自分の横に来る子の要求に応えてあげてた
ほんと 入ったばかりは 束で子どもたちをみる力は 私にはなかった。
スケジュール通りに子どもたちを動かす、
それさえできず 振り回されてた(笑)