あおの軌跡

2010/06/13(日)13:41

本『光の帝国 常野物語』恩田 陸氏著

本(73)

集英社文庫。 内容 穏やかで知的で、権力への志向を持たずにひっそりと生きる人々。時を超えて蘇る風景。彼らの帰るべきところとは? 不思議な能力を持ち、それぞれの道を歩む常野一族の物語を描くファンタジー。 職場の後輩に借りました。 恩田氏の作品はデビュー作(?)の『六番目の小夜子』以来です。 『小夜子』はホラーファンタジーっぽい感じで、『常野』はまた違ったジャンル。 ワタシはSFっぽい作品が好きなので、楽しく読めました。 この本は様々な不思議な能力をもった『常野一族』の話が集まった短編集。 不思議な能力は、多くの事や人の存在すら覚えることの出来る記憶力を持った者、長く生きることが出来る者、早く走ることが出来る者、飛べる者、物事を予期出来る者など、多岐に渡り、常野一族の者は、それぞれが1つもしくは2つの能力を持っている。 この短編集は、壮大な『常野物語』の導入部であってほしい。 1つ1つの話の主人公には、もっと深いエピソードがありそうなので、これからの展開が楽しみになってしまいます。 『常野物語』はともすれば、恩田氏のライフワークにもなり得る大きくて深いお話だと思います。 続巻に期待します。 現在、集英社では『常野だより』というサイトを開設しています。 http://www.shueisha.co.jp/tokono/

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