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醤油ラーメンとカツ丼

2008.11.23
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カテゴリ:雑記帖
11月20日に牧野富太郎『植物一日一題』を紹介しました。

これは植物について、
「一日に必ず一題を草し、これを百日欠かさず連綿として続け」た本。

百篇どれも興味深いのですが、
そのうち人間のことを書いてある項が三篇あります。
もちろん三人とも植物学に関係がある人物だ。

・二十四歳のシーボルト画像
・小野蘭山先生の髑髏
・キノコの川村博士逝く

シーボルトの画像の話といふのは、白井光太郎博士の所蔵してゐる
二十四歳のシーボルトの肖像画は「私」が進呈したものだが、
「それを私から得た由来はかつて一度も書いたことなく、またいささか
 謝意を表したこともなかったので、今ここにそれを私から白井氏へ渡
 った顛末を叙して、その肖像画の由来を明らかにしておく。」
といふもの。


牧野富太郎とシーボルトといへばアジサイのはなしが有名です。
シーボルトはアジサイの学名を、
「ヒドランゲア・マクロフィラ・オタクサ」と名付けた。
末尾にある「オタクサ」といふのは、シーボルトが長崎で愛した女性
「お滝さん」からとつてゐるのですが、中村浩先生の『植物名の由来』
10月15日に紹介)にかうある。

「牧野先生は、シーボルトがアジサイの学名にお滝さんの名を付したこと
 について、”神聖な学名に自分の情婦の名をつけるとはけしからんこと
 だ”と憤慨しておられたが、その牧野先生自身も、笹の新種に自分の愛
 妻の名を付してスエコザサ(寿衛子笹)と命名し、学名もササ・スエコ
 アナ(Sasa Suekoana)とされている。」

オタクサとスエコザサ。

中村先生は続けてかう述べられてゐる。

「愛妻や恋人や情婦の名を後世に残しておきたいというのは人情であろう
 が、後世の人にとっては、無縁の人の名を憶えさせられることは全く迷
 惑なことといわなければならない。公共性ということを考えるならば、
 学問に私情をさしはさむことは考えものである。」


個人の思ひか学問の公共性か、といふ問題ですね。
意見がわかれるところだと思ひます。
でもこれは植物名だけでなく、動物名や鉱物名や天体名や単位名や地名
などにも言へることですよね。


ちなみに『植物名の由来』によると
「シーボルトノキ」といふ珍しい木があるさうです。
牧野富太郎には「マキノスミレ」や「マキノゴケ」などがあります。









Last updated  2008.11.23 18:23:24
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