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カテゴリ:本
![]() この本、すぐに読めちゃったんだけど、 ひゃあ、 はんらには難しいです。 こういう本は、文系の人、文学的な人じゃないと読みこなせないかも。 最後に、訳者が補足を書いています。 「翻訳を終えても、読者の手に届いてからでなければ、その本がどういう本なのか本当にはわからない。『すべての、白いものたちの』は、装置であり回廊であり、読むというよりその中を歩く本であり、通過する本なのだと思う。その意味でこの本は、きわめて詩に似ているけれども、小説である。読む人自身が完成させる小説なのである。」 キタキタキター はんらが理系に進んだのは、数学が得意だったこと以上に、文学の世界のこの曖昧さが苦手だったから。 数学は、 1+1=2 であり、答えが、答える人によって違ってくるということはない。 でも文学の世界は、読む人によって解釈が違ってもOKなのだ。 そういう漠然としたものが、はんらは苦手なのだ。 だからこの本の中の109ページ。 「『輝き』 人間はなぜ、銀や金、ダイヤモンドのような、きらきらする鉱物を貴いと感じるのだろう? 一説には、水のきらめきが古代の人々にとって生命を意味したからだという。輝く水はきれいな水だ。飲める水---生命を与えてくれる水だけが透明なのだ。<中略> 生命であり、美であったはずだ。」 こういう、 「へ~」 と思えるような雑学っぽい部分は、はんらは好きだ。 「母国語」に関する内容もいくつか出て来た。 97ページ。 「『白く笑う』 白く笑う、という表現は(おそらく)彼女の母国語だけにあるものだ。途方に暮れたように、寂しげに、こわれやすい清らかさをたたえて笑む顔。または、そのような笑み。」 「白く笑う」なんて韓国語は初めて聞いた。 そんな韓国語、あったっけ? ネットで調べても出て来ないし。 詩人が使ったとしても、一般には使われてない言葉だと思う。 こういう部分も、理系人間には、モヤモヤ~っとする。 翻訳について。 例えば、28ページ。 「この世とあの世のあわいで音もなく揺らめいている、あの巨(おお)きな水の動きを?」 あわいで・・・ 「間で」じゃなくて「あわいで」 「大きな」でも「巨大な」でもなく「巨(おお)きな」・・・ (実際には「おお」は括弧じゃなくてルビが付けられている) 原書では何と表現されているんだろう? と、とても興味が湧いた。 いつか、韓国語版と比べてみたいかも。 例えば、73ページ。 「犬(ケ)は犬(ケ)でも吠えない犬は? このなぞなぞの答えは、何のことはない、霧(アンゲ)だ。」 語呂合わせやダジャレなどは翻訳をする上で、単純に難しいことのひとつだと思うけれど、この語呂合わせ?にはルビが振られていた。 1回読んだだけでは、 「よくわかんねー」 が、正直な感想。 とても感覚的な、感傷的な、そんな本。 美しいものが好きな人は好きかも? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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