雲の上はいつも蒼空

2002/06/29(土)18:28

◆オーストリアと私...(ちょっと長編①?)

「私はウィーンと相性が悪い」と、まだ内容を作っていないオーストリアのページに書いておいたら、タ...もとい、いなりちゃんがそれを見て、それは一体どういうわけか?とご質問を寄せて下さった...。別にたいした話ではありませんが、よろしければ、おつきあいくださいませ。ウィーンはユーレイルパスで唯一行ける東欧、ハンガリーに行くための入り口であり、日本でビザを取っていなくても、ここのハンガリー大使館やIBUSZ(ハンガリーの旅行社?)に行けば、その場でビザを発給してもらえるのだった。そのウィーンに行ったのは三回。一度目は、Aちゃんと行った1990年8月8,9日とハンガリーから戻った後の12、13日。この時はとにかく物価が高くて、暑かったのを覚えている。シェーンブルン宮殿にも行ったが、広大な庭園は何も日陰がないので、照りつける太陽の下を長く歩く勇気がなく、横切れなかったという情けない思い出。プラーターで、大観覧車(映画『第三の男』に出てくるので有名)にも乗った。メモがないので不確かだが木造だったのではないかしら?二度目は一人旅の92年10月7,8日、やはり、東欧への鉄道の入り口として立ち寄った。前日ベルン美術館、チューリヒ美術館を1日で見て、チューリヒから夜行で着いた。この時がいろいろあった。夜行で寝台が取れず、コンパートメントでひと晩。幸い同室者は女性だけだったものの、やはり熟睡できず、くたくたになって到着。8時半着なので、宿探しは楽勝かと思いきや、6個くらいあるYHがすべて満室。やはり隣で宿探しの電話をかけていたアメリカの学生が持っていた、『Let’s go Europe』(米版地球の歩き方)を見せてもらい、やっと民間の学生相手の宿に泊まれることに(素泊まり160AS)。そこはこれまで避けてきた男女同室のドミトリーだった。しかしベッドは高~い造りつけの3段ベッドで、一番上が取れた私は、何かと無事だった。(中がとても広かったので着替えから何からそこでできたのだ)。さっそく街へ。AMEXで両替、IBUSZでビザの手続き。そのあとは昼寝や雑用で1日終わり。NORD SEE(ドイツなどでもよく見かけるシーフードのお店)の魚のフライがとてもおいしかった。翌日、まず朝に、コンタクトを片方流してしまう。めったにない失態。予備を持っていて助かる。スペイン式乗馬学校の朝練を見に行く。華麗な技の数々が見られるとの評判で、200人くらいの見物客がいたが、2時間延々とただギャロップしているだけ。入場料返せ~!時間を戻せ~!次は美術史美術館。しかしこちらも半分以上がクローズド。主要なものは見られたが、じっくり見ようと楽しみに時間を取っていたのに、あっという間に出てくることに...。がっかり。ビザを受け取ったのち、今度は分離派美術館へ。ここはなんと、見るものが何もなかった。クリムトの壁画と、いくつかの図面だけ。クリムト展をやっていたチューリヒ美術館に貸し出しちゃってたんだろうか?全くの無駄だった...。そして、スーパーマーケットでは、脂肪だけで出来たウィンナーを買ってしまう。げー。(Mitte Brustと書いてあった)15.5ASの損。旅というものは、なにかと思うようにならないもので、それがまた味わいなのだけれど、思うようにならないことが、こんなにいっぺんに起きたのは初めてのことだった。(一つ一つはたいしたことではないんだけどね)夕飯にウィンナシュニッツェルを食べ、夜はアルゼンチンから来たアレクサンドラ&マリアと語り合ったとメモにある。さて、三度目は、夫とバルト三国を旅した時のスタート地点として。95年7月26、27日をウィーンで過ごし、翌28日にプラハ行きの飛行機に乗った。このときはBrigittenauYHに、前もって予約を入れておき、宿泊は問題なし。この時は、ぜひいいホールのクラシックコンサートに行こうと、夫と案内を探して、確か、コンツェルトハウスに行ったのだ。演目はちゃんとしたクラシックだったのを確かめたはずなのに、行ってみたら現代音楽だった!私たちは二人とも現代音楽が苦手。夫はあっという間に夢の国に旅立って行った。ホールの中は蒸し暑く、意味不明な音の羅列に、大勢の聴衆はいらだたしげに、パンフレットを団扇代わりに扇いでいた。私はそこまで失礼なまねは出来なかったが...。メモはないのだけれど、チケット代も安くはなかった。カードを使ったので、帰国して支払う時、なにかとてもムナシサが漂ったのを覚えている。...というわけなんですう。ちょっとナサケナイ話でしょ。でもね。ウィーン以外のオーストリアには、90年にインスブルックとオーバーグルグルというところへ行ったのだけど、そこはなかなか良かったです。その話はまた今度...。

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