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都から優秀な童妓を女楽として献上するようにと連絡があった。
地方の教坊では必死で育てた優秀なキーセンを持っていかれることに憤りと理不尽さを感じていた。 行首であるペンムは、ジニをつれて都に行った。 そして地方と都のキーセンの競い合いをすることでレベルアップをはかることと、平等に優秀な妓生を育てるため、全国の教坊を競わせて最高と認められた教坊が女楽を司ることを提案し受け入れられる。その時、女楽の行首メヒャンはペンムに敵意をむき出しにする。 いよいよお稽古にはげまなくてはと意気が上がるソンド教坊。 ジニも芸に打ち込んで王様の前で披露したいと願う。 さて、あの日から急にジニが都にいったとしって、寂しく思うウノだった。 もし、ジニが選ばれて都に行って帰ってこなかったらと心配する。 心ここにあらずと言われたウノは、ますます心がジニで一杯になっていく。 塾の講義で、荘子の読み下しをするようウノが師匠からいわれる。 ウノは、それを拒否する。なぜか。 荘子は、妻の愛をためしたから、真心がないから嫌いだと話すのだった。 さて、せっかく帰ってきたジニに会いに教坊へいくとジニは「お稽古があるから」といって、ウノに会おうとしない。 ジニは、目の前に現れたウノの愛情を振り払うかのように、コムンゴの練習を始める。 楽士オムスは、女性がコムンゴを奏するのは珍しい、女性のような細く高い音のカヤグムのほうがいいのでは?という。 私は自分が女性であることがいやです。心を自分の思うように表せないからという。 微妙な女心が表れている。 ウノは練習を邪魔しないからといって、会ってもらうようジニに頼む。 二人の時間が流れる。 コムンゴや舞いを練習するよこにウノがいる。 その夜・・・ ジニは母に質問した。 私のお父さんってどんな人だったの? 会いたいと思わない?恋しくないの? その質問に母は驚いた。 「どちらかを選ぶしかなかったの?妻とキーセン・・両方は無理だったの?」 母は驚いて聞き返した。 「何があったの?」 コムンゴの音色がやさしくなったのはなぜと思っていた母だった。 「やっぱり何があったの??」と不安になった。 「何もないって、お母さんが寂しそうだったから、聞いただけ。」 それ以上何も言わないジニだった。 母は、不安におちいる。 ジニの母の直感は当たっていた。ジニの初恋をジニの友人のケトンから聞く。 心配する母は楽士オムスに相談する。オムスは、その若者に会おうというが。 ウノは、ジニの舞いの練習に付き合いながら、一人苦悩する。 ウノ「・・・人前で踊らなければ、いけないのか?」 ジニ「・・私のマイはそれほどひどいですか?」 ウノ「いや、そうではない。そうではなく、あまりに美しいから、だから・・・だからみなの前で・・ほかはともかく、 舞うことは、まうことだけはしないでほしい。 ・・・・・無理な頼みか?」 ジニ「うふ・・・・あははは・・・」 一方、塾の師匠からウノが学業をさぼっていることを知った父親は、妻につめよる。 激怒する母。 オムスは、ウノと話をする。 オムス「ジニはキーセンになる身です。あえていわずともわかるでしょ? 解語花~ヘホファ。言葉を解する花と身分のある人はキーセンをそういいます。 手じかな花をおつみになったのですか? 戯れごとのおつもりでしたら、もう終わりにしたらどうですか?」 ウノ「どういう意味ですか?」 オムス「もう遊具などで遊ぶお年ではないでしょう?」 ウノ「遊具などと、失礼です・・・」 オムス「では、ジニをどうお思いですか?」 ウノ「そのようなことは、あなたに言う必要ない」 オムス「ジニのために何もかも捨てる覚悟はおありですか?」 ウノ「もちろん・・・もちろんです。」 家に帰ると激怒した母親がまっていた。 ウノの制止もふりきり、母は教坊へむかう。 ジニは、母親からいきなり平手打ちをされる。 そして、大事な息子をたぶらかした。卑しいキーセンの分際で 身の程知らずな!と母に罵倒される。 ************** いつのことからか、ウノの真心にふれて、恋心が芽生えたジニ。 この「初恋」では、思い通りにならない、もどかしさをウノが見事に 表現している。 それに引き込まれるかのようなジニの気持ちは、芸に打ち込まなければと思うほど 思うようにならない。 苦悩はキーセンの友とペンムはいったが、やはり初恋は、幸せでありたいものだ。 しかし、ウノの母親は、鬼の如く怒りに狂う。 いつもは優しい母であると、ウノはいうが、この母親は、ヤンバンという高位にあってこそ 人間であるという差別感を持っている。 だから、卑しい身分のものは、人間ではないと言い切るでのある。 この茨の道のような愛情の行方は、どうなるのでしょうか? 私としては、ウノのご学友の、サンスーという太っちょのいろんな表情をする 男の子に注目している。 彼は、ウノの親友であると言い切る。全く違うたいぷであるが、サンスーがウノを「猫っかぶり」といった。 厳しい差別意識の家庭で、しかも女遊びのすぎる父親に苦しむ母親をみて育ったウノには、 もしかしたら二面性があったのかもしれない。普段はおとなしい、やさしいウノであるが、 本当は違うんだよ・・・とサンスーはしっていたのかもしれない。 ウノの、初恋はどんどん厳しく非難されるものとなっていくが、それでも ジニを愛する自分の気持ちに負けることなど認めないほど強い愛情の持ち主 だったのだろう。 本当は違うんだよ、、、とサンスーの得意満面の顔がイメージされる(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.10.31 18:13:17
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