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December 9, 2007
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『何か…期待してる?』

 

ヒロくんにそっとそう聞かれて、ドキッとした。

 

『…なっ…なんでよぉ…』

 
さりげなく、答えた。

 

でも…

ヒロくんは、何もしなかった。

ふわふわ、柔らかい距離感だけが側にあって、

なんだか…せつない。

ヒロくん、は。

会話がふっと途切れて、気がつくと、

私のコトを、すごく優しい瞳で見つめてた。

 
触れられるよりも…

いきなりキスされるよりも…

恥ずかしくてたまらなかった…

 

………恥ずかしいよぉ………

 

ただすごく、そう思った。

 

でも…思った。

 

この人……最近逢ったどの男の人よりも、

『男性』かもしれない……

そんなふうに、思った。

 
まるで、20歳前後みたいな、幼い顔立ちしてるのに。

視線は……ちゃんと『男性』だった…

 

ヒロくんも、話しながら、

この距離感に、照れ笑いしてた。

 

…たまらない…って、思った。

好きだった人は、『男性』じゃなかった。

ただの、ヤリたい盛りの『男の子』だった。

良い人ではあるし、今だって嫌いじゃないけど、

『男性』…では、なかったんだね…。

 

好きとか、そういうのはわかんない………

今じゃ、まともに判断出来ないよ。

でも……………

好きだった人との夜は、

『男性』の振る舞いを目の当たりにしてしまったら…

ただの『おままごと』と同じだって…知ってしまった。

 

恥ずかしい………

なのに、私、

照れても構わないから、

あの視線にさらされてたい。

なのに、せつない………

 

どうしよう………

 

眠れそうにないみたい………

 







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最終更新日  December 9, 2007 12:20:00 AM



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