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テーマ:プロ野球全般。(13211)
カテゴリ:審判関連
「プレイボール!」 山崎さんの大きな声で始まった講演、関西大学東京センターで行われました。 関西大学 東京センター 12月9日(木) 東京センター公開講座「スキルアップセミナー ―白石真澄と考える”ジブンとオシゴト”―」第5回の開催について 昨日聞いてきましたが、2000円とお金がかかっています。なので、全てを話すわけにはいきません。 ですので、簡単にはなりますが、だいたいの情報が出ていることを中心に書きたいと思います。 「野球でこぼこ道」 北海道新聞旭川支社 だいたいの流れはこのようなものでした。ですが、やはり初めて聞くことがかなりたくさんあり、ノートへのメモも自然と多くなっていきます。 “正装”で登場した山崎さん、室内に入ると「おーっ!」という声があがりました。僕以外にも審判ファンの方、いらっしゃいました。 ですが、学生は僕1人だけでした。 “自称”野球界の「市川海老蔵」という山崎さん、「夏生」という名前は“夏に生まれた”から「夏生」ということです。 小さいときから体が大きかったので、何をやるにしても恵まれていたそうです。そして野球というスポーツに取りつかれて、高校へ入りました。 ですが、ここから苦労話、「でこぼこ道」がスタートします。この審判に入るまでの苦労話は、講演会を聞いた人の秘密、ということで。 ノートにメモはするも、あまりにも走り書きで何書いてあるかわからないほど、僕が解釈したように書くので、100%ではありませんけども、許してもらえれば。 審判をしているときの、goodな面とbadな面を語ってくれました。 ★Good まず大観衆の中でプレーが出来ること、この日は70人ほどの参加でしたが、普段なら2万,3万という観衆の中でプレーができますからね。 なので、みんなが見てくれるわけです。際どいジャッジなんかは、観客が息を飲んで見守るわけですから、その審判にスポットライトが当たります。 そして自分が思うようなジャッジをし、演出するわけです。 選手と対等な立場ですので、全権を任せられます。そしてその界のTopの選手が一番近い距離で見れるわけです。 ですが・・・ ★Bad 皆さまもおわかりのように、「100点」しか求められません。99点ではダメなんです。 また、日本とアメリカでは審判のシステムが違うことがあります。 日本では正確にジャッジすることが一番求められています。 また、マスコミが書くような感じとかでは、「退場させたほうも悪い」という空気がありますよね。 ですが、アメリカでは「審判には逆らってはいけない」や「何かあったら審判に全権を任す」 というようなことが、書かれています。 審判は神ではないんだよ、と。なので尊敬・信頼されろということです。 ですから、「退場させるのは悪くない」ということになります。 実際にアメリカでは毎試合のように退場があったりしますし、逆に退場させないと「あいつはチキンハートだ!」みたいなことが言われるようです。 平林さんのブログでありますけど、向こうもわかって来ている場合がありますからね。 なので、マーティみたいな監督というのは、わかりやすいのでいいですよね。 個人的に思うことでも、残念ながら日本では審判がリスペクトされていません。 最後の質問であったのですが、Jリーグでは審判をリスペクトしようという運動が進められているようです。 少しでも審判がリスペクトされれば、と思うところがあります。 ★転機となった試合 2000年6/20、F-M@東京Dでの試合、これが転機となった試合だそうです。 おわかりの方もいるかと思いますが、山崎さんが大島監督を退場にさせた試合です。 山崎さんは三塁塁審として出場していました、そしてロッテ大塚が放った打球をホームランの判定。 ですが、レフト・サードが違うと抗議し、大島監督も登場。 山崎さんは自信を持ってジャッジしたので、判断は変えなくそのまま時間が過ぎていき、終わらせるために「退場」とコール。 ですが、試合後映像を見てみるとファールであり、連盟からは「翌日(の球審)は休むか」という電話が来たそうです。 そこで山崎さんは、「ここで休んだら次も休むことになる」ということで、試合出場を決めます。 もし何かあった時は、「クビ」を意味しますから、最大のポイントであったのかもしれません。 そして翌日、異様な雰囲気で始められた試合ですが、何もなく終わることができました。 無我夢中で試合中、何があったか覚えていないぐらいのものだったようです。 試合後、自宅に戻り泣き崩れたそうです。そこで山崎さんは、苦しい中でも喜びを感じた、そしてこの審判という仕事がますます好きになったとおっしゃっていました。 時代は流れ、2010年。山崎さんは引退を迎えることになります。 実はここで裏話が、山崎さん“2度”引退試合をやっているんですね。 ・1度目 9/26 F-L@札幌D 一塁塁審 この試合が本当なら最後だったようです、この事実は昨日知って驚きました。 今年のパリーグは最後まで混戦、この試合もそれに該当していて引退試合の感じではなかったそうです。 サヨナラで試合が終わると解放されて、北大の仲間とかに手を振って挨拶をして戻ったそうです。 そして、審判控室前。そこには梨田監督がいて、帰ってきた山崎さんを抱きしめて「ありがとう」と言ったそうです。 審判室の中に入ると、4人の審判が花束を持って待っていて、さらに奥さんも入ってきたことから、泣いたようです。 ・2度目 10/01 M-Bs@千葉マリン 三塁塁審 引退試合が終わり、自宅で余韻にひたっている中、連盟から電話が。 この試合も最後までロッテが分からない状況でした。それで本来ならこの試合は若手が使われるはずだったようなのですが、こういう重要な試合では任せられないということで、山崎さんに白羽の矢が。 本人も「引退試合したしな・・・」と思うも、野球の神様が与えてくれたものだと考え、承諾し出場しました。 その日は僕も行っていましたからね。 【試合観戦記】10/1 高校最後のオリックス戦観戦、 山崎夏生ラストゲーム まさかこういう裏話があるとは思わなかったです、“もう1つの引退試合”が行われました。 地元の方とか来てくれていたようで、挨拶をしたりしていました。 時々笑いも交えつつ、話を進行。あっという間の1時間半でした。 時にはジャッジも。 そして間近のパンチアウト。 また実際に使われていたマスクも回ってきて、触らせていただきました。 山崎さんといえば、黄色いマスクですからね。この印象が強いです。 講演後、山崎さんとお話させていただきました。色々聞いたのですが、審判人事の情報も。 ですがこれは正式発表されてから、公表したいと思います。 寂しい情報です。 またビデオ判定に関することも出ました、これは後に書ければと思います。 そして、山崎さんの今後ですが、これも情報が出たら公表したいと思います。 このような感じとなりましたが、濃い講演でした。 講演最後はこの言葉で締めくくりました、参加者も一緒にやりましたよ。 「退場!」 ------------------------------------ 【井野】2010プロ野球審判回顧企画!【審判部完全統合】 回答お待ちしています! ------------------------------------ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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報告ありがとうございます。
やっぱり行きたかったなぁ…。 パリーグのユニフォームでなかったのですね。 >そして、山崎さんの今後ですが 気になりますねぇ。 (2010.12.10 20:45:25)
写真も交えた報告ありがとうございます。
興味深い内容ばかりですね! 引退試合のことは知りませんでした。本当は9/26が最後だったのですか。 山崎さんの地元の北海道にも来てほしいです! (2010.12.10 22:36:52)
もそもそさん
今度こういう機会があればぜひ参加したほうがいいと思いますよ、面白かったです。 オールスターで着たユニフォームということでしたが、来季から統合ということでそういう意識もあったのかもしれません。 今後のことは、審判人事の情報が紙面に出たら紹介します。 (2010.12.11 15:12:21)
S.Nさん
ほとんどが興味深い内容で濃かったですよ。 本当の引退試合は9/26だったようです、ですがロッテがCS争ってくれていたおかげで、10/1に見ることができました。 北大とかで講演してくれればいいですね、第二の故郷のわけですし。 (2010.12.11 15:14:09)
山崎さんの今後ですが、とあるブログには書かれています。
信頼されているのだなという感じですかね。 (2010.12.11 23:20:22)
ワンマンさん
そうでしたか、知られているのでわかるとは思いますが、僕からすれば意外な感じでもありました。 ですが、やはり人脈とかそういう“人間性”がある人なのだな、と思います。 (2010.12.12 01:16:28)
はじめまして。ぼくも講演会に参加したものです。鉄道運転士で最後に質問したものです。学生さんとのことで帰りにエレベータの中で話した男の子かな?
なかなか審判ファンはレアなほうだよね。これからも審判情報を共有したいなと思ってます。よかったらよろしく。ぼくはセリーグメインだからパのこといろいろ教えてください。 (2010.12.30 20:54:15)
たつさん
覚えています、一番前の左端に座られていましたね。 そうです、エレベーターの中で話したものです。 高校生依然に学生の中でも異例だと思います。 プロ野球審判人口が500万人に1人あるように、ファン人口もそれぐらいではないでしょうか。 これからよろしくお願いします。 (2010.12.31 14:05:29)
はじめまして。私は埼玉で教員をやりながら高校野球の審判をしている者で、山崎と申します。私は今年30歳で、11年前の大学1年生から高野連に加盟し、審判に取り組んでいます。部活の顧問で毎週は審判はできませんが、同じ苗字ということで山崎さんを参考にした審判をすることを心掛けて取り組んでいます。私が、山崎さんをはじめて拝見させていただいたのが、20年前の西武球場での試合で球審をしていた時でした。それからです。私もその時から審判に興味を持ち、中,高と野球部に入りましたが自ら審判を希望したことが多かったです。私も山崎さんぐらいの身長があります。審判スタイルも山崎さんを真似しています。今まで、山崎さんを何度も球場で見ましたが、もうグラウンドで見られないとなると非常に寂しいです。しかし、山崎さんの審判講習会などがあれば、是非、参加したいと考えています。現役お疲れ様でした。そして、指導委員としても頑張ってください。
(2011.05.17 16:21:42)
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