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カテゴリ:浮世見聞記
大田區立郷土博物館の特集展示「大森駅開業前夜─150年前の大森を振り返る─」を觀る。
![]() 150年前の鐵道開業と共に誕生した大森驛を主軸に、現在の光景からは想像もつかないほど土地柄が様變はりした往年の大森を、殘された紙資料と工藝品から偲ぶ小展。 古来からの主要幹線である東海道が通ってゐたこともあり、大森は道中藥“和中散”のほか長閑な藁細工が旅土産として作られてゐたが、 ![]() (※案内チラシより) 旅路が歩行から陸蒸氣に移ると廢れて姿を消したのはまさに時代の流れ、しかし明治になるとこの藁細工の技術を生かした“麦稈真田(ばっかんさなだ)”を海外輸出輸出向けに製造するやうになり、麦わら帽子の原材料であるそれはやがて最盛期を迎へるも昭和の初めには製造の中心が西日本へ移り終焉を迎へる。 ![]() (※同) 富岡製糸場と信州岡谷の生糸産業といひ、明治に榮えた産業は昭和の初めに淘汰されてゐるらしい。 大森が江戸以来の海苔の産地であったことはこれまでの企画展で知ってゐたが、藁製品のことは今回初めて知る。 海から獲れるものと、土から採れるものと、かつての大森はさういふ土地であったことをかうして知ると、時代とは創造と破壊と云ふ斷絶の繰り返しによって成り立ち、流れてゐると感じる。 面影が失なはれるとはさういふことであり、またそれが元に戻ることもない。 私が時代を嫌ひになる一瞬が、ここである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.09.10 22:46:53
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