Intermission 4シフォン達はルナツー第3ドックに集まっていた。「これが新造戦艦・・・」 「何か、全体のスタイルがムサイに似てません?」 ウモンやエリオスはその姿に無邪気に反応していたが、アービスは少し違った感想を持っているようだった 「少尉ひょっとしてこれって・・・」 アービスがシフォンに疑問を投げかけた・・・ 「おそらく、ジオンの「技術」も入ってるだろうな」 シフォンの言葉をうけ、露骨にいやそうな顔をアービスはした。 ジオン嫌いのアービスからしてみれば当然の反応である。 「戦艦の名前はベオグラード。地球連邦軍が開発した重巡洋艦で、当初よりモビルスーツの搭載・運用を前提としておりペガサス級やジオン軍のムサイ級などから得られたノウハウを活かし、艦体の主要ブロックは独立した構造となっているらしいですよ」 渡されていた資料を確認しながら、ミユキは戦艦の簡単な説明をした。 「准尉はこの艦が気に入らんか・・・」 アービス達が後ろからの声に反応すると、基地指令のヴォルフガング・ワッケイン少将が、立っていた。 一瞬そこにいた全員の血の気が引いた。が直ぐに、 「いえ、大変すばらしい戦艦だと思います!」 直立不動になり敬礼してアービスは答えた。 「うむ、彼がこの艦、ベオグラード艦長のロウ・シンだ」 何事もなかったように、ワッケイン少将は自分の横にいた若い佐官を紹介した。 「サイクロンチーム、シフォン・ロマーネ少尉以下3名、現時刻をもって戦艦ベオグラードの管理下に入ります」 「ハルカゼ所属のヨナ・キニスンとウモン・サモンです」 シフォンに続き、ヨナ達も敬礼して答えた。 「乗艦を許可する。そちらのチームコードは変更せずに「サイクロン」のままで登録しよう。君達の噂は聞いている。以後よろしく、期待しているぞ」 そういってロウ艦長は一人一人に握手で答えた。 「さて、もう一人紹介しておきたい人が居るのだが・・・」 ワッケイン少将が言うと、 「すみません、また遅れたみたいで・・・」 そう言って、一人の女性がやって来た。 「この艦の航海長をしています、リオ・ヒライです、ちゃんとミスをつけてね」 眼鏡をかけて、髪の毛をアップしている女性が自己紹介をした。 「リオ航海長、艦内を案内してやって頂けませんか?その時、例のモノも見せてやってください」 「了解です、艦長」 「では、今後の任務については2時間後にブリーフィングルームで、その時他のメンバーも紹介しよう」 そういうと、ワッケインとロウの二人は護衛のMPを連れてデッキを後にした。 「2人とも、厳しい方だけどリベラル派だから、安心して大丈夫ですよ「ベオグラード」ではね・・・それでは実際、艦内をご案内します」 リオに促され、艦内に入った。 食堂、図書館、汎用データルーム、娯楽室と順に案内された。 「元々2個MS中隊で編成されるのを前提に建造されたから、居住機能は充分すぎるぐらいですよ」 武装も巡洋艦としては充実しており、主砲をMS収納部の両舷上下に連装各1基8門、副砲を左右エンジンブロック側面前端に単装各1基2門、対空砲が連装4基単装4基計12門を数える、連装主砲・単装副砲は「サラミス改」のそれらと共通ユニットであるように見受けられる。モビルスーツ搭載機数は12機、カタパルトを上下2面に各2基、計4基を装備する。 カタログスペックを見ながら流石は次世代戦艦だと感心しながらシフォンはリオの説明を聞いていた。 そしてMSデッキ横の待機室に案内された。 「さあ、ここです」 扉が開き、リオの言葉に反応して、一人の金髪男性が振り返った。 「おや、ヒライ女史」 「あら、皆さんお揃いですね」 「ようやく、私の機体が組み上がったんでね、」 数人が、窓越しに数体ある新型MSを見ている中、先ほどの金髪男性がリオの言葉に答えた。 「皆で品定めにね」 そう言って、右の親指を立て後ろのMSを指した。 窓越しに5機の新型MSが見える。 その中でも一際目立つ一体の赤い色のMSがあった。 「丁度いいわ、彼がこのベオグラードのMS中隊隊長のクワトロ・バジーナ中尉と新型MSの「レッドウォーリア」よ」 ジャンル別一覧
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