2004/11/15(月)22:16
『世界美術館紀行』
テレパルの『世界美術館紀行』のところに、古城に眠る世界一美しい本~フランスと書いてあったので、「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」だろうと観る事にする。
やはりそうだった。
シャンティイ城で2004年に半世紀振りに公開されたという事だった。
以前「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」の本が発売された時、欲しいと思ったが大型で高価な本だったため見送った。
発売後、図書館で見たが綺麗な物だった。
その実物が公開されているのである、ガラス越しで見開きの2ページだけしか見られないが、オリジナルを見てみたいものだ。
印刷された「平家納経」を見た時は、それなりに綺麗な物だと思ったが正直そんなにすごいかな?と感じた。
しかし、実物を見たら、何倍も美しく見えた。
直接見るのはやはり違うと、強く感じた。
番組は、最後の城主オマール公アンリ・オルレアンが革命の最中、滅び行くフランスの美を守ろうとした物語になっている。
絵画ギャラリーには、これでもかと言わんばかりに、隙間なくびっしりと絵で埋め尽くされている。
壁一面を絵画で埋め尽くす方法は19世紀の流行だったという事だが、圧倒されはするがあまり美しい並べ方には思えない。
フランスの物だけでなく、イタリアルネサンスの名画を集めたコーナーもある。
そこには、澁澤龍彦の『幻想の肖像』に書かれている(河出文庫の表紙)ピエロ・デ・コジモ作「シモネッタ・ヴェスプッチの肖像」もある。
他にラファエロの部屋等も紹介されていた。
城そのものや内装、展示されている美術品を「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」が見られなくても一度は観てみたい。
そして最後に紹介されていた、シャンティイ城の庭にあるレストランでホイップクリーム(17世紀に城主が生み出したホイップクリーム、お菓子の専門用語でも正式にはシャンティイクリームと呼ぶそうだ。)をたっぷり使ったケーキも食べてみたいものだ。