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カテゴリ:冥界
7月。
夕ご飯の後、急激にイライラし始めました。 何のキッカケも無いのに。おかしい。 自分の中身?がグラグラしているのが分かりました。 行こうと思えばどこかに行けそう。 いつも繋がりが良くなる、洗濯機の横の洗面台の前まで移動しました。 洗面台に両手をついて身体を支えます。 目を瞑りました。 「飛ぶ」んじゃなくて「潜り」ました。 穴を開けて飛び込みました。 数を数えるつもりだったのに、飛び込んだ次の瞬間には地面に足がついていました。 暗い岩の洞窟の中に居ました。 洞窟の少し先の方に真っ赤な火が燃えています。 「怒りの炎だ」と何故か分かります。 炎に近付いてみました。 炎の真ん中に子供がいます。 5歳くらい。男の子か女の子か分かりません。 目がすごく大きくて、笑ってる。 アデルと名前が浮かびました。 炎はいつの間にか青に変わっていました。 『これは怒りの炎。お前はここに、もう長い事住んでいる』 アデルはとても意地悪な笑みを浮かべて言いました。 『この火を、お前はどうする?』 どうしよう。 どうしよう。 とにかくこの子を炎から出したい。 火の中に手を伸ばして、アデルを引き寄せました。 目以外、全身が焼けただれて真っ黒です。 火の中に戻ろうともがくアデルを抱きしめて、どうしたらいいのか分からない。 アデルの身体から黒い粉が舞います。 ギュー(ミカエル)に助けてもらう? いやダメだ。ギューはここには来られないような気がする。 ルシフェル? ルシフェルなら、来てくれる? 暴れ叫ぶアデルを抱きしめたまま少し待ってみると、黒くて大きい魔王みたいな姿でルシフェルが現れました。 アデルを預けようかと渡しかけたけど・・・やっぱり、自分で一緒に居たい。 そのまま抱き直しました。 でもどうしたらいいのか途方に暮れる。 世界樹が思い浮かびました。 でもどうやって行けばいいのか分かんないし・・・とウダウダ考えていたら世界樹の前に居ました。 「カプセルホテルしてくれますか?」 と木に聞いてみました。カプセルホテルの中に居ました。 世界樹のカプセルホテルの中に黒焦げアデルを横たえました。 もう大人しくなって目をつぶっています。 こんな酷い火傷、どうしてあげたらいいのか全く分からない。 たった5歳(推定)の身体が真っ黒です。 強く触るとボロボロと崩れてしまう。 どうしても、どうしてもどうしたらいいか分からず。 でもこのボロボロな皮膚をどうにか潤したくて。 オロナインをアデルの全身に塗りたくりました(笑) 塗り終わると世界樹がアデルの身体をそっと葉っぱで覆ってくれました。 この日からしばらく、毎日気づいた時に世界樹カプセルホテルに通ってはアデルにオロナインを塗りたくる、というのを続けました。 ![]() ギュー船着き場の近くで撮った夕焼け。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.07.01 19:26:30
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