「ジョーのこころの縹渺(ひょうびょう)」

2013/06/27(木)06:10

ジンちゃんの空白の数日間・・・(1)

イスラエルライフ(1117)

一時期、と言いましてもつい最近までなのですが、母犬ジーナをじゃれている延長上とはいえ、尻尾を引っ張ったり突き飛ばしたりと反抗期なのか、自己顕示欲がなせる業なのかはわかりませんが、攻撃するシーンが日常的に見えたジンちゃんも落ち着きを取り戻し始め、仲良くソファーで寄り添って眠っています。 そんな光景が戻ってきたから、書く気になったような愛犬ジンちゃんの近況報告を数回にわたって書いていこうと思っています・・・。 数週間前の前のある日のことでした。 妻と子供たちが人見知りをしないジーナを連れて友人宅へと遊びに行っていた日のこと・・・。 私も動物病院でトリマーの仕事の予約が入り出かけており、独りのお留守番が、今までも何度かそういった機会はあったのですが、その日に限って堪えたのでしょうか・・・。 私が帰宅し、すぐに散歩に連れ出す心の準備で玄関のドアを開けたときでした。 突如、ものすごい勢いで飛び出したジンちゃんが、私の静止も聞かず、私のブロックをするりとすり抜けるように、まるで、何かに怯え追い立てられるような、初めて見せるような逃げ出し方で階段を駆け下りていきました。 私が仕事の鞄を部屋に置いて、玄関の鍵を掛け、すぐに下に下りて行ったのですが、その日はいつも近隣の方たちを吠え立てたり、道行く人の後を吠えながら追いかけたりといった声がまったくしなかったことに違和感を感じておりましたが、急いで下りたにもかかわらず、ほんの一、二分の間にものの見事に、ジンちゃんの姿や気配すらまったく感じられませんでした。 その時の、私の感じた感覚は、脱力にも似たような、大げさでも誇張でもなく、もうジンちゃんと会うことがかなわないかもしれないというような、心にどっかりと重たいものを落とされたような失望感に近いような感覚が印象的でした。 そんな感覚は、初めてであったので、すぐに妻に電話し、近所を歩いてみました。 しかし、吠え声も、気配や存在感も、何一つ感じられないと言った脱力感から、抜け出すことはかなわず、妻や子供たちが帰宅後、息子とも歩き回り、妻も私と交代で近所を少し捜索してくれたのですが、近所の人たちも誰もジンちゃんの行くへを知る手がかりを得ることは叶いませんでした・・・。 夜中、何度か、ジンちゃんが玄関先に戻っているかもしれないと言う甘い期待を抱きながら、ドアを開けて確認してみるも、戻ってきた形跡や戻ってくる気配を感じられないまま、寝不足の朝を迎えました・・・。

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