2014/01/06(月)10:08
新年のご挨拶
もう6日ですが、今年もよろしくお願いいたします。
3日の新聞で両陛下のお歌を読んでなんか感動してしまった。
御製五首
あんずの里
赤き萼(がく)の反りつつ咲ける白き花のあんず愛でつつ妹と歩みぬ
大山ロイヤルホテルにて
大山(だいせん)を果たてに望む窓近く体かはしつついはつばめ飛ぶ
水俣を訪れて
患ひの元知れずして病みをりし人らの苦しみいかばかりなりし
皇居にて二首
年毎に東京の空暖かく紅葉(もみぢば)赤く暮れに残れり
被災地の冬の暮らしはいかならむ陽の暖かき東京にゐて
皇后陛下御歌三首
打ち水
花槐(はなえんじゅ)花なき枝葉そよぎいで水打ちし庭に風立ち来たる
遠野
何処にか流れのあらむ尋ね来し遠野静かに水の音する
演奏会
左手なるピアノの音色耳朶にありて灯ともしそめし町を帰りぬ
皇后陛下のおうたはなかなか技巧に富んでおりますね。
「花えんじゅ」で花(ニセアカシアに似たピンクの花だそうだ)を思い浮かべさせて、
そのあと「花なき」と続けて、ちょっとビックリさせて、
「そよぎいで」で暑さのなかの涼しさをかもしださせ、
「風立ち来たる」で涼しい風が感じられる。
遠野の歌も最後に「水の音する」と来て、情景が見えるのだけど、水は見えない。
遠野の歌はなんか涙ぐんじゃいました。
これは震災被災者を訪ねたときのお歌だそうです。
演奏会は、このブログにあるコンサートですね。
脳梗塞やケガで右手が使えなくなったピアニストのための曲があるんですね。