怒涛の緊急帝王切開!!その4
手術室に向かうストレッチャーの上で、陣痛は1~2分間隔くらいで押し寄せていました。陣痛のたびに足がまっすぐに伸びてぶるぶる震えてとまらなかった。怖いとかそういうのじゃなく、感じたことのない力が入っていました。酸欠状態は続き、陣痛のないときは胎児がおなかの中で大暴れしていて、なんかおかしいとは思っていたけど。。。午後7時すぎ、手術室に入るなり、腰の辺りに麻酔を何本か打たれました。だんだんと痛みが遠のき、やっと落ち着いて体を横たえることができた瞬間。そして入って10分もたたないうちに赤ちゃんの声と、助産師さんの「男の子ですよ~!」と言う声を聞き、とたんに涙があふれました甲高い声で泣いてる我が子を、首だけ横に向けて見ては涙助産師さんが吸引して、タオルにくるんで顔の近くにつれてきてくれ、手だけ触ることができました。赤ちゃんはそのまま新生児室へ。私はお腹を閉じてもらって、30分もかからずに手術は終わり、外に出るとダンナ様とその母、妹が待っていてくれました。顔を見て今度は号泣すべてが終わり、この日はベッドから起き上がれないので個室のようなところに連れて行かれました。ダンナ様と二人で休んでいると、担当の先生がやってきて手術になった原因を説明してくれました。*赤ちゃんの首にへその緒が2重に巻き付いていたこと。*赤ちゃんの首が上を向いたままだったため、子宮口も開かず出られなかったこと。そして首に巻きついたへその緒が苦しかったため、本来は外に出てからする胎便を羊水の中でしてしまって、それを飲んでしまったと言うのです。それは胃と肺に入っていて、呼吸が速いため新生児室で酸素投与をするということでした。10ヶ月間お腹の中にいた我が子と離れ離れになった喪失感が襲い、一瞬見た顔を一生懸命思い出しました。その後夜はしまっている新生児室のカーテンを開けてもらって、ダンナ様が携帯で写真を撮ってきてくれました。我が子との対面は当分この写真だけとなりました。ダンナ様はその後すぐ帰宅しましたが、私は心配と出産後の興奮でまったく休めないまま。まったく落ち着かずずーっとベッドの上で考え事をしていました。もう真夜中、すぐそこにいる赤ちゃんにさえ会いに行けないなんて、と悲しくて何度も涙が出ました。するとまた担当の先生と助産師さんが私の元へ。「赤ちゃんの呼吸が酸素を投与しても整わないので、NICUのある病院に搬送しようと思います。」そして、ダンナ様はまたしても病院にとんぼ返り。真夜中の1時過ぎ、赤ちゃんに付き添ってNICUのある病院まで付き添っていったのでした。