ハンドメイドでアロマを学ぶ--その9 アルコール
手作り基材でよく使われるアルコール。先日、チンキ剤の講座で新たな発見をしたのでまとめて見ます。◆アルコールとは化学的なことを説明すると難しいのですが、鎖状炭素骨格の炭素原子に水酸基(-OH)が結合したものです。アルコール類の語尾には「オール」が付きます。◆精油、ハーブとアルコール精油は親油性なので、水には溶けませんが、油やアルコールには溶けやすくなります。ハーブでチンキ剤を作るときは、アルコールに漬け込みますが、これは、ハーブの中の水溶性の成分も脂溶性の成分もアルコールに溶かすことができます。アルコールは肌に刺激があると言われ、敬遠される方も多いですが、収斂作用などもあるので上手に使うと肌にとっても「百薬の長」となると思います。◆アルコールの度数例えば、お酒などで40度とあります。これは、アルコール40%に対し残り60%は水分なのですよ、ということを表示しています。アルコールの濃さです。これは結構重要で、精油などでも、度数によって溶けるもの、解けないものがあります。アブソリュートの精油などは40度では溶けにくく、さらに濃い濃度のアルコールが必要となります。チンキ剤を作るときも、アルコールの度数によって抽出できる成分が違います。一般的に40度で、というのは40度が一番幅広くハーブの成分を抽出できるとされているからです。特定のハーブで、さらに特定の成分を抽出したい場合は、その濃度のアルコールにつけることをおすすめします。ただ、ハーブの成分のいうのは未だにわかっていないものも多く、そういうものに関しては40度のアルコールにつけ、幅広く成分を抽出するといいといわれているようです。ちなみに殺菌消毒作用の効果が一番高いのは70%~85%で消毒用アルコールはこの間の濃度になっています。◆無水エタノールより96度のウォッカレシピにはよく、無水エタノールと書いてあり、薬局で500ml入り1000円位で購入することが出来ます。濃度も99.5%以上とが、無水エタノールは、殆どが石油などから作られたアルコールで外用のみで内服はできません。これに対しウォッカなどの酒類は、穀物などから出来る蒸留酒で、ご存知のように飲むこともできます。ウォッカは大体40度位なのでチンキ剤を作るのにはとても都合よく、さらに96度のウォッカも1200円くらいで購入できるため、無水エタノールの代わりに使うことも可能です。>>アロマテラピーのために揃えておきたいウォッカスミノフ ウォッカ 40度 750mlスミノフ50度 750mlウォッカ スピリタス 96% 正規品◆他の酒よりウォッカ?日本にもアルコール度数の高い焼酎などもあります。私が知っている焼酎で一番度数が高かったのは、沖縄与那国島で作られている泡盛が60度です。>>どなん 60度よくレシピで見かけるのが、ジンですが、もちろん、アルコール度数の点で言えば、十分基材になります。ただ、ジンはジュニパーで香り付けされているし、焼酎なども芋、黒糖、そば、シソなど色々ありますが、材料の香りが生かされ飲む人を楽しませてくれますが、アロマの基材として使う場合は、香りがない方が、精油、ハーブの香りを楽しむことができます。お酒の香りプラス アロマやハーブ として楽しむのなら面白く、そういう意味では楽しい基材になります。話を戻して、ウォッカは香り、色が殆どなく、価格も1000円前後のものが多いので基材としては適しています。無水エタノールを一瓶購入すると、使い切るのは意外と大変ですが、ウォッカなら残っても割って飲んだり、料理に使うことなども出来ます。ちなみに日本酒ですが、日本酒は蒸留されていないため、蒸留酒に比べるとアルコール純度はおちるようです。日本酒は蒸留されていない、ので、それが肌に良いという説もありそういう点では、利用するのもいいと思います。ウォッカでチンキを作りそのチンキでカクテルを作ったりするのも楽しいです!>>参考文献アロマテラピーコンプリートブックハーバルセラピーの事典