季節の花300(上下共)
こんにちは。
本日も良いお天気ですね~。
衣更えの季節でもあるし作業が捗りそうですね。
秋の夜長の誘惑を断ち切って睡眠をとりたいけれど
毎夜、誘惑に負けてます^^;
そういう私にネムノキ成分は役に立つのか?
と思いながら本日は綴っております。
ネムノキ
本州以南から沖縄、朝鮮半島、中国などの
山野や雑木林に自生するマメ科の落葉高木
庭木でも見かけると思います。
葉の裏面は灰白色で睡眠性があり
夜間、または酷暑になると表面を合わせて就寝運動をし
眠る葉と交代するように
日没前になると花が咲きます。
夏の夕暮れ時、ピンクの花を咲かせ
そして、この優しげな花は
桃に似た香りをふわりと放ちます。
別名 ネム、ネブタノキ、ネムリノキ、マッコノキ
「昼は咲き 夜は恋いぬる 合歓木の花
君のみ見めや 戯奴(わけ)さえに見よ」
(万葉集巻八)
という恋歌なども。
万葉の頃 ネブ(ネム)と呼び
合歓とは漢名で、葉と葉を合わせられる喜びの意味らしく
それは、夫婦円満を表すらしい。
■
香木として
ネムノキはお香の材料として全国的に使用されていました。
昔の農村では仏壇のお香を
ネムノキで自家製造していたとか。
そのため、秋田ではネムノキを抹香木(まっこうぎ)と
呼ぶらしいですね。
薬 用
春から秋に葉と小枝を採取し日干しにします。
生薬名 合歓(ごうかん)
成 分
ネムノキの葉にはクエルシトリン、ビタミンC など
樹皮にはタンニン、サポニン類 など
■
昔から各地方で、香料、薬用、食用、飼料など
多目的に利用されたとても貴重な植物のようです。
貝原益軒は「花譜」(1694)にて
この木を植えると人の怒りを除き
若葉を食べると五臓を安じ気を和らげる
と記しているようですが
様々なネムノキの効能を物語っているようです。
良い香りは自律神経に作用しますし
精神の鎮静作用を感じていたのかもしれません。
実際、中国ではネムの花は
生薬で合歓花
GABA、グルタミン酸などの神経伝達物質を含み
精神の安定や不眠解消などの症状に使われているようです。
貝原さんのおっしゃったように
スペースがあれば庭木に迎えると良さそうですね
■
水虫・手荒れに
乾燥した枝葉40~50gに焼き塩5gを加えて
水1Lで半量になるまで煎じ
冷めてから1日数回これで患部を洗う
■
合歓皮(樹皮)は
利尿、強壮、鎮痛、精神安定などに用いられます。
腰痛・関節痛に
合歓皮10~15gを水500mlで煎じて3回に分けて服用します。
また湿布には
10~15gを水300mlで煎じた煎じ液を患部に当てます。
古くから民間療法で利用された植物なので
まだまだ、色々な処方があるようですね。
ネムノキは伐採跡地や崩壊地、斜面などでも生育する
パイオニアツリー(昨日のヌルデもそうですが)
根が太く強風や潮風に耐え、やせ地、乾燥地でも生育します。
保安林等には有用な植栽樹種。
強い理由は
根で根粒菌と共生しているため。
根のところどころにある白いこぶが根粒で
この中にバクテリアが生育しています。
同じマメ科で根粒菌をもっているのは、他にも
アカシア、ハギ、エニシダ、クズ など。
この根粒菌は空中の窒素を吸収しNH3に変換して提供し
樹木は光合成で生成された糖を与えます。
ゆえに
窒素の少ない荒れ地などで生きることができ
また落葉すると、その窒素濃度が高いため
微生物による分解で理想的な土壌を作ることができます。
古代から自生する逞しい樹木の
自然のサイクル。
その木々たちが人間に 与えるものも大きいですよね。
(参考)山野草カラー百科
ちょっと長くなってしまいました。。^^;
情報をまとめながら
ネムノキの精油ってないのかな~と思って検索したら
「ミモザ」(アカシア)が表示されてしまった^^;
ちなみにネムノキの成分は漢方はもとより
化粧品やサプリメント、香水など広く利用されています。
あのディオールの香水アディクトにも
ディオールの香水ってわりと好きなのですが
人気があるので楽天では売り切ればかり。。
では、また。
ハーブ入浴剤