出典 四季の山野草
こんにちは。
昼からお天気が回復して
なんだか春めいた陽気になってます
連日報道されるアメリカの大統領選
あちらも人材不足のようですね。
トランプ氏の支持率を見ていると
世界の歪みがより強調されて見えてしまう。。
ハシリドコロ
日本特産のナス科の多年草
九州から本州の山地の水辺に自生しています。
早春に葉に包まれた新芽を出し
草丈は30~60cmくらい
昨日記述した福寿草と同じ
スプリング・エフェメラルのひとつです
地下茎はくびれのある太い塊状で横に生え
「ロート根」と呼ばれます。
春に釣鐘型の暗紅紫色の花が咲き
花は5裂
内側の色は淡黄緑色
誤食すると
走り回って苦しみ、根茎がトコロ(野老)に似ているので
このように名づけられました。
◆
有毒部分は全草
(特に根と根茎)
有毒成分
アルカロイド類の
ヒヨスチアミン、アトロピン、スコポラミン など
猛毒です。
劇薬指定されています。
中毒症状
副交感神経を麻痺させてしまいます。
嘔吐、下痢、血便、瞳孔散大、幻覚、異常興奮 など
べラドンナ
って聞いたことがありませんか。
「美しい女性」(イタリア語)の意味を持つ
セイヨウハシドコロのことで同じナス科のお仲間
これも同じ中毒症状を起こします。
古代のヨーロッパ女性は、この実の毒性を利用して
散瞳剤を作り、瞳を大きく見せていたとか。
今ならコンタクトだけど
昔は美しさのためなら毒も辞さなかったのね。
なお
この植物を触った手で目をこすったりすると
瞳孔が開くらしいのでお気をつけて。
◆
日本では
シーボルトがこの植物の薬効を知ったことで
それが契機となって薬品開発され始めたらしいです。
根と根茎の成分は「ロートエキス」と
呼ばれるものとなり
胃腸薬の成分のひとつとして、胃酸過多、胃痛、胃痙攣などに
利用されています。
◆
芽吹いた頃のハシリドコロ

早春に芽を出すため
蕗の薹と間違える事故があるようです。
山菜取りに行っておいしそうに見えるかもしれませんが
ご注意を。

では、また。