裏庭のおしゃべり

2017/09/24(日)22:08

映画「エイリアン コヴェナント」(神との契約)

映画・俳優(196)

​ 詳細はうろ覚えなのでかなり大雑把です。 記憶違いにはご容赦下さいませ^^; ただ、鑑賞予定の方には完全ネタバレになりますのでスルーしてくださいね。   「エイリアン コヴェナント」 予告編 ​ エイリアンシリーズの前作「プロメテウス」の続編。 詳しくはこちらで​HP​   Story惑星オリガエ6への人類移住計画を託された 宇宙船コヴェナント号はカップルで構成された乗組員と2000人の乗客、胎児の胚などと共に長い旅を航行中。 宇宙船の到着まで船と人間を管理するのは最新型アンドロイド、ウォルターのお仕事。 「はい、今日も異常なし」 そんな平穏な毎日だったが ある時 太陽フレアが原因の事故で船はコントロールを失い クルーたちを覚醒させざるをえない状況に。 しかし 睡眠中のダニエルズの夫(船長)をはじめ 多数の犠牲者を出してしまう。無事に船を立て直すことはできたが すぐ近くに目的地よりも人類の生存に理想的な未知なる星を発見!! もう、この際 到着にあと7年もかかる惑星オリガエ6は やめちゃって 近場のこの星でいいじゃん! というノリで未知の星(惑星LV223)へと降り立つのでした。 (ダニエルズは反対したけど) お~ なんという軽装 未知の細菌とかウイルスとか気にならないのだろうか という軽いツッコミが脳裏をよぎる。。 うん? これって麦だよね~栽培されていたようだ、だれが植えたんだ? 森があり植物がこんなに豊かなのに動物はおろか昆虫さえ見ないぞ~ 何にもいないぞ~ 変だよね~と 付近を偵察するクルーたち。この間、知らぬ間に早くも2人感染するが 誰もそれに気づかないそして 1人は小型船の中で、もう1人は草原で 寄生された「ネオモーフ」を産み落とし さらにネオモーフ(エイリアン)たちに囲まれることに。  その時 謎の男が現れクルーたちを救出 「ついてくるんだ」と誘導する。   不気味な屍の山をぬってアジトへ案内され「ここなら奴らは入ってこれない」 彼の名はデヴィッド前作「プロメテウス」でエリザベス・ショウ博士と共に この星へ降り立ったアンドロイド。ウォルタータイプの前世代モデルだが 情緒的には最新作よりヒューマンに近いらしい。 (だから厄介なの) デヴィッドは「兄弟」と呼びながらも ウォルターとは性質が違い敵対し合う。 しかし 彼はウォルターに告白するのだった。  私はショウ博士を愛していた。。  でも、博士は事故で死んでしまった。 そして 私が「神」を殺した  人類の創造者をね   宇宙船からネオモーフのウイルスをばら撒いて。 ◇  やがて 安全だと言われた場所にもネオモーフたちが出没し クルーたちは次々と餌食となり デヴィッドは宿主のDNAを引き継ぐ新種の誕生に歓喜する。そんな中 命からがら逃げだしたダニエルたち   彼らを救出するため 母船は嵐の大気圏を強行突破して着陸態勢へ 危機一髪で船に戻れたが​いつものことながら、ついてきてるんですよね~ これが 母船の窓をも割るような勢いの頭突きとしつこさに ​ブチ切れたダニエルズは船外で戦うが 船内に潜入され 死闘は大気圏外宇宙空間へと。 なんだか 1作目「エイリアン」のリプリーを彷彿とさせるシーンでした。 ​・・・いつも思うのだけどエイリアンシリーズって 屈強な男たちがたくさんいるにもかかわらず 最後に戦うのは、いつも女性クルーですね。 ◇ そして いつもラストシーンにオチがあるのもお約束。^^; 全てが終わり今度こそ 惑星オリガエ6へ行くぞと休眠ポットに入るダニエルズ​「ウォルター、着いたら小屋を作るのを手伝ってね」そう言って彼を見つめるダニエルズの笑顔が​ しだいに恐怖でこわばっていく。。  ​​デヴィッド!!!!​​ ​​    気づいた時にはすでに遅し ダニエルズはコールドスリープへと入り意識を失う。 その後 デヴィッドは秘密裏に持ち込んだあるものを 口からペロ~ンと吐き出しほくそ笑む。 怖いわ~^^;  さて こちらはネタバレラストシーンを含むグロ系ダイジェスト なので​閲覧注意​     「エイリアン」シリーズ4作目までは ほとんど宇宙船という密室でのパニック映画で「ギャー」「おわぁ」とびっくりして 何かしらを発散できる映画だったと思います。エイリアンの創始者リドリー・スコット監督が 前作「プロメテウス」で再びメガホンを取り 新しいシリーズがスタートしたのだと思いますが以前と違って 生命の起源や謎を問いながら神の存在まで言及する 少し哲学的な要素を持ちはじめ 異質な恐怖を纏ったSFへと変化したようでそういう観点では 今までのようなノリを期待する観客にはもはや別物かも。 詳細はうろ覚えでも ストーリーはコンパクトでわかりやすかったので ここから少し真面目に語ってみたいなと。よかったら 最後までお付き合いくださいませ ◇  我が名はオジマンディアス 王の中の王 全能の神は業をみよ そして絶望せよ                          ※オジマンディアスはラムセス二世                         シェリー(Ozymandiasより抜粋)              これは デヴィッドの台詞          オジマンディアスを愛し渇望しているのは 人間(創造主)に作られたデヴィッド 彼を作り「父」と呼ばせたのはウェイランドだったが ウェイランドは 「我々はどこから来たのか」と創造主を探し求め「永遠の命」を得「創造主=神」になろうと渇望し 巨人族のエンジニアに殺されている。 前作 「プロメテウス」では 巨人族で人間の創造者(エンジニア)が 生物兵器(ネオモーフ)で人類を滅ぼそうとし 今作では 人間が作った一体の不老不死のアンドロイドが ネオモーフでエンジニアや 人類をも滅ぼそうとするのである。そこにはデヴィッドの人間への憎しみや反逆の意も反映されている。人類VSアンドロイドのストーリーは 世の中に溢れているけれど これは単なる覇権争いではなく 新たな創造主いわゆる「神」になることに魅入られたものと 新たに作られた「新生物」による おぞましい「聖約」のブロローグ 悪魔的な「生命のシンフォニー」に驚喜し 機械でしかないアンドロイドは 人類とエンジニアという自分にとって忌々しい神を滅ぼし船内で眠る数千もの人間の生贄をもって 新たな星で(惑星オリガエ6)自らが新生物の神となり 楽園を築こうとする。 背景で流れるワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」は (神々の黄昏「ニーベルングの指環」) とても象徴的で不気味。キリスト教的な思考や表現 「失楽園」のサタンの言葉や「神との契約」の概念などには 少々の違和感を覚えてしまうが自らが生み出したものに存在そのものを奪われるという連鎖的な恐怖や狂気は現在の人間社会を象徴しているのかもしれないし近未来への警鐘なのかもしれない。  ◇ 私にはそのように感じてしまった映画でしたが ただ1つ疑問点があるのです。もしかして ウォルターの中にデヴィッドが潜んでいる? マザーはセキュリティコードを受け入れたし。。ご覧になった方はどのように感じましたでしょうか。続編も決まっているようですね。 タイトルは「Awakenning」時系列では 「プロメテウス」と「コヴェナント」の間の物語だとか。 エンジニアについては謎も多いのでそのあたりも描かれることを期待します。 「Awakenning」の後にもう1作撮れれば完結の予定らしいのですが監督も高齢ですし、どうなることでしょう。 そういえば今までのシリーズでつじつまが合わなくなり削除された部分もあるのだとか。私が持っている古いDVDが気になるところです。 ◇ デヴィッドという名の由来はダビデ。巨人コリアテとの戦いで勝利したイスラエル王国の二代目の王(旧約聖書)ですね。 この名を自ら名乗ったデヴィッドは アンドロイドとして存在を認識した瞬間から ウェイランドと同じように 創造主への憧憬に囚われていたのかも。あ、もうひとつ英国詩人のシェリーですが 妻メアリーは「フランケンシュタイン」の作者で 小説の中で「新種」を作り出した人。 この映画でシェリーの詩が引用されたのは 果たして偶然なのか意図的なのか。。    ​​最後に前作の「プロメテウス」​​の動画を (DVD販促用ですが)    火の使い方を伝授され進化したとされる人間。。    非常に長々とおつきあいいただき恐縮です。 季節の変わり目で朝晩冷えますので どうぞご自愛くださいね。 では、また。   ​

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