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小村和也の建築家日記

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カテゴリ:カテゴリ未分類
プロジェクト意識の大切さ

私が安藤忠雄氏から学んだ中で一番大きなことはこのことかもしれない。

30年前、安藤忠雄建築研究所での一こまだが、電話でご立腹のご様子の安藤先生。
「あなただけの家ではあらへんのとちがいますか。一緒になって地域の財産を
創る意識を持たんとあかんのとちがうやろか。ここんところが分かってもらへん
のやったら断ってもらってかまへんですよ。」

決してクライアント(施主)を見下しているわけではない。本気でその設計依頼に
立ち向かったときに見えてくるもの。それはその一家の幸せであり、建築家として
住まいそのものを地域に愛されるものに創り上げることによってそれが達成でき
るのではないのか、という思いだ。

安藤忠雄という人間の根底には愛を感ずる。究極の思いやりというのか。
もちろん顧客と請負人であることには間違いない。礼を失することは許されるべ
きもない。しかし、思いやりからくることというのはストレートにクライアント
(施主)にぶつけるべきだろう。

安藤の気持ちは、さながらクライアント(施主)との二人三脚のプロジェクトの
ようだ。「もちろんあなたの夢の実現が目的です。だからこそ、一緒に地域の財産
を創り上げる気持ちでやりましょう!」と投げかけているのだ。

私の事業はまだまだ道半ばだ。発展途上にあるときに目指すものとは安藤の考え
るプロジェクト意識だろう。
私は設計の初期の段階から施工者を決めていただくようにしている。なぜなら、
設計の段階で施工者の専門的な(技術的)知恵があったほうがよいし、施工者に
もクライアント(施主)の思いと建築家の意図を汲み取ってもらうためにはこの
ような共同作業の時間が必要なのだ。3社が心ひとつになってひとつの建築が創
り上げられていく。これこそが安藤忠雄の原風景であったろうし、昭和30年代
に見た私自身の原風景でもある。

社会の物事はすべてプロジェクト意識が必要だ。だから建築家安藤忠雄が社会の
どの分野でも注目されるのはその意識によるのだと思う。
評論家は要らない。実践者としてのプロジェクトだ。これこそが腰が引けてない
本気人間の姿だ。

スタッフの一人一人とひとつひとつのプロジェクトを組む。クライアント(施主)
と施工者とひとつの建築を創り上げるプロジェクトを組む。コーポラティブハウス
を創り上げようとしている参加住民の方と施工業者を始め関係者一同がプロジェク
トを組む。北海道小樽市では、クライアント(施主)と施工者はもとより、小樽
市役所をも含めてプロジェクトを組んで創り上げる。

すべてがプロジェクトだ。そこには、元請だ下請けだなどという区分けはない。
思いの共有者だ。

私の家族は夫婦間でも親子間でも壁がない。それは、同じ時代同じ場所に生まれ
生きていくプロジェクトメンバーなのだという意識による。ことさらに語ったこ
とはないが、一家の長である私がそういう考えなのだから家族全員もそのような
考え方をしている。

プロジェクトとは思いの共有者の集まりのことを言う。常に思いを持って生きて
いれば努力をしなくても常にプロジェクトが生まれる。







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Last updated  2005/10/23 12:21:49 PM
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