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「それでもう許せてあげられちゃうの?」と、私たちを2時間近くも待たせた彼女に憤慨しているもうひとりの彼女は私にも呆れている・・・というか感心している。
だって、遅れてしまったものは仕方ないし、1人だったら勿論待っていないけれど・・・お天気でぽかぽかな公園は気持ちよく・・・彼女が遅れたことは別に大したことではないと思うのだ・・・
用事が長引いて遅れているのはちょこちょこ入るメールでわかっていたし、何か事故に巻き込まれたわけではないのだからいい・・・と思ってしまう私はやっぱり甘いかな・・・
隣で遅れてきた彼女を叱ってる彼女を見ながら、エネルギーを感じている。
叱るのはエネルギーと思いやりがないとできないから。
ただ感情に任せて怒ることは誰にでもできることだから。
時々思い出すことがある。
確か中学生の頃、アルミ缶でできた筆箱(カンペン)が流行ったことがある。
通路を挟んで隣に座っていたSは何故だか私のカンペンを悪戯するのだった。
1日1回カンペンをポコッと殴ってくのが、だんだんと授業の合間に殴るようになり、そのうち壊れて蓋がちゃんと閉まらなくなった。
周りの子が注意してくれるのだが言うことを聞かず、かといって私を直接いじめるということは全くなく、どちらかと言えばやさしく好意的なのだが、カンペンだけは殴るのだった。
結局は、私を怒らせたかったということらしかったのだけれど・・・その度にしかめっ面をしたり、「もう(ーー;) !」と言ったりして、私なりに怒ってはいたのだけれど、すぐに微笑んでしまい、ほんとには怒れていなかった。
感情表現が自分でも戸惑ってしまうくらい不得手なお年頃だ。
私の中で「許す」という言葉になっていなくても、結果としてそう捕らえられていることがあるかもしれない。
「あきらめる」というほど、悲しみも怒りも・・・ない。
「受け入れる」というほど、愛があるのかどうかはわからない。
「許す」わけではないけれど、だって仕方のないことだったのだろうって・・・
確かに正当性を持ち出して、あすればよかった、こーすべきだったとかは幾らでも言えるが、言ったところで後の祭りだ。
機転が利かなかったから、気が回らなかったから、そうできなかったのだろうし、そうなってしまったのだろうし・・・
無意識かではそうできない何かがあったのだろうとも勘繰れる。
見方を変えれば、とっても冷たいのかもしれないが。
それに「許す」って何だか偉そうではないか。
そういうことになるには、何らかの原因があるわけだろうから・・・と思うのだ。
意識していようがいまいがに関わらず。
そしてそういうことの積み重ねが、その人を作り、その人の道を作っていくのだろうと思うのだ。
だから、やっぱり「許す」ではなく、限りない「理解」なのかもしれないね。
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Last updated
October 26, 2006 11:24:22 AM
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風の谷のすなふきん
自分の居場所を求めて、寄り道や回り道をしながらも進んでいます。そんな日々の戯言を徒然なるままに・・・深い森の奥から届く風のたよりのように必要な人に必要なだけ届きますように・・・
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