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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

07チャレンジ富士五湖112キロ~完走記~

当日の朝、起床は午前2時30分。昨夜は22時に寝たので、睡眠時間は4時間30分。途中寝坊しないか心配で、何度か目が覚めたが、無事3つのアラームで起きることができた。

会場の北麓公園までは車で10分くらいだったので、3時30分の出発。公園に着くと100キロのランナーはまだ少ないようで、真っ暗な階段を競技場に向かって登っていく。スタートまではあと40分ぐらい。ホテルで昨夜分けた荷物をエイドステーション行きのトラックに預け、スタートに置いていく荷物も体育館に預けに行った。その後トイレなどを済ませると、会場はランナーで一杯になっていた。スタート前には楽天ブログお世話になっているドミンゴさん等と会話を楽しんだ。また渋谷店からの辻・永山組とも健闘を誓った!

スタートは午前4時30分。昨年と同じくらいの気温だっただろうか?
スタート前ライブラリ - 6056.jpg
スタイルはいつもように下からサロマ8。こちらのシューズは24時間走も走り切り、足にフィットした安心感がある。途中でも履き替えずに用意しているのはこの1足だけ。続いてはシルクソックス!これも最近のウルトラではこればかりの定番品!日中暑くなる予報ならば、タイツやカラダに水を掛けることが多くなる。それによりシューズはビチャビチャだったりするのを、このシルクソックスならば、濡れていてもそのうちサラサラ!結局今回はレース後家まで履いていた。次にCW-Xプロモデルロングオリジナルカラーセミオーダータイプ!これはカラーリングも気に入っているが、既成サイズにないLYサイズで作っているので、ジャストフィットで効果もさらにアップ!暑さにもバッチリ対応できる。そしてシャツはX-FITライトの半袖にチーム兎虎BBQシャツの2枚重ね!さらにアームウォーマーにグローブ・ニコちゃんバンダナで完璧です!周りのランナーは凄く寒がっていたが、それほど体感は低くなかった。

段々と空が明るくなってきて、富士山が目の前に大きな姿を現わしてきた!風もなく雲一つない快晴の空!こんな綺麗な富士山が見えたのは初めてだ!気分も高まり112キロに挑戦する330名がスタートラインに集合した。いつものようにエイエイオ~!の掛け声で、気分を高めていざスタート!
スタート
昨年と同様にキロ6分30秒で設定。初めの登りはあるが、基本的に下りがしばらく続くので、足に負担がないように飛ばし過ぎに注意した。最初のキロ表示は2.5キロ。だいたい15分で通過する。よし!いつもの感じだ無理はない。東富士五湖道路をくぐってから右折すると、レーダードームまで下っていく。途中開けた所では富士山が朝焼けに輝いていた。また東の山々のシルエットも綺麗だった。
ライブラリ - 6057.jpg
5キロ 32分11秒

キロ6分30秒を少し切るぐらい。下り中心なのでさほど気にしなくていい。その後138号を渡る信号機に引っ掛かるものの、ストレッチをしながら休憩。少し登り始めて忍野入口を左折して山中湖を目指す。ここからは交通量の少ない道をダラダラと登っていく。コンビニもようやく出てくるところだ。黄色い建物が目立つファナック通りなどは、ほんとに緩やかな登りとなる。

自分はキロ6分半で走っているにも関わらず、112キロのランナーのやや後方だ。皆、朝の涼しいうちに距離を稼ぐのか?それともそれなりの脚力を持った強者揃いなのだろう。ここまでトイレ休憩はない。コンビニに向かうお客さんランナーはトイレ待ちと言うことで、覗いてからすぐに出てきた。寒いとトイレが近い人も多くなる。なるべく回数を減らして、ロスをなくしたい。

10キロ 1時間02分38秒 5キロ 30分26秒

この区間は少し速くなった。無理に登りを走っているつもりはないが、肩が前に出ないように、姿勢の意識だけは強く持ち、腕を振って走る。昨年の記憶を辿りながら、もうすぐ山中湖!を楽しみにしながら走った。山中湖が近づいてくると背の高くない送電線が見えてくる。これが見えるともうすぐだ!いよいよ山中湖に到着。道路には誘導員の方がいて車を止めてくれた。その先にはエイドがある。

ここで初めてエイドで口に食べ物を入れた。アーモンドチョコレートだ。口に入れて走り出したが、アーモンドが砕けて歯に詰まったり、パサパサ感があったので次からは『たけのこの里』にしようと決めた(笑)水分を沢山摂り過ぎてもタプタプになるので、1口含む程度とうがい。それ以外はのど飴を舐めて唾液を出していた。

この辺りで何度かトイレ休憩をされて前後を走るChunenRunnerさんと並走した。もちろんアートスポーツのお客様。トレイルを中心に走っている方で、ブログなどでも交流があった。スントの心拍計を付けてペースをしっかり守っている。同じペースで走っていても、心拍数に10くらい差があったので練習量の差だなぁと実感した。ちなみに自分のウルトラペースは140前後。少し会話を楽しんでから自分のペースで行ってもらうと、あっという間に見えなくなってしまった。
山中湖
15キロ 1時間37分34秒 34分56秒

山中湖前半は極端な登りもなく、楽に走れる感じ。撫岳荘前のエイドでチームZEROのおおしまさんに追い付いた。寝不足でカラダがシャキッとしないらしく、プロテインとグリコーゲンリキッドを早くも摂っていた。富士山を背中に走っていた山中湖も、サイクリングロードに入り、左手に見えるようになってきた。この辺りから100キロ参加のランナーが次々に後ろから抜かしていく。周りの112キロのランナーも釣られてペースが上がっているようだ。
逆さ富士ライブラリ - 6058.jpg
山中湖には湖畔添いに大きな山がある。『ままの森』だ。意外と長い登り下りで、脚にダメージを与える。途中の峠付近にエイドがあり、ここから『オキシショット』を摂取する。
このエイドで後ろを走っていたへろへろの皆さんやおおしまさんにも追い付かれた。しかしこちらのペースが落ちているわけではない。周りが上がっているのだ。ここまで予定通りのキロ6分30秒プラスα。トイレ休憩もなく順調だ。へろへろの方は皆トイレ休憩を何度も取りながらも、自分に追い付いている。『皆さんが速いんですよ~!』声に出して言った。

20キロ 2時間10分13秒 32分38秒

引き続きトイレ休憩の様子はない。しばらくはこのまま行けそうだ。その後はへろへろのアンドゥファンいおりんさんと並走。いおりんさんはスピードランナーですが、今日は後ろから来る里美さん待ちでゆっくり走っている。キロ7分で走ることが困難な様子。アート鈴木とも並走するなんて普段はありえないことだ。山中湖にはお客さんの応援も多く、楽しく笑顔で走れた。
山中湖
25キロ 2時間44分18秒 34分05秒

山中湖に別れを告げ、来た道を戻る。27キロ過ぎには脱ぎ捨てポイントがあり、多くのランナーが荷物を預けている。エイドと一緒になっているので、水分とチョコレートを頂き、トイレ休憩を考えながら先を行く。後ろを振り返るとおおしまさんとへろへろ3人の姿が見えたので、カメラを用意し写真撮影!『トイレじゃなかったの?』と言われ、『そのうちに!』と答えると道路の反対側に簡易トイレが1つあったので、ラッキー!ってことで、済ませた。
おおしまさんへろへろ
すぐにトイレからは出てきたが、へろへろの皆さんは200メートルぐらい先に見える。このまま追い付くことはないだろう。次の忍野入口のエイドでスペシャルの予定だ。下りにもなるので、着替えポイントなどで会えるかな?

30キロ 3時間18分05秒 33分47秒

しばらく進むとおおしまさんが近づいてきた。やはりペースが上がらない様子。くびき野の時も長谷恒と連続だったおおしまさんとは30キロから並走した。今回もその走りを見る限り、安心な走りだ。やはり眠気が取れないということで、エイドで水に溶かしてオキシショットを使ってもらった。これで随分違うだろう。

忍野入口は信号の手前『信号は長いのでゆっくり休んでくださ~い!』の声もあったので、スペシャル作りに専念。今回は水分を少なめに100ccの水にグリコーゲンリキッドとプロテインをシェイク!さらにオキシショットを加えた。前の信号ではへろへろ3人組が渡っていった。あまり急ぐ必要もない。信号待ちも、のど飴を取り出して口に放り込んだ。
(プロテインは他店リンクです:店頭販売あり)

信号を渡ってからもシンガリを行く。歩道も狭いので、後ろから来るランナーを行かせるようにする。浅間神社までは細い歩道と段差が気になる。基本的には下り坂だ。

35キロ 3時間53分43秒 35分37分

まもなく8時だ。72キロのスタートだ。渋谷店の辻君は100キロ順調だろうか?72キロの永山君は合流地点では先に行ってしまっているだろう。これから先、ランナーが増えて一段と走りにくくなりそうだ。
72キロのランナーと合流しはじめると、やはり速いランナーは車道を走る。自分はノロノロ走行だったので、歩道の端っこを走り続けた。前方に富士急ハイランドが見えてきた。ホテルの向かい側がおにぎりのあるエイドステーション!37.5キロポイントだ。
ここでは俵おにぎりが用意されている。前に行ったへろへろの3人ものんびりと補給しているようだ。昨年『味噌汁あるよ~!飲むとあの頃を思い出すよ~!』と言っていたお兄さんが今年もいた。今年もお茶目なキャラクターでランナーを笑わせていた。
ここではおにぎりがあまり喉を通らなかったので、バナナをくわえてスタート。水分と一緒にオキシショットも忘れずに。このエイドから先は国道沿いの脇道を走るので、意外とアップダウンがある。そこはバナナを食べながら歩いて進む。大きな信号も多いので、あまり急いでもまた立ち止まならければならない。口の中が落ち着いてからゆっくり走り出した。すると後ろから72キロの永山君が!おいおい遅くないか~。下りで飛ばし過ぎました~!元気そうだが、長距離は苦手だと言っていたので先が心配だなあ。

138号線を進み、河口湖大橋に向かう交差点で右折する。大橋までは長い下り坂。遠くに橋が見えている。これを帰りは登るのだ。後のことは考えても仕方がない。とりあえずペースを崩さないことだ。
河口湖大橋へ
40キロ 4時間29分22秒 35分39秒

計ったようなペースだ。休憩を入れてもロスは少ない。気分的に安心感がある。
ライブラリ - 6075.jpgライブラリ - 6072.jpg
河口湖大橋を渡ると42.5キロだ。ここにはアンドゥ雅美さんが応援隊として、頑張っていた。暑さも少し気になりだしたので、ここで初めてバンダナを濡らしCW-Xに水を掛けた。

しかし、カラダに異常も出てきた。右腰の張りだ!姿勢の意識をし過ぎているのか、肩に力が入っているようだ。リラックス!を心掛ける。また大きなミスにも気が付いてしまった!
それは『レモシステム』の存在。準備段階で購入。遠征バックには入れた。トランジッションバックに入れた記憶はない。Sサイズは携帯し、気付いた時に足裏に貼りたかったが、ウエストポーチにも入っていなかった。もしかしたら本栖湖用にまとめたアートスポーツの袋の中にまとまっているかもしれないが、今貼れない状態は変わらないのだ。

大きな失敗の気を紛らわせながら、河口湖湖畔を走る。今年は1週間遅いこともあり、桜は終わったところ。早いものは葉桜になってしまっているが、去年以上に美しい富士山があるので嬉しい。コース変更で湖畔からトンネルを多く走らなくてはならなかったが、観光客も多いからの配慮だと感じた。

45キロのポイントは気が付かずに通過・・・。気にすることはない。50キロでキッチリ5時間50分で通過すれば何も問題はないのだ。トンネルを走るとこの時間帯は涼しくて走り易かった。この辺りには信号待ちもないので、ランナーの列も間隔が開いてきている。自分のペースを作りながら50キロを目指す。
45.7キロのエイドでトイレ休憩に。ここも道路の反対側にあったので待たずにトイレ大を済ませた。要した時間は5分弱。グッと座り込むことでストレッチも含め、良い休憩になった。ここまで来ると河口湖にはもうすぐ別れを告げる。富士山もしばらく見えなくなてしまうのだ。しかし距離としてはもうすぐ50キロ。気分的にはもう50キロだと言う感じ。これは5キロごとのラップで見て走っていたので、ここまでで何キロとか、足し算をしていなかったからだろう。すごく得した気分だった。

足和田ホテルの前を通り過ぎるとまもなく西湖に向けての登りが始まる。この登りの先に第1エイドの西浜小学校がある。この登りだけはしっかり走らなくては!!腕をしっかり振り脚を前に出す。小学校の前には応援の方の姿も多い。しかしあまりに長いので50キロのセンサーの上を通過してからは歩き出した。目の前がエイドステーションだ。チームZEROの応援部隊に声援を受ける。

50キロ 5時間47分48秒 10キロ 1時間18分26秒

50キロ過ぎの登り逢坂さん
トイレ休憩があったものの、この50キロで想定通りの5時間50分以内で到着できた。このエイドでは長居をしてはいけない。この後、西湖を抜けた野鳥の森公園にはうどんエイドがあるのだ。両方でゆっくりしていたら簡単に20分は経過してしまう。トイレも行ったし、食べ物を摂ってスタートしようとした時、72キロに参加の逢坂さんが追い付いて来た。逢坂さんは家も近いので、前日車で一緒に来たのだ。登山からトレイルなどに入り、過去1回だけ荒川市民マラソンを完走している。現在55歳。初のウルトラマラソン挑戦が続いている。順調のようだ。

チームZEROの応援やお客さんなどの声援を頂き、目指すは6キロ先のうどんエイド!と言ったものの、初めのヘアピンカーブで歩く。坂が落ち着いて来たら走り出す。結構な高低差だ。これが帰り道に大きな下り坂になるので、脚へのダメージは大きい。

西湖湖畔に出るとやはり少し風が気になりだした。朝から外していないアームウォーマーが調度良い。左に西湖を見ながら先を急ぐ。クネクネした湖畔は代わり映えのない景色で、エイドまでの6キロがやけに長く感じる。暑いなあ・・・。集中力も切れて来たので、西湖を終えたところにあるトイレに顔を洗いにコースを離れた。
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顔を洗い、首を濡らし、バンダナに水を含ませて被ってスタート!ここから野鳥の森までは登り坂。後ろからくびき野などでも途中ご一緒している72キロに参加の高橋さん達が追い付いて来た。ご家族も応援に来ているのでいつも『ニコニコマン頑張って~!』と応援される。パパを応援する家族・・・理想の家族です!

暑さにめげて来た自分はすでに本栖湖をすでに回りたくなくなっていた。高橋さんにも『どなたか代わりに本栖湖1周して来ませんか?ゼッケンとRCチップ貸しますから!1時間ちょっとゆっくり待ってますよ。』などと弱音を吐いていた。だって100キロも72キロも本栖湖で折り返し。超裏山!330人のランナーだけが本栖湖を走る訳で。周りには何人のランナーが近くにいるの?寂しいだろうなあ・・・。ただただ不安が募る。

55キロ 6時間27分43秒 39分55秒

と思っているうちにうどんエイドに到着!!するとうどんエイド渋滞しております。GWですからね~(笑)5分も待たずしてうどんをゲット!すると30分スタート遅れのアンドゥ里美さんがやって来ました!!速い!!キロ6分ちょっとで走って来てるんですね。凄い!でもこちらはちょっとグロッキー状態・・・。縁石に座りゆっくりうどんを食べる。

昨年は2杯食べてHANAに追い付かれてしまったので、今年は1杯だけと決めていた。オキシショットなども補給し、先に出たアンドゥ里美さんを追い掛ける。うどんを食べてから139号に出るまでは、緩やかな登り坂が続く。里美さんを抜いて前に出て、ペースを作った。引っ張っていこうという意識はなく、自分のペースを重視した。少し前には渋谷の永山君の姿が見える。相当キツイのか、歩いているようだ。自分はうどん手前ではかなりバテバテだったが、休憩を終えてからの走りは無理なくスピードが出ていた。

次の精進湖に向かっては下り坂。国道に出てからいつもより多い交通量の道を横断する。すぐに青木ヶ原樹海大橋かと思っていたが、意外と平坦が長く続いた。ここでは里美さんを囲う集団ができていたと思われる。先頭を走り、後ろを振り返っていたりはしなかったが、良いペースで刻んでいた。キロ6分30秒くらいか?

うどん休憩もあり、休んでいた分を除けばキロ7分では進めている。ここから先を5キロ40分以内でカバーすれば、問題ないのだ。うどん以降、すっかり気持ちも高ぶってきて『待ってろよ本栖湖!』と言う気分になっていた。青木ヶ原樹海大橋手前のエイドで一休み、すぐにスタートする。橋に掛る頃には集団も少しバラけて来た。長~い大橋の緩やかな下り坂が永遠に続くように感じた。帰りは登らなくてはならない。
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60キロ 7時間10分42秒 42分59秒

大橋を下り赤池の交差点を右折する。前方にはランナーが信号を渡る列が見える。その信号には間に合わないので、50メートル手前から歩き始める。信号待ちの基本はストレッチだ。皆ガードレールを使って前屈したり、屈伸したりで思い思いの時間を使う。自分は太ももなどを擦ったりして筋肉をほぐした。信号が変わりエイドステーション。ここでもバンダナを濡らし、CW-Xに水を掛け筋肉を冷やしてからスタートする。このエイド辺りからサイダーなどの炭酸も出てきてリフレッシュに美味しい!

精進湖は小さな湖だが、その分対岸を走るランナーの姿も見えて、すごく遠く感じる。実際は5キロほどしかないので、順調に走っていれば30分ちょっとだ。対向車は赤池の交差点待ちで連なっている。GWだし渋滞は付き物ね。なんて思っていると、楽天ブログのはじマラさんが写真を撮ってくれた。車での応援ありがとうございます!
精進湖はじマラさんより
精進湖例年トイレタイムがある。でも今年はそんな予兆もない。このままロスなく行ければ、本栖湖も頑張れるだろう。72キロのランナーも多く、その中の女性に『もしかして、アート鈴木さんですか!?ブログ見てます~!』嬉しい言葉です!その女性はあっという間に走り去って行った。と同時に、沿道から応援が!!楽天ブログのしゃおらいさんとKuriyさんだった!応援に来ていることは知っていたが、コーナーを曲がってきた瞬間、大声援だった。(笑)応援に応え、その辺りにあるはずの、65キロも気が付かず精進湖を終えたエイドに到着した。
精進湖ライブラリ - 6060.jpg
精進湖に別れを告げ、再び国道139号線に合流。折り返しのランナーは精進湖をパスして、国道を直進し、樹海大橋に向かう。もう戻ってくるランナーは残り30キロを切っている。中には112キロの部のランナーもいて、スピードの違いに驚いた。本栖湖に向かうコースは片道3キロ。前半緩やかな登りで、1キロくらいは下りになる。本栖湖駐車場に向かうには、ランナーは地下道を抜けて走る。

再びアンドゥ里美さんが前を行く展開に。登りが続く間に置いていかれてしまった。付いていくこともできたが、ここで無理はできない。こちらはまだ折り返せないのだから。心拍数をキッチリ140に抑えて進むと、カラダに無理していないペースで気持ち良く走れる。周囲10キロを超える本栖湖に向かうにあたり、気後れはできない。このイメージで挑もう!結局本栖湖に向かう地下道に着く頃には、里美さんとの差もなくなっていた。自分のペース感覚を崩さないことが、完走の近道だ。もうすぐ本栖湖駐車場なので、ふと時計に目をやる。8時間21分を経過。ここを出発する時間を決めておかないと、ズルズルしてしまうだけだ。8時間30分には出発しよう!やることを整理しながら、駐車場のマットを跨いだ。ナンバーカードを見て、荷物を手渡してくれる。

まずは水分補給とスペシャルの用意。スポーツドリンクを頂き、飲み干す。スペシャル用にコップのまま水を持って移動。休み場所には行かず、テント前の誰も居ない所に陣取る。前半結局外すことのなかったアームウォーマーを外し、2枚着ていたシャツを脱いだ。預けていたタオルでカラダを拭い、次に着るウエアX-FITオールシーズンとX-FITホットを手に取り少し悩んだ。
風が冷たく感じアームウォーマーが外せなかった前半。これからを考えるとホットか?陽射しは暑い!暑くなり過ぎるのを考えてオールシーズンか?答えは1つしかなかった。今回の111キロは制限時間ギリギリの14時間30分での完走を考えている。例年オールシーズンで、寒く感じているではないか。これはホットしかない!西湖や河口湖湖畔の風がとても冷たく感じる。代わりにアームウォーマーは置いていこう。すぐにX-FITホットを着て兎虎BBQシャツを重ねる。


そして荷物の中にレモシステムを探すが、やはり入っていなかった・・・。(涙)半分諦めていたが、なかったことはショックだった。この間に里美さんが先に折り返す。『鈴木くん!頑張って!』

すぐに荷物を返し、再び補給。スペシャルドリンクをシェイク。バナナにパンを頬張り、そのままバケツ前へ。太もも・膝・ふくらはぎそしてバンダナとすべて濡らして装着。シェイカーのスペシャルドリンクを飲み干し、ウエストポーチにしまい込んでいざスタートだ!ちょうどへろへろ応援部隊と笑石人さんが到着。『90分で回ってきます!できればもう少し早く!』と、拳を挙げて応えた!
100キロ・72キロランナーは反対方向へ。112キロのランナーはナンバーカードをチェックされ左へ向かう。『はい、306番!』前方には2人のランナーの姿が見える。これからは孤独な旅の始まりだ。

駐車場は68.3キロ。この先に70キロがある。そして3キロ先には逆さ富士が有名なポイントがあり、駐車場となっている。そこまでは登り坂となる。このコースは以前の77キロと同様で、駐車場が折り返しだった。今回は本栖湖を1周するコースだ。

70キロ 8時間41分30秒 10キロ 1時間30分48秒

本栖湖を1周するのは2002年の77キロの部に参加して以来。その後は道路規制などの関係で、途中折り返しになっていたのだ。その2002年は思い出の大会。HANAと一緒に走ったのがこの大会だ。ウルトラ初挑戦のHANAをナビゲートする形で、河口湖から一緒になった。この本栖湖では応援も少ないし、しゃべりながら走ると気分的に楽に感じて走れるよ。と走ったコース。今回はちょっと淋しい。応援も風邪気味なこともあり急遽キャンセルした。この綺麗な富士山の写真をお土産にしよう。
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駐車場まで登り、トイレ休憩。ここのトイレは富士山に向かって窓が大きく開けていて眺めも良かった。その後は急な下りを下りて再び湖畔沿いを走る。この辺りにはウインドサーフィンに来ている車の路駐がすごい!風も確かに強く吹いているので、コンディション的には最適な日和だろう。かなり蛇行している湖畔の道路は、精神的にも辛いところだ。

75キロ 9時間22分15秒 40分45秒

すると・・・『けんじ~!』っと。微かに声が聞こえた!?あの呼び方は・・・?いやまさかね、応援はなしって決めて、荷物も片付けてたし、来るはずがないよ、と思った。が、しかし!『けんじ~!』の声がもう一度聞こえた!あの声は間違いなくHANAだ!ビックリした。実家の両親と共に応援に駆けつけて来てくれたのだ。驚きと嬉しさがあった。懐かしく思い返していた場所でのHANAの登場!歩いてなくて良かった。頑張らなくては!
何度か沿道で応援をしてもらい、本栖湖唯一のエイドで迎えてもらった。ピヨちゃんはお昼寝中。お義父さん・お義母さんは風邪を引いているのでと、少し離れた所から応援してくれている。わざわざありがとうです。
本栖湖本栖湖
ひっそりとしたエイドステーションにランナーがポツポツと集まってくる。この後は少し木がせり出した木陰の道を本栖湖駐車場まで走る。暑さはやはり気になったので、CW-Xに水を掛けて、バナナを食べてスタートした。次のエイドまではあと4キロ。75キロの通過時間から考えてもキロ7分くらいでは走り続けている。このまま80キロ10時間をきっちりとパスしていくことが重要だ。気にならないくらいのアップダウンと蛇行した道を進む。これから先は合流地点に近づいていくので気持ち的にも余裕がある。道路脇にある距離表示らしき物を眺めながら、カウントダウンをしていく。所々で数字が増えたりしてありゃ!?と思うこともあったが、ペースは崩さず走る。
本栖湖終盤
本栖湖のキャンプ場手前にその距離表示の0メートル地点があった。(道路規制のゲート)ここから本栖湖駐車場まではあと少しだ!とペースを上げて腕を振って80キロを目指す。エイドに立ち寄った後、どのくらいで80キロなのか分からなかったので、エイドでの休憩は少しにしようと決めた。HANAが乗った車は手前の駐車場に入っていったのが見えた。もしかしたらエイドでは会えないかも・・・と思ったが先を急ぐ!


最後の登り坂を上がり切ると再び本栖湖エイドだ。ここは79.8だった気がする。荷物は既に受取って預けてあるので、水分と食べ物の補給に加え、水でカラダを冷やす。2分程度で出発。へろへろ応援部隊の姿は見えず、出発するとHANAがちょうどエイドまでやって来た。『ゴメンよ、先を急ぐね!』既に妊娠8ヶ月のお腹で歩くのも大変なのに、車へと急いで戻って行くのが見えた。そして80キロは地下道に向かう坂の途中にすぐあった!

80キロ 9時間59分54秒 37分39秒

よし!完璧!予定通りだ!あとはここからの20キロも踏張って、100キロを12時間40分でクリアしよう!すると前方から渋谷店辻君が現れた!おいおい、もうすぐ関門だ!頑張れ~!『うぉ~!あ~!』悔しさ一杯の声が響く。振り返らずに進んだが、無事折り返してゴールを目指してくれる事を望んだ。

これからは貯金を作らなくてはならない。本栖湖に別れを告げ、地下道をくぐる。階段を上がるとお客さんランナーがいたので、『貯金の為、ここで頑張りま~す!』と先に走り出した。脚や呼吸に違和感はない。ペースは7分台で安定している。しかし、先程のお客さんランナーに簡単に追い付かれ、抜かれていく。やはり自分にはスピードが足りないか。下りに入るとその差はますます広がり、コーナーで姿が見えなくなる。歩いている訳ではないので、再び自分のペースを守って走る。

精進湖の出口をパスしてそのまま国道を直進。先程のエイドの撤収が終わって、ミーティングをしているのが見えた。ご苦労さまでした。精進湖入口の赤池までは車も渋滞している。その車の中からもランナーに向けての声援が嬉しい。赤池に向かっては下り坂、そして青木ヶ原樹海大橋の登りが続く。赤池の交差点を渡ってくる女性ランナーがいた。ERCのSさんだった。手にはコーラ。ゆっくり登りを行くというので、お先に行かせてもらう。

橋に掛かるとアートスポーツでお薦めしているバンダナを被り、膝が痛いそうなランナーがいた。横顔を見たが、一瞬では誰だか判らなかった。走って前に出ると『あれ~鈴木さんですか?』の声。あ~!今回初参加の隼人さんだった!なんとか走っているが、痛い脚をかばい、バランスが悪い。『完走できますかね~?』『このペースで行けば間に合いますよ!この坂は走って登らなきゃ!今、頑張ってあとで楽しよう!』

隼人さんは知り合いの方に走ろうと誘われ、気が付いたらそれが富士五湖100キロだったと言う25歳の男性。お客さんの紹介でアートスポーツを訪れてくれたのが、12月30日。まずはシューズからとM963を購入していった。これまでの4ヵ月どんな練習をしてきたのか聞かなかったが、樹海大橋をゆっくりながらも走って登り始めた。
『呼吸はどうしたら良いですかね?登り坂の走り方は?』と聞かれたので、『呼吸は息が上がらないように、大きくハァ~と吐くと楽になりますよ。歩幅は小さく行きましょう!』これは自己流だが、呼吸に関してはかなり楽に走れる。しっかりと酸素をカラダに送り込む為に、大きく吐き出すのだ。橋の上にはエイドがあるので、そこまではしっかり走ろうと決めた。

85キロ 10時間37分46秒 37分52秒

登り坂を走ったおかげで平坦は脚が軽い。ペースも維持したままだ。給水の後は野鳥の森公園のうどんまでエイドがない。しかし下り勾配となるコースなので、しっかりそこまでは走って行こう。隼人さんも付いてくる。走り出すと前方に『龍』の文字がプリントされたTシャツを着ている背の高いランナーが歩いているのが見えて来た。彼は前日受付の時に仲間4人と一緒に初の100キロに向けて、完走のアドバイスをしていた内の1人だ。追い付いて声を掛けると、脚が痛くてペースが上がらないようだ。『ここから下りが多いし、うどんエイドまではしっかり走って行こう!』そう声を掛けると、若さからの頑張りが出てきてキロ8分で走り始めた。
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他の3人は前を行っているようで、『絶対完走したい~!』と自分の脚が動かないことに悔しさが伝わってくる。なんとか一緒にゴールまで行きたい。走り出せば、いい走りを繰り返しなんとかうどんエイドまで持ち直した。
2回目のうどんエイドではへろへろ応援部隊とHANAが合流していた。行きのようなうどん渋滞はなく、すぐに貰うことができた。しっかりとうどんを頂き、自分はトイレ休憩へ。隼人さんと『龍』の彼にはここからまた下りが続くから、それまではしっかり走って前を行くように伝えた。ここまでで5回目だが、かなり少ない方だ。(西湖で水被り休憩含む)
もうすぐ90キロ。ここまで仮想サロマ湖のタイム通り全くの狂いもなく順調だ。80キロ以降キロ8分以内で走っていること自体が、練習量のアップによる脚力の強化に繋がっているのだろう。特に本栖湖を離れてからは、他の人を引っ張って来ているのもあるが、とても気持ち良く走れている。なんとか皆をゴールまで走らせたい。その気持ちで一杯だった。
西湖に到着し、右折すると西湖公民館までは登りが続く。前を行く『龍』君には走れる所を走って、キツければ歩いてもいいから立ち止まらないこと。気持ちで負けるな!と励ました。一方、隼人さんは応援部隊の声援が力となっているようで、快調にペースを刻んでいる。

90キロ 11時間20分41秒 42分55秒

この区間はうどんとトイレがあったにも関わらず、約3分のロスで済んでいる。快調そのものだ。まずは100キロまでの残り10キロをキロ8分でカバーすることが先決だ。登り坂を終え、平坦な道路の先に見えて来たのが、西湖公民館だ。
毎年ここからがキツい所。行けども行けども西湖の終わりが見えない。しかし前日にドライブをしたこともあり、だいぶイメージできる状態になっていた。公民館からはやや下り坂。左に大きく西湖が見えてくると、湖畔沿いは平らなコースになる。隼人さんはいいペースに順調に前を行く。一方『龍』君はエイドでもゆっくり休めないことで、疲労が溜まってきたようだ。『最後の坂に1時間残したい』と言っていたので、『じゃあこのペースを何が何でも死守して、最後余裕を持って坂に向かおう!』こちらもギリギリの設定で走っていたので、遅れることはタイムアップを意味する。なんとか付いて来て欲しかったが、段々と姿が小さくなってしまった。

ふと気が付くと前方にへろへろ小川さんの姿が・・・。歩きが入ってしまっているようで、見る見るうちに近づいて来た。前半良いペースで本栖湖でも到着した時に出発していたので、先に行ったと思っていた。『自分が100キロで12時間40分。残り11キロを110分のこす計算で走っていますから、リミットランナーですよ!頑張りましょう!』と言うと、確実に付いてくる。さすがくびき野でもご一緒してあの坂をもろともしない脚力の持ち主です!
なんとか、冷たい風の吹く西湖を走り切り河口湖まで下る道に入る。異変が出て来たのはこの下り坂からだった。西浜小学校までの下り坂。急勾配で下るヘアピンカーブなどは膝に大きく負担が掛かる。なんとかエイドに到着。

95キロ 12時間00分21秒 39分40秒

下りの途中で痛くなったのは、右足の甲の部分。エイドでシューズも濡れるくらい甲の部分にしっかりと水を掛けて冷やす作戦に出る。紐の締め過ぎなどではなく、急な下りをきっかけに痛んでしまったようだ。更に河口湖湖畔まで出る間の下り坂では、右膝付近に違和感を感じる。本栖湖以降平坦の部分で、頑張ってペースを作ってきたので無理がここで出てきたのだろう。走れなくはないが、歩きが混じる走りになったので、小川さんと隼人さんには先に行ってもらった。
2人の背中を見ながら走っていると、見覚えのあるトライアスリートスタイルのランナーが。坂口憲二似の小室さんだ。小室さんとはサロマ湖や3月のお台場24時間などでもご一緒に。そしてお店もご利用頂く常連さんで、スパルタスロンにもチャレンジしている同世代のランナー。道の駅かつやま付近から並走し、ペースもなんとか持ち直し100キロに到着!

100キロマイケル冗談さんと

100キロ 12時間39分18秒 38分57秒

100キロの通過タイムはここ数年のパーソナルベストだ。行きのうどんエイドまで気持ちが落ち込んでいたのを考えると、出来すぎの内容だ。サロマ湖でも12時間50分台が繰り返されている。これで残り11キロで110分掛けられる計算だ。キロ10分は走ったり、歩いたりを繰り返していけば、確実に進めるペースで、最後の登り坂に対しての保険だった。

エイドではトイレを済ませ、補給を摂り小室さんと歩きだした。膝の違和感が出始めたので、平坦を走り、登りを歩くようにした。それでもすでに登り勾配が始まっているので、歩きが多くなる。なんとか河口湖大橋の道に戻ってきたが、続く登り坂を走り出すことが出来ずにいたので、小室さんには先に行ってもらった。少し走っては膝が気になり歩きだす。気持ち的に11キロ先のゴールが見えてきたことで、ゆるんでしまったのだろう。

もうすぐ国道138号線に到着する手前で、後ろから『鈴木さ~ん!』と声が聞こえた!あの声は!?おおしまさんだった!『すご~い!復活ですね。』本栖湖以降キロ6分を切るペースで盛り返してきたらしい!さすが昨年117キロを完走しているだけあります!どうぞ自分は置いて行ってくださいな。おおしまさんの姿を追い掛けるように、またしっかりとした足取りで104キロのエイド、ビジネスホテル登り坂を目指した。
復活おおしまさん
昨年までとは違い、国道を先に渡り、船津口登山道の交差点を右折する。エイドにはみそ汁があるとなっていたが、制限間際ではないと思っていた。すると前を行っていた小室さんまで追い付き、みそ汁があることを教えてくれた。ふと時計に目をやると、制限時間まで63分だった。ここは104キロ。歩きが多かったので、キロ10分の貯金はなくなってしまった。みそ汁を頂くと、ポットのお湯で作りたてだったので熱すぎて飲めなかった。作り置きでは冷めてしまうし、ボランティアの方の気配り嬉しい限り。でも猫舌の自分はちょっとすすってスタートした。

船津口登山道の交差点を右折するとしばらくは平坦に近い登りが始まる。ここは稼ぎ時だと、しっかりと腕を振り走り始めた。キロ9分がリミットだ。歩いていたことで、膝や甲の痛みは気にならなくなっていた。あとは集中力を切らさずに行けば、痛みも抑えられるだろう。今日は快晴に近い天気なので、夕暮れに近づいているがまだまだ明るい。気持ち的にも前に進めた。
最後の坂で
いよいよ林の中に入り、曲がっても先に見えるのは曲がり道の登りに入っていく。コンスタントに走っていると前に小川さんの姿が見えてきた。そして隣にいる赤いTシャツは我が兎虎BBQのほっすぃ~だ!今回72キロに参加!時間内完走を目指すほっすぃ~が前を走る。ダラダラと続く登り坂。確実に前には進んでいるが、あとどのくらいあるのかわからない不安が出てくる。見えそうで見えない登りの終わり。応援隊の笑石人さんが、並走し喝を入れる!『歩いちゃダメだよ!』どんどんほっすぃ~の姿が近づいてくる。小川さんは走り出して、距離は変わらない。自分が時間一杯に帰ってくるのをよく知っているので、『来ないで~!』と言われた。

105キロ 13時間32分37秒 53分19秒

掛かりすぎた・・・。いくら今までが良いペースだったとしても、これはダメだ。脚の状態は確かに良くない。でも走りを続けることは出来たはずだ。こうして坂も走って登っている。6キロで60分を切っている。ここからはこのペースを維持しなくてはダメだ。気持ちを切替えて、走り続ける。後ろを気にするが、ほっすぃ~の影が段々と小さくなっていく。なんとか付いて来て~!

やっと見えてきた登り坂最後の交差点。ここを登り切れば、あとは競技場まで下り坂になる。最後の坂のコーナーを曲がると夕焼けに染まる富士山が見えた。いくぞ!気合いを入れなおす。残り2キロの表示を通過して最後のエイドステーションがある。ここで光る輪を受取り、最後の給水をしてゴールへ向かった。
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昨年は最後に冷たい雨が降り出してきた。今年は今までにないくらい天気が良く、最後の下りに差し掛かっても薄明るい状態。北麓公園が近づくに連れて、夕闇が周りを包んでいった。ラスト1キロを通過。

110キロ 14時間20分13秒 47分36秒

なんとか持ち直した。気持ち的にはもっと速く走っている気分だったが、カラダは正直で時計は正確に計測していた。ラスト1キロ。やっと到着した。いつもの100キロよりも11キロ長い距離。しかし、この距離まで来るとそれほど長い道のりではなかった。左折し長い下りが脚にくる。


時間内完走を目的に、計画したペース。富士山が綺麗だった山中湖、気が付くと30キロ。気分の落ち込んだ55キロ付近、ペースを持ち直した本栖湖まで。HANAの応援に力を貰い走った本栖湖1周、知り合いのランナーを引っ張って頑張った西湖。脚の痛みが出て歩き出した河口湖、なんとかゴールを目指し走り出した最後の坂道。
この下りに入ると走り続けた風景が蘇ってくる。そして明かりの見える競技場に向かって右折。入口にHANAが迎えてくれた。最後の600メートル。明るい光が正面から当たり、逆光のシルエット越しにお客さんの声援や、ピヨちゃんを見つける。『お帰りなさい~!おめでとう!』の声が嬉しい。最後は競技場に入りトラックを1周。途中並走した小室さんやお客さんなども走っていた。ゴールではピヨちゃんを抱えてゴールしようと思ったが、競技場内のゲートがあったので断念。右手を突き上げてゴールした!

111キロ 14時間26分51秒 6分38秒

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07チャレンジ富士五湖112キロ~エピローグ~


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