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SAROMAN BLUE 鈴木健司

09サロマ湖100kmマラソン完走記~第1章~

レース当日、起床は朝2時15分。目覚ましと共に起きてトイレを済ませて、弁当を食べた。金曜日の就寝が2時だったのでぐっすり眠れた感じだ。

悠林館を出発するのが3時20分。外を見ると深い霧が掛かっていた。この霧が晴れたらピーカンになる!そんな雰囲気だった。しかし天気予報は曇りのち雨。これは走ってみないとわからないな。

車中では安田さんと初出場の前田君が緊張気味な表情。仁野君は爆睡で会場を目指す。前日の下見と全く異なり50メートル先は見えない。見えないくらいのほうがはじめての場合気持ち的には楽かもしれない。

そして午前4時少し前に会場へ到着!まずは室内にて荷物の準備を始める。フリーダムとクリオのテープを配る。自分は右足を中心にテープとローションを塗り込んだ。クリオは途中にマッサージジェルを置くが時間がないことも想定される。予めのケアが必要だ。
(他店リンク:店頭販売はしています)

スタイル仁野スタイル
まずはいつものようにスタイリングから!と言っても富士五湖の時と変わっていない。いや昨年のサロマ湖と同じ格好だ。アート鈴木チーム『兎虎BBQ』の参加は自分だけだし、新メンバーはいないので新調することもなかった。

アンダーウエアとしてはアシックス肩バランスアップアンダーのメッシュタイプを着用。そして2XUのシャツにアシックスのアームウォーマーを着けた。タイツはCWXプロモデルロングのカスタムオーダーの中にアンダーとしてアシックスのコアバランスタイツを履いた。

ソックスはもちろんシルク5本指タイプで安心だ。シューズはNBのMR966でサイズは4Eの29センチだ。こちらは3月の24時間走の時から履いている安定感のあるシューズだ。

後半の準備としては、XFITのHOTロングスリーブを用意。それ以外には万能バンダナをもう1枚用意した。ロングスリーブは薄手のものも考えたが、予報が後半夕方から雨だったので暖かいもので用意した。
(HUO552・バンダナは他店リンク)

次にサプリメント類。レース用として、主食はカーボショッツがメインで10本。ベスパハイパー6本。ベスパオーガニック4個。クエン酸フリーダム5本。スポーツミネラル4袋。オキシショット200ml。こんなにたくさん?とクリニックでも不思議に思われたが、脚力的にこのぐらい欲しい。

スタート前にはバナナとベスパプロを摂った。その後スペシャルドリンクを預けにいった。今回の中身は味見も含めフィードバックプロテインにカーボショッツのワイルドビーン(コーヒー味)をセットした。これを30キロ63キロ80キロに預けた。


(フリーダム・オキショット・プロテインは他店リンク)



外は深い霧がまだ晴れずにいたが気温は極端に低くない。ウインドブレーカーなどは不要だ。荷物をサロマンブルー控え室に移動。今年は218名のサロマンブルーが走るので、スペースも体育館の半分を使うようになった。コーヒーサービスなどもあるが時間短縮を考えゆっくり過ごさなかった。
サロマンブルー控え室

そのままの流れでトイレへ向かう。サロマ湖直前クリニックで紹介した役場横のトイレは全く並んでいなかった。5分掛からずに済ませられようやくスタートラインに向かった。

途中グランドブルーの丹代さんに会うことができた。丹代さんは怪我をしてしまい、今回はいけるところまでなんとか頑張ると言う。連続完走者だけに頑張って頂きたい!

スタートラインには陸連登録とサロマンブルーのブロックがあり、スムーズに並ぶことができた。後方には長いランナーの列が続く。
スタートライン付近常連さん

いよいよ自分自身17回目となるサロマ湖100キロウルトラマラソンが始まる!
スタート10秒前

午前5時スタート!

前方からのスタートでスムーズに流れ出した。後方から抜かれるばかりで自分が抜いていくランナーはいない。涼しいので皆さんペースが速くなるのが予想された。周りに流されず自分のペースを確保する。

深い霧がまだまだ広がり視界は悪い。同じ場所からの写真がこんなにも違った景色になっている。この霧の後の晴れ間を考えると不安が残った。
霧深い朝06年サロマ湖

前半からたくさんの知り合いの方に声を掛けて頂いた。サロマンブルーの方や御徒町・渋谷・日比谷店のお客さん、そして池袋店での『ウルトラマラソン完走クリニック』に参加して頂いた皆さん!毎度のことながら見ず知らずの方からの『アート鈴木さんですよね?ブログいつも見てます!参考にさせて頂いてます!』が一番嬉しい!

初めの5キロまでは1キロごとの表示だ。スタート地点付近に戻るコースになっているが、昨年よりも5キロが手前に感じた。大きな変更はなかったけどなあ。4キロまでペースを確認していたが、5キロには気付かず・・・ほぼ6分30秒だったのでその計算で頭に入れた。次の10キロは計測マットがあるから忘れない。1時間05分くらいでパスすればいいだろう。

5キロ 32分30秒(仮通過タイム)

自分のペース作りに関してポイントとなるのは『心拍数』だ。昔からセイコーパルスグラフ、ポラールS610を使っていた。今回はバージョンアップして『RS800CXRUN』を新調した!


難しく思われがちだがカラダの状態を数値化してくれるので、無理のないペースが刻める。なのでレース最中に表示する項目は『心拍数とラップタイム』だけだ。それによって周りに左右されないペース作りが成り立っている。数字的には145~150くらいで推移している。無理のないペースだ。5キロのラップタイムも予定通りとすべて順調だ。

給水に関しても5キロではパス。たくさんの人だかりを横目に走り抜けた。この付近ではリズムを重要視しているのと、気温も低かったので汗も出ていなかった。見渡せる直線道路はまったく視界は開けない。このまま涼しい時間が続けばいいな。風だけは向かい風。強くはないがスッと冷たい空気が入ってくるのだ。これがまたワッカで厳しい寒さになる要因だ。
5キロ付近

後方のランナーに目をやりながら走っていると、悠林館で同宿の有美さん・恭子さん・有里さんと早稲田大学卓球部前田君がやって来た。女性陣3人は問題ないが、前田くんが心配だ。最長距離20キロなだけに飛ばし過ぎに注意だ。『3人に付いていくんだよ!』と伝えた。皆キロ6分ちょっとくらいで走っているようだ。仲間では日比谷店仁野と安田さんの姿が見えない。と言うことは同じペースで走っていると言うことだ。そのうち追い付いてくるだろう。

そうこうしている間にまもなく10キロが近いことを告げる林が近づいてきた。集中していると時間の経過が早い。林を抜ければ10キロの計測ポイントだ。

10キロ 1時間05分16秒  32分46秒

まったく無理ないペースで走れている。脚の違和感もない。10キロで5分の貯金となった。この先竜宮台の折り返しが15キロとなる。先頭ランナーが戻ってくる辺りで17.5キロとなる。ペースを掴み出したので10キロの給水もスルー。ししか走りながら補給はしっかりと!カーボショッツとオキシショットは5キロごとに流し込む。

そして帰りに寄るトイレの位置を確認しながら走ると、例年よりも速くトップランナーが折り返してきた。今年は涼しいので前半から飛ばしているような感じだ。その中に金曜日に池袋店に来てくれた元早稲田大学陸上競技部の桜井君の姿もあった。初ウルトラに緊張していたが、潰れなければいいけど。

いつも寄る場所の仮設トイレは2つから4つに増設されていた。このタイミングでは5人くらい並んでいるので、帰りはもっと空いているだろう。ふと見ると、恭子さんがトイレから出てきた。他の2人は前に行ったらしく足早に追いかけて行った。

たくさんのお客さんに挨拶をしながらあっという間に折り返して!人数が多すぎてカメラの登場は控えている。いつもの応援団『へろへろ』の皆さんも折り返し手前で声を掛けてくれる。
竜宮台折り返し

15キロ 1時間38分00秒  32分43秒

気になっていた仁野君の姿が見えない。そして安田さんは叫んでいた!『悠真が速すぎるんです!』安田さんは脚の状態が悪いのか?いつもよりもゆっくりのようだ。

そして最終ランナーとすれ違いっても仁野君の姿が確認できなかった。もしや・・・いやそれはないだろう。するとクリニックに参加してくれたお客さんが、仁野君がいたことを教えてくれた。ひとまず良かった。

さて15キロでのペースもキッチリ6分半をキープし問題なく走れている。この後はトイレ休憩を予定しているが、さほど催していない。これはカーボショッツのワイルドビーンの効果か?スタート前にも大は済ませたので問題なさそうだ。
*カフェイン入りのワイルドビーンは乳酸対策に効果的!!そしてカフェインは一般的には利尿作用があるのだが、運動時はカラダが「抗利尿ホルモン」を分泌するのでトイレが近くなることはないのだ!!
20キロ近く

ここ辺りでは20回以上完走しているグランドブルーの山口さんと並走した。山口さんにも『緻密な計算だなあ』と言われた。その周辺には集団ができていた。自分がギリギリランナーなのは周りの方は承知済み。自分に着いて行けばの雰囲気があったので、『僕より前の方がいいですからね!後半追い付かれないように!』と伝え、そのタイミングでトイレに立ち寄った。

トイレはまったく並んでいなかった。やはり右側のトイレは空いているのだ。トイレの窓から後方のランナーが見えるが、仁野君の黄緑のシャツ姿は見えない。

1分も経たずして終了!またリズムを取り戻しレースを再開した。

20キロ 2時間11分22秒  33分21秒
20キロ心拍数

まったくもって乱れないペース。心拍数150を切るくらいの自分にとっては気持ちの良いところだ。相変わらず晴れない霧・・・いつまでこのまま肌寒いのだろうか?体力的な消耗もないまま、20キロを通過した。そろそろ食べ物をお腹に入れていこう。

バナナをひと切れ貰い、水で流し込む。そして再びカーボショッツとオキシショットを注入する。この先も平坦が続き、5キロ先にはまたエイドがしっかりとあるので、空腹感が出ない程度に満たしておこう。エイドでも後方を見やるが仁野君は見えなかった。気にし過ぎかな?50キロまでに追い付かなければ、厳しいと思っておこう。
まだまだ霧が晴れません

竜宮台の1本道に別れを告げて、国道側の道に向かう。まだまだ往復をしなくてはいけない距離なのだが、前方は見えず気は紛れる。この後はエイドがあり、30キロではスペシャルドリンクも摂れる。まずはなんとか貯金を確保していかないと後半辛くなる。しっかりと走っていこう。

エイドではまたバナナを貰うくらいで、大きな補給はしなかった。この辺りになるとストレッチする方も増えてきて、エイドを過ぎた辺りが人だかりになる。横目で見ながらスタート!そして毎回応援バスの方々もいるポイントで、コースが賑やかになる。元気を貰い前に進んでいく。多分応援の方はかなり寒い気温のような気がする。ランナーの吐く息も白いからだ。

ある程度前後がバラけ始めた感じになってきた。しかし例年よりもランナーの数は多い。まだ自分が抜いていくランナーはほとんどいない。抜かれる一方だ。

25キロ 2時間46分50秒  35分28秒

初めて35分を越えてきた。エイド2箇所分と考えれば問題ない。30キロの通過で再び確認しよう。

25キロを過ぎた給水で嬉しいことがあった!ボランティアの女性の方が『いつもブログ見てます!これ四つ葉のクローバーです!頑張ってください!』と声を掛けてくれました。とても癒された瞬間でした。本当にありがとうございました!

モチベーションもアップし、いよいよ30キロのスペシャルが近づいてきた。今回のスペシャルドリンクは初の組み合わせをチャレンジ!それはカーボショッツワイルドビーンとフィードバックプロテインだ。今まではピーチ味のグリコーゲンリキッドを使っていたが、新たな開拓と言うことで3つのスペシャルすべてこの組み合わせにした。不味かったら最悪だ・・・。

ボランティアの学生が『ドリンク預けている方、手を挙げてください!』とテーブル前で声を掛けている。スムーズに受け取り、通常エイドで水を貰う。

そこでお会いしたのはクリニック参加の方!仲良く3人でシェイクシェイク!スペシャルドリンクの味は?と言うと・・・『これは美味しい!』イメージしていたのはコーヒーフロートだったのだが、冷たい水でシェイクすれば甘過ぎず、スッキリした口当たりだ。これならば次のスペシャルも楽しみだ!そして30キロへ。
30キロスペシャル30キロスペシャル30キロスペシャル

30キロ 3時間24分35秒 37分45秒

スペシャルドリンクシェイクの時間を足してはみ出した感じ。しかし35分以内に納めたいな。ちょっとだけ不安がよぎる。とりあえずまだ3時間30分に対しては5分の貯金があるのだから、問題はない。

30キロの関門ではグランドブルーの細田さんがいた。昨年から座骨神経痛がありあまり走れていないようだ。また朝お会いした丹代さんも怪我が思わしくないようだった。

30キロから再びコースを戻るような形で直線道路をひた走る!この先ようやく国道に出てサロマ湖の周回に入る。国道は35キロ。この直線はまだ5キロ続くのだ。

ペースが落ちてきているのはこの10キロでなんとなく理解した。心拍数の変化はない。富士五湖112キロの際も50キロでは4分オーバー、80キロでは8分オーバーして通過していた。サロマ湖では80キロの関門に間に合っていないのだ。しかし本栖湖で15分から18分休んだのもあるし、コースの差もあるのであまり気にしなかった。

35キロまでの間に食べ物を摂れるエイドは1つ。スペシャルドリンクを摂ったのでエネルギー的には問題ないが、走りながらオキシショットを流し込む。また満腹感を出すためにベスパのオーガニックの固形物を口に入れた。

35キロからはようやく緩やかなアップダウンが始まる。本格的な登りは45キロからだ。貯金は使いながらも足を残し、50キロを計画通りに通過したい。

エイドに到着し、ここでもスイカを食べる程度。パンは喉を通り難いので摂らなかった。リズム優先で先を急ぐ。この辺り太平サブローさんがいた。2年前も国道に出てから並走したが、今年はあまり調子が良くないように見えた。一緒の若手さんも辛そうだった。

ようやく35キロの238号線オホーツク街道に出た。ここから61キロまではほぼこの国道沿いを走る。そして交通規制もされていないので2列走行となる。

簡易トイレが目立つ場所にあり、いつも数人並んでいる。先程自分をパスしていったお客さんがトイレ待ちしている間に先に行かせてもらった。補給・トイレすべてがレースの一部なので、早く走る必要もあるが、ロスをなくすことも必要だ。自分は今回のレースの最中は2回しか行かなかった。後半は立ち寄る暇がなかったと言った方が正しい(笑)

35キロ 4時間00分29秒 35分54秒

走るペースは落ちていないようだ。エイドの分だけはみ出したが、ロスは1分以内に収まった。

この辺りは芭露。牧場が広がりのどかな風景が北海道らしい。この先に芭露の町があり地元の応援が嬉しい。

そしてここで後ろからやって来たのは仁野君だった!『お~!やっと来たか!安田さんは?』『まだ後ろですね。健さんより先に行っていた方が良いんですよね?じゃあ行きます!』『無理するなよ!』

心配していた仁野君がやっと来たことで、少し安心した。膝も問題ないようで少し前を快調に走っている。若干ある登り坂は腕を振って走れている。まだフルマラソン手前。これからが未知の世界だ。頑張って欲しい。
芭露エイド

芭露の町の応援を受けまた町外れに向かう。ここだけは橋がいくつかあり、車道が狭いので唯一交通規制をしている。その先に40キロの計測ポイントが見えてくる。

40キロ 4時間37分47秒 37分17秒

今までの貯金が一気になくなっている。約2分くらいになってしまっているので、5キロで2分を使い果たし、登りが出てくる50キロでは5時間53、4分辺りか?脚はまだ重くないが、ペースが落ちているのが現状だ。
40キロ心拍数

42.195キロに向けてひた走る。まえには仁野君の黄緑シャツが見える。1分くらい離れているようだ。国道に別れを告げ、湖畔沿いの側道に入る。蛇行する湖畔を抜けるとすぐにフルマラソン地点だ。
フルの通過は4時間53分

4時間53分28秒

フルマラソンはただの通過点。まだ半分にも満たない距離だ。仁野君にもフルマラソンを過ぎて一段落ではなく、あくまでも5キロごとにペースをつかむように指示した。ストレッチなどでリフレッシュするのもありだが、あくまでも42.195キロでしかない。

月見が浜は『カメラのタカハシ』が写真を撮ってくれている。こんな風景が月見が浜!

湖畔の道から再び国道へ。分岐点にかぶり水があったので、このタイミングで初めてバンダナを濡らした。顔の周りに塩が噴いている状態だったので、気温は高くなかったが冷やすことにした。足元もタイツを濡らし、オーバーヒートを防ぐ。

さてここからがサロマ湖が牙をむくコースだ!と言っても歩いてしまう程、急な勾配ではない。フラットと言われるが故に際立つ登りと言うだけだ。
45キロ付近

月見が浜を離れ45キロの手前にエイドがある。次のエイドは50キロのすぐ手前に被り水、食べ物は52キロ手前までない。約7キロの間に登りは2つ。しっかり走るには補給が一番!

このエイドで仁野君を確保!やはり休みが増えてきているので、先行しても自分のペースに追い付かれる。ここからは並走が始まる。自分に追い付かれたことで仁野君の胸中が気になる。

45キロ 5時間16分02秒 38分15秒

やはり50キロでの貯金はなさそうだ。逆に借金生活だ(汗)。これを改善するにしても今はペースを上げられない。カラダに無理なく54キロのエイドに到着することが優先だ。

登りに差し掛かると歩かないように、前傾姿勢をとった。足元を見て腕だけで進む感じ。歩いてしまっては50キロからの坂が辛い。仁野君も歩きや休みが入るようになってきたが、なるべく走るように促した。
湧別町から佐呂間町へ50キロ手前給水

この坂の頂点でスタートの湧別町とはお別れ。佐呂間町に入る。ここからの長い下りはまた走れる所だ。飛ばし過ぎないように気を付けて進む。下りに入って仁野君のペースは上がらない。膝を気にしているようだ。

ようやく50キロのポイントに向けての長い直線に入る。『途中に被り水があるのでそこまで頑張るぞ!』脚の止まりかけている仁野君に喝をいれる!下り切っての平坦がしんどくなってくる頃だ。

なんとか被り水まで到着。『補給していいですか?』

ここで休んでいる場合ではない。次の52キロ手前で長く休まなくては。『先にゆっくり行ってるぞ!』後方を気にしながら走る。
50キロ関門

50キロ 5時間54分32秒 38分29秒 

予想通り4分の借金生活となった。しかしまだまだ挽回はきく。このペースが40分を越えていないので、50キロ以降キロ8分に対しては貯金となる。38分で5キロを2回刻めば借金は返せるのだ。

50キロの計測マットを越えてから仁野君を待つ。表情からも苦しさが伺える。『健さん、歩きたいです・・・。』そんな表情だ。こちらは立ち止まって待つが、追い付けば先に歩き出す。この先は坂が続くので、『ここは歩くぞ!』とハッパを掛ける。
51キロからの下り

すべて歩いてはロスが大きいので、先を行き走れる所で走り出した。1キロ表示なので確実にペースを刻める。51キロの通過には9分掛かっていた。

下りに入るので、次のエイドまでは確実に走りペースを戻したい。仁野君も走り出すことはできたので、エイドまでを急いだ。

エイドではバナナを食べて、ドリンクを摂りポーチからカーボショッツとオキシショットを取り出した。休憩時間はほとんど取らず、歩きながら次の54キロエイドステーションを目指した。

曇っているのにジメジメとした感じもあり汗は多い。エイドの被り水をタイツのふくらはぎに掛けた。走り出した瞬間に、アクシデントが発生した!

痙攣だ!

左脚のふくらはぎがピクピクきたと思ったら、右脚にもピクピクがやって来た!我慢して走るが・・・やっぱりダメだ。仁野君に先に行くよう伝え、その場で縁石につま先を乗せる。すぐに治まり走り出すが、またピクピク言い出した。

ここまで塩分を摂っていなかった。やっつけではあるが、スポーツミネラルを取り出しオキシショットで流し込んだ!

この17年間で初めての経験!サロマ湖レース中に脚が痙攣すると言うアクシデント!どんなことがあってもキロ8分でペースを刻む力は付いている。痙攣の場合はどうか?この時点でキロ9分では間に合わないことは理解している。どうすればふくらはぎに負担を掛けずに走れるかを走りながら探るしかない!

先に行かせた仁野君の姿はまだ100メートルも行っていない。2回程のストレッチで痙攣は治まり、今までよりもよりペタペタ走法で走り出した。イメージとしては太ももの前側で脚を運び出す感じだ。そして平坦な53キロの表示付近で仁野君とお客さんに追い付いた。この走り方ならば大丈夫そうだ。

自分を入れて5人の集団ができた。仁野、クリニックに参加してくれた女性、そして池袋店に買い物に来てくれた際にサロマ湖に出る話で盛り上がった青森から参戦の大野さんと一緒のお友達。

大野さんが『店長!このペースで間に合いますかね!』『大丈夫ですよ、このペースがだいたい5キロ38分で刻んでいるので、このまま行けば大丈夫!エイドステーションは6時間40分までには出発して、そこから55キロが坂を上った先にあるので、以降の5キロラップをできるだけ38分で刻んでください!休みを入れながら38分ですよ!今のままでいいんですけど、アップダウンがあるので下りで稼いでください。』

54キロのグランディアサロマ湖まではまた湖畔を離れ一コブ登り、下ってダラダラとした坂の向こうに見えてくる。54キロを過ぎ、エイド入口到着が6時間30分になるところだった。

大野さん達には『6時間35分には出発しましょう!』到着するとボランティアの学生がスタートで預けていた荷物を渡してくれた。今回は時間がない。補給テントを覗き込み、おにぎりもあったが今回はドリンクだけ貰った。仁野君を引っ張り、コースに近い場所に陣取る。へたり込む仁野君。

『時間ないよ!5分だよ!5分!早く着替えたり、補給しないと!』すでにグッタリの仁野君。このまま置いていかなくてはならないのか?

自分は上半身裸になり、XFITHOTの長袖を着用し、肩バランスシャツを重ねた。そして再び2XUのシャツも着る。側に居た仁野君は何をしていただろうか?時間だけが過ぎていく。ここを6時間40分の出発でも構わないのだが、後が辛くなる。歩いてでもいいので先を急ごう。

時計が6時間35分を経過したので、荷物を預けスタートの準備をした。大野さん達には手を挙げ合図を送る。この坂が一番急な勾配だ!『歩いていくぞ!』キツイ登りだが、トイレ休憩を取っていないので、登り切った先の簡易トイレを目指した。仁野君とはトイレで合流予定。

55キロ 6時間41分52秒 47分19秒

この5キロは50キロ過ぎからの登り。痙攣のストレッチとペースダウンで41分の走りと言うことだ。グランディアでの休憩は6分弱だった。この先58キロまでのアップダウンを乗り切れば、キロ8分は確保できそうだ。痙攣に関しては走り方で十分にカバーできている。このペースならばまた出ることはないだろう。

トイレに立ち寄り小を済ませる。出てくると仁野君が歩いて来た。『さあ行こう!』『休めると思って到着したエイドで休めないのが、しんどいっす。』『ギリギリのペースで行ってるぞ!追い付いて来いよ!』『は~い』力ない声が返ってきた。これ以上は無理かな?

仁野君について共倒れは避けたい。しかし仁野君を完走させるのも、アートスポーツスタッフとして、サロマンブルーとしても使命だ!ほんとにギリギリのペースで行こう。背中が少しでも見えるように。

次の関門は60キロで7時間20分だか30分だったかよく覚えていない。当初60キロを7時間でクリアしていれば、80キロまでの20キロに3時間使えると思っていたが、その計画は無理だ。キロ8分計算ならば10キロ80分で2時間40分で刻めば良い。と言うことは60キロは7時間20分で通過すれ予定通りだ。

こんなことを考えながら走るものの、なかなかペースは上がらない。歩きと走りの繰り返しだ。56キロは10分くらい掛かっていた。このままではいけないが、脚は続かない。まだ緩やかな登りと下りの繰り返しだ。58キロから2キロは下りと平坦なので稼げるはず。その分ここは最低のロスでカバーしたい。少しずつ走りを増やしリズムを作ろう。

後方を見ても仁野君は見えなかった。コースの蛇行もあるが、気になる。途中被り水の所でも休み、クエン酸フリーダムを摂る。この先は『ながら走法』がロスをなくせるので、携帯しているカーボショッツとオキシショット中心で行こう。63キロにはスペシャルドリンクもあるので、あて5キロの辛抱だ。

なんとか58キロをキロ8分よりも2分遅れ(3キロ26分)で通過。これからは挽回できる。60キロは7時間20分でクリアできそうだ。下り坂の向こうにまたサロマ湖が顔を出した。

足の状態は?リズムは?違和感はないか?自問自答する。まだまだ行ける!自分に余裕が出てきたので、後ろの仁野君や大野さんとが気になってきた。

60キロの関門が見えてきた。関門ギリギリの雰囲気はない。

60キロ 7時間20分20秒 38分28秒

この5キロでかなり持ち直した。58キロからはかなり早いペースになっていたようだ。それは関門時間をしっかり把握していなかったからだ。7時間20分だったかも?と思ったりしてペースを上げていた。

正確な関門時間は表示がなかったが、70キロは8時間45分だ。と言うことは7時間30分くらいなんだなと理解した。しかし仁野君はもちろん大野さん達も来ない。関門に掛からなければいいけど・・・後方を見やり黄緑と赤いシャツを探すが見つからなかった。

ここでは3分くらいストレッチをしながら待っていた。58キロから走れていたので、あとちょっと待とう。あとちょっと待とうを繰り返したが、自分のこともありスタートした。(実際大野さん達は、55キロのトイレタイムで前に出たようだ)
60キロ心拍数

2009年サロマ湖100キロウルトラマラソン完走記~第2章~


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