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SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

15野辺山ウルトラマラソン完走記~第1章~

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今年の野辺山は家族と一緒ではなく1人で向かった。これまでは前日販売などもあったので、車で行くことしかなかったが、初めて電車で野辺山入りすることに。金曜日には富士五湖の反省会ということで、半蔵門炭やさんで楽しい時間を過ごして、女将さんとも野辺山でお会いすることを約束して帰路に着いた。
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ルートは佐久平経由で小海線を利用。17時までの受付に間に合えばと、16時52分着の電車を選んだ。佐久平~野辺山は約100分と長いが、トータルの時間的には早かったので往復佐久平経由と決めた。大宮・佐久平共にランナーらしき人影は一切なく、正に1人旅となった。途中コース近くを通るのでイメージを膨らませ、千曲川付近は川の道のコースにもなっているので、来年走れることを期待した。また90キロ地点からはコースと並走するので、コースを思い出すように眺めていた。
野辺山到着後は受付を時間内にスムーズに行い、その後はブースにお邪魔する。アートスポーツとスポーツオキシーショットの方々に挨拶をして宿へ。オキシーの亀渕さんに送っていただいた。
翌日は2時頃の出発としたので、21時には就寝。時間はたっぷりあったので、休息を優先した。
朝はアートスポーツスタッフの方々に会場まで連れて行っていただいた。その後、朝御飯を買いにセブンイレブンまで行ってから会場に戻り、スタートの準備をする。
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ウエアリングとシューズのコーディネートはこちら!
PPメッシュノースリーブ(ランナーズオリジナル試作品)・姿勢維持メッシュノースリーブ・いちごオレジャージ・ランナーズオリジナルファイントラックアームカバー・CEPハイソックス・CEPハーフタイツ・NEWTONエナジー・サンバイザー・バンダナ。
富士五湖との変更点はシューズのみ。その他は変わらずに採用した。
今年からドロップバックは42キロと71キロ地点。42キロは混雑が予想されることと、距離的には早すぎるので、ウエストポーチにしっかりとエネルギーを詰め込んで71キロのみとした。
サプリメントの中身はこちら!
ショッツフラスク2本(味はマンゴーとワイルドベリー)1本はジャージのポケットに。その他にも4本をポーチ加えて合計11本分を携帯した。内臓疲労対策にはZENのトラとダルマを3粒ずつ計6粒を小分けにして5回分。(スタート前と20キロ毎)スポーツオキシーショット50mlを1本とMAGMAを4本、スポーツようかん+を2本!最後に山よりだんごを入れて完成!なんキロカロリーあるかな?
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エイドの混雑が予想されたので、極力持っていくことに。また71キロのドロップバックにはフラスク1本とスペシャルドリンク、山よりだんご・MAGMAと暑さ対策にいろはす1本とサイダーの飲みかけを預けておいた。

会場の外には4時には出ていた。アートスポーツの撤収が今年は18時頃ということで挨拶をしてからの出発!完走を誓いました!

荷物をトラックに預けて、知り合いの方に声を掛けていただき、スタート前のいつもの時間を過ごす。一旦トイレ小を済ませてからスタートラインに並んだのは4時20分くらいからだった。昨年よりもスタートゲートが近いことを確認。ゴールゲートはスタートと同じ場所になりそうだ。制限時間ジャストでゴールした身としては、しっかりと確認しておきたいところだ(笑)大きなコース変更もないようなので、数メートルの差で距離表示はあるはずだ。
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いよいよ午前5時!スタート!2400名のランナーが一斉にスタートする。ゲートまでは1分40秒。野辺山駅に向かって下る中、アートスポーツとパワースポーツの幟を見つけて『行ってきま~す!』と手を振った。そんなスタートの模様をyoutubeで見つけた。
https://www.youtube.com/watch?v=M8dO9nddcsc
まずは5キロ過ぎの踏み切りを越えられるかを心配しながら走る。5時34分発の始発の小淵沢行きが通過するので、そこに引っ掛からずに通り抜けたいと思っていた。
ラスト2キロ付近まで走ってから右折してぐるっと回ってくるコース。昨年よりも道が一部整備されていて走りやすい場所も増えていた。足元のNEWTONのくつひもがほどけたので、固結びをして再びスタートする。
最初のエイドには立ち寄らない。この辺りに5キロがあるはずだが、左側を走っていたので、踏み切りが見えてきたのに見つからなかった。前方では早くも警報器がなり遮断機が降りる。こちらは100メートル後方だったので、様子を見ながら走ると2両編成の列車はすぐに通過していった。
調整することなく踏み切りをクリアして5キロの通過は手元の時計で33分くらいと確認してから走り続けた。
線路沿いの登り坂を行くと後ろから速い方々から声を掛けていただく。『いつもブログ観てます!サロマ湖残念でしたね!腰は大丈夫ですか?今日もギリギリですか?』『たぶん13時間58分で!』と答えて元気を貰う!僕のペースとしては登りでも心拍が135前後で推移しているので、楽なペースだ。先日の小田原~三島マラニックでも同じような心拍数だったので、標高とペースを考慮してもかなり強くなった気がした。
JR最高地点のグレイスホテル前を通過して、さらに勾配がキツくなる。ここでもリズム重視で、しっかりと息を吐きながら心拍数を上げずに進んでいく。周りには抜かされる一方だが、決して遅いタイムではない。
スタート地点では雲に覆われていた空が段々と青空に変わっていく。登っていく先に見えてきたのは雄大な八ヶ岳の姿。後方には雲があるが、もう少し上れば富士山も拝めそうだ。今年は例年の冷え込みもなくやや風はあったが、非常に走りやすいコンディション。皆のペースも上がるはずだ。
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僕は20キロを2時間30分の予定だったので、10キロの通過は1時間10分で十分だった。このペースならばかなり貯金ができると確信して登っていく。
10キロのエイドもパス。ここまで何も摂らずに走っていたので、フラスクを取り出して1本分。そのまま握って走る。そして10キロに到着!

10キロ 1時間07分05秒

5キロを33分としてほぼイーブンペースだ。登りを考慮してもかなりいいペースとなっている。足元の石は数日前の台風の影響からか、例年よりも大きい石が転がっている。足元に気を付けながら進むと自然とペースも落ちてくる。急いでも仕方がないと思っているので、自然のペースに任せた。宿泊でお世話になった志木市八ヶ岳自然の家を後にして、さらに勾配はキツくなる。

最高地点の1908メートルは20キロの手前。この先は15キロ地点まで淡々と登っていくだけだ。この時に注意したのは決して下ばかりを見ないこと。前のランナーに近いと足元の石が見えずに危ない場合がある。少し遅くても距離を保って走っていく。背中を見るように、足元を気にしながら走っていく。
足元のシューズを見るとトレイルシューズを利用している方も多い。雨の影響でぬかるみが多いと考えた方はその選択になっているようだ。想像よりもこの辺りは乾いていて、通常のランニングシューズでも登りでは気にならない。下りに入ってからその差が出てくるだろう。
心拍数は少し上がって140前後。これでも今までの平地よりも低い数値だ。ということは速く走れる?さてどうかな?ここまでトイレ休憩の心配はない。お通じも快調なのは前日の大食いがなかったからか?(笑)小もまだ我慢できる範囲だったので、混んでいる山中は避けて稲子湯または40キロまで我慢したかった。

15キロ 1時間47分32秒 40分27秒

登りが続くなかでのキロ8分ペースは予定通り。このままのリズムで行こう!コースは下りを挟みながら徐々に登っていく。後ろからは下りで飛ばすランナーもガンガンやって来る!煽られないように自分のリズムで下っていく。するとそこにくびき野の下りで再会した相澤さんが登場!前日の富士五湖ではトイレに苦戦したのをFBで知っていたので『お腹の調子はどうですか?(笑)』と並走していく。
くびき野の時は翌週の四万十川前と言うこともあり、69キロで離脱!今回は初の野辺山ということでしたが、大会前の体調不良もありパッとしない様子。『僕と居たらギリギリですよ(笑)』と言いながら、最高地点を目指す。
15キロのエイドではトイレに行列が!今年はここにはお世話にならない。水分を摂ってバンダナを早速濡らす。空は青空が広がり強い日差しが照りつけ始めてきた。
再び登りが始まってもペースは変わらずに走ることができた。例年ならばキツくなる急な坂もゆっくりとではあるが走っていた方が楽に感じる。そして登り切った先には富士山の方向に向かって写真を撮る方の姿が。あそこが最高地点の1908メートルだ。
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ここから下り坂に入るがずっとではない。ある程度下って、また登っての繰り返し。下りで再び相澤さんに追い付かれて、20キロを目指す!20キロ手前の地点計測とフルーツエイドに到着。今年はいちごとぶどうがあった!いちごオレといちごのコラボで相澤さんに写真を撮ってもらう。20キロ地点はもう少し先まで下りないと出てこない。これから先は23キロエイドまですべて砂利道となる。慎重に下りていこう。その前にZENと塩熱サプリを忘れずに摂りスタートする。
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20キロ 2時間28分04秒 40分32秒

登り中心の5キロラップとフルーツエイドを加味して問題ないラップタイムだ。トータルでも予定の範囲内だ。過去2年間では最も速いタイムだ。
それでもここからは飛ばさないことを重視する。ガンガン飛ばしていくランナーを右側に通して、ゆっくりランナーは左に列ができる。着いていき遅い場合にはパスをするが、基本的には常に左側を走る。相澤さんがまた追い越していくのを見送り、どんなにゆっくり走っても35分以内には収まるのだからと焦る気持ちはなかった。
クネクネと続く坂道をしばらく進み、左側の景色が拓けてくるとまもなくトレイルは終了だ。エイドも近い。このエイドでもトイレは渋滞中。まだトイレは寄らなくて大丈夫。水分をもらってタイツを濡らす。
ここからはアスファルトの下りとなるので、ブレーキを掛けずに行こう!下りで気になるとすれば富士五湖で痛みのでた右足の甲。今回はシューズのベロが厚みもあり大丈夫そう。つま先から着地にならないように、自然と足を落として小指の外側からの着地を心掛ける。こうすれば足へのストレスはない。衝撃を太股で感じながら大きなカーブを過ぎていく。
あっという間に下り区間は終わり、再びボディブローのように効いてくる登りが顔を出す。基本下っていくのだが、稲子湯まではアップダウンの繰り返しだ。今年は登りでは歩かない。ちょっと歩いてみたが、逆に脚が進まない。下を見ないで肘を後ろにしっかり引きながら走ると自然に脚は前へ出てくれる。心拍数も150までは上がらないので、このままいく。前後する相澤さんには登りで離して、下りで追い付かれる展開だ。野辺山初めての相澤さん的には『最高地点の過ぎたんだから下りばかりじゃないの?うそ!登りあるじゃん!』と言った感じだろう。稲子湯を過ぎるまではこんな感じと伝えて走っていく。

25キロ 2時間59分51秒 31分47秒

下りで飛ばしている気はないが、このラップだ。脚へダメージも感じないし、これはいい感じだ!30キロまでは登りも多いし、稲子湯手前の1キロはいつも歩く坂道だから、貯金としてはあった方が良い!
下りでも黙って走ってしまうような場合には、しっかりと息を吐くことを意識する。そして登りになればまた目線を上げて肘を引いて走る。これだけでいつもより楽に進めた。フラスクのショッツは30キロを前にまもなく終了。エイドに合わせてスポーツオキシーショットも流し込む。バンダナを濡らしてスタート!

30キロ 3時間33分10秒 33分19秒

ここでも35分以内でクリア!順調順調!トータルを確認するとほぼキロ7分ペースで来ている計算だ。ここまで速い要因としては『トイレ休憩がないこと!』が1番だ。また富士五湖同様にエイドでの止まっている時間は少ない。これが例年よりも時間を短縮させている。この先のトイレ休憩も最小限に食い止めたいが、そればかりはわからないことだ。次の稲子湯手前の登りと、エイドを過ぎてからの登りはしっかりと歩くつもりだった。
野辺山は山の中といえどもほとんど日陰になるところは少ない。強い日差しと見事なまでの青空が見え、たまに見える八ヶ岳の姿がとても綺麗に見えた。再び大きく下りが続き、それが終わると今度は稲子湯へ向けてあと1キロの看板が出てくる。『よし!ここからは歩けるぞ!』と思ったが、走れそうな斜度だったので遅いながらも走るフォームを崩さない。いつも走れない登り坂が楽に感じる!行けるところまで走ろう。そしてそのまま歩くことなく稲子湯へ到着した。
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稲子湯到着はラップライムで28分を経過した時点だった。それを確認してまずはコーラをもらい、おしるこタイム!先行していた小暮さんに声を掛けて写真を撮ってもらう。次にトイレ小だ。トイレに向かうと行列ができていて、その中には高嶋さんの姿も!『鈴木さん速すぎるよ~(笑)』『いやいやトイレ行っていないからですって!』と、トイレを済ませてエイドに戻る。すごい人数だったので水の配給は足りておらず、ラップにくるまれたおにぎりを2つ貰ってスタートする。この時のラップライムは34分を回っていた。10分くらいの予定でいたが、約6分の休憩で済んだ。
しかしここからは歩く!おにぎりを食べながら歩く!周りに食べながら歩く人はいない。ほどなくして35キロの看板が現れた!

35キロ 4時間11分39秒 38分27秒

稲子湯の休憩を差し引くと32分くらいのラップだ。上出来!このまま坂を登りながらおにぎりを食べて、量的には1つ分を完食!個人的にはもう少し塩味が濃いと食も進むかな。
急な登り坂を歩くこと8分。ようやく走れるところが出てきた。そこから少し進んで右に曲がるといよいよ長い下りの始まりだ。
下りでは飛ばしすぎないこと。ブレーキを掛けないこと。脚を真下に下ろすこと。これだけ気を付けて行けば大丈夫だ。歩きもあったこの区間だが、今日の走りと下りの割合を考えると35分以内で下れるはずだ。
下りに入りまたまた相澤さんが追い付いてきた。『ヘアピンを抜けて直線的なコースになったらもうすぐ40キロですよ。その辺りのトイレは狙い目です!』42キロゴールとドロップバックを預けているランナーはこのトイレは使わないだろうという目論見だ。相澤さんの姿はまた小さくなっていった。あっという間に直線になり、ほどなくして、40キロが見えてくる。

40キロ 4時間46分4秒 35分00秒

ほら来た!35分ピッタリ!調子いいねえ!と自分に言い聞かせ、エイドで補給。まずはバンダナを、濡らし首に巻き、ZENと塩熱サプリを摂る。そしてショッツとスポーツオキシーショットを流し込んでいると、稲子湯であった高嶋さんが登場!高嶋さんは富士五湖の際に行きの河口湖でお会いしたビデオ撮影しながら走る方だ。野辺山はリベンジの大会で初完走を目指す!並走しながらビデオにも映り、今後の予定をアピール。この時点では50キロを6時間30分までに出発。71キロを9時間30分までに出発。馬越峠のてっぺんは11時間という流れだ。高嶋さんはとにかく下りが速い!着いていくとこちらがオーバーペースとなるので、お先に行ってもらった。
https://www.youtube.com/watch?v=TaBgt6vxRZA&feature=youtu.be
(高嶋さん提供動画:ゴールシーン有り)
42キロの八峰の湯の手前では3月の小江戸大江戸と富士五湖で応援してくれた浜戸さんご夫婦と仲間の山本さんとご一緒になり、チョコレートとコーラをご馳走になる。『ごちそうさまでした~!』
八峰の湯の入口にはエイドがあり、多くのランナーが利用している。僕はドロップバックを預けていないので、すぐにコースに戻り下っていく。右手に八ヶ岳が綺麗に見えていたので写真に納める。
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トイレ休憩をそろそろと考えていて、予定していた松原湖が近づいてきた。ここは仮設ではなく公共のトイレ。中に入ると大は1つしかなく使われているが、誰も並んでいない。僕が並んだ後30秒の間に後ろに5人の列ができた!42キロには2つに2人だったからそっちが良かったかも?と思いながらも先頭で待つがなかなか空かない。後方の多目的トイレが空いたので失礼して用を済ませる。ここでの所要時間は6分。トイレの後冷たい水道の水でバンダナを濡らし、脚を濡らしてみると『超~気持ちいい!』脚もより動くようになり、ますます快調な足取りになる。
松原湖に沿うように左折すると一旦登り坂があり、その先には私設エイドで美味しい水を提供してくれる。ここで喉を潤してリフレッシュした。まもなく45キロだ。

45キロ 5時間26分48秒 40分08秒

トイレ休憩を差し引けばかなりのスピードで降りてきている。この先1キロにエイドはあるが、エネルギー補給ができていないな。バックポケットからフラスクでも取り出すか?と思った瞬間、事件は起きた!

ほんの一瞬でつんのめり、カラダが倒れていく。肩から落ちる工夫もできず、正面から叩きつけられそうになったので、無意識のうちに右手を胸の前に抱え込むようにしていた。『手が出ない!』と思いながら、右腕・膝・左手・顎という順番で打ち付けたが、完全に単独での転倒だった。歩道は凸凹していて注意しなくてはいけない場所だったが、やってしまった!

前後のランナーが気に掛けて手を差し出してくれたが、右手を動かすことができなかった。『大丈夫です!』とカラダを左に回して膝をついてから起き上がる。ナンバーカードも外れてしまい血だらけの掌だったのでつまむように丸めて左手で持った。強打した右腕は手首の部分がジンジンと痛む。この先のエイドはもうすぐだ。そこで消毒とか含めてやらなくては。

エイドに到着しボランティアの方に『転んじゃったんですが・・・』とまず掌の血を流し、マキロンで消毒した。膝上の擦りむきも酷かったが、水で流す程度で済ませた。左手の手の皮が捲れたところに絆創膏をお願いした。右手の痛みはどんどんと増してきたが、氷はなく首にあったバンダナを濡らして手首に巻き付けた。するとトイレ待ちで後ろに下がった相澤さんが登場!『鈴木さんどうしたんですか?』『転んじゃって(苦笑)』『右手凄い腫れてますよ!大丈夫ですか?冷やした方がいいですよ!』
治療を済ませてからナンバーカードをつけ直す。上2点を留めていたが、お腹側の安全ピンは大きく変形してしまって、外側の安全ピンはなくなっていた。予備に2つ持っていたので、同じようにセットする。この時点で右手は動かない。ポーチから龍角散のど飴を左手だけで取り出し、右手に被り水を掛けてからスタートする。
信号が変わるタイミングでスタートできた。声を掛けてくれるランナーの方も多く、顎や手からの出血をみて大丈夫ですか?と見ている方が痛そうな顔になる。『無理しないでくださいね!』『ありがとうございます!時間はあるので行きますよ!』先程40キロ地点での通過タイムからほぼキロ7分で走れていたことを確認している。転倒と治療でだいたい15分くらいのロスだろうか。昨日小海線で通った松原湖の駅の踏み切りを渡り、千曲川の橋を渡る。『あ~やっちゃったなあ。この後8時間以上もこの状態かあ。』と思わず口に出す。相澤さんが心配そうに並走しながら聞いてくれた。右手は握ることもできないので、ぶらんと下げた状態で走る。腕を引くことも困難なので、左手の脇を締めてしっかりと振る。右手は肘より後ろは動くので、同じように脇を締めた。
千曲川を渡り登りは歩く。この登りをクリアすれば50キロまでは下り坂だ。小海駅近くまで降りていくのだ。この付近は標高900メートル付近なので気温の上昇がかなりある。風を感じることができるが日差しと下からの照り返しが強い!一旦相澤さんと離れたが、50キロ直前の信号で合流。一緒に50キロに到着した。

50キロ 6時間04分40秒 38分08秒

15野辺山ウルトラマラソン完走記~第2章~


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