4日目（3）…万能の天才・弘法大師空海

この人はおそらく世界史上最高の天才じゃないかと思う。あらゆる方面において。 その割には、あまり業績が知られていない感じで残念。もっと知名度が高まって、その上でどういう評価を受けるかを僕は知りたい。 《業績》 １．密教の開祖 ２．書道の天才（三筆の一人） ３．語学の達人（空海が、漢語・梵語に通じていたため、密教の受法は瓶の水を他の瓶に移しかえるようにすみやかに行われた） ４．文学の才人 ５．詩の才人 ６．土木技術その他で貢献 《抜粋》 空海は単なる宗教の開祖ではなく、語学、書芸などの文化的なものから、土木技術、鉱山開発、薬草、医学の知識まで持ち、日本初の庶民のための学校を作り、大規模な治水事業を行なうなど、人間離れした活躍をしていました。　ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士は、生前、空海のことを「世界的スケールで見ても、上位にランクされるべき万能の天才で、アリストテレスやレオナルド・ダ・ヴインチをもしのぐ存在」と称しています。 《十住心》 異生羝羊心［いしょうていようしん］ ― 教乗起因・動物的意識（迷妾の段階・倫理以前、性食をむさぼる） 愚童持斎心［ぐどうじさいしん］ ― 人乗、儒教的道徳（他者への倫理発生・人間と国家を知る） 嬰童無畏心［ようどうむいしん］ ― 天乗、道教、インド哲学（宗教的自覚の発生、天上界と絶対性を知る） 唯蘊無我心［ゆいうんむがしん］ ― 声聞乗（固体の実在を否定してやっと無我を知る） 拔業大乗心［ばつごうだいじょうしん］ ― 縁覚乗（根源的無知からただ一人だけで開放される） 他縁大乗心［たえんだいじょうしん］ ― 法相宗、インド唯識派（他者の救済を知る大悲の自覚、菩薩道の発生） 覚心不生心［かくしんふしょうしん］ ― 三輪宗・インド中観派（全現象の実在を否定して一切皆空を知る） 一道無為心［いちどうむいしん］ ― 天台宗（全現象が区別なく清浄であることを知る） 極無自性心［ごくむじしょうしん］ ― 華厳宗（あらゆる対立を越えて無尽円融の世界を知る） 秘密荘厳心［ひみつしょうごんしん］ ― 真言宗（無限の展開に向けてマンダラの秘密を知る） もしウィトゲンシュタインがこの十住心を見たら何と言ったかを僕は知りたい。 空海のことについてまた思うことがあれば、付けたしつつ、『偉人集』のページへ入れていくことにする。