あるでる

珍しく今朝早く、私の携帯に母から電話があり「○○（弟の名前）が今日学校のカリキュラムで１泊２日の予定で東京へ行くんだけど、短パンとビーチサンダルで行こうとしてるの。幕張の施設も見学するみたいなのにそんな格好じゃだめだよね～」というではありませんか。

そこで私にはふと過去の思い出がよみがえりました。

数年前に母が狭心症の発作が発覚し夜中に緊急入院。「２－３日後には手術が必要だ」と医師に告げられ私は悲しくて涙があふれ、父は沈黙。しかし遅れて個室の病室へ入って来た当時予備校帰りの弟の服装がＴシャツ短パン＋ぼろぼろのビーチサンダル。

一瞬、私と父は仕事の途中だった為スーツを着ており、母も見栄張りなので「入院するなら☆」とまたとない機会を楽しむかの様にとっておきの某ブランド物のパジャマ。病人までかしこまった服を着てるのに、なぜか弟の格好があまりにも１人だけ違うのでお医者様の会話が一瞬とまり、ちょっと青ざめていた母の目もまるで、うめずか●おさんのマンガの絵の様に弟にギョ！っとなり、一同少し沈黙。
医師：「あの・・（この人）息子さん？」
母　：「・・・そうです」
さらに一同しばらく沈黙・・・何て事があり、母はその時とっても恥ずかしかったとずっと気にしていたんです。

そして数年経ち大人になった弟が、東京へ学校の授業の一環で行くのに未だにＴシャツ+短パン+ビーチサンダルで行こうとしているのが全然変わっていないと暗に言っていたのでしょう。

一応弟には短パンはやめてＧパンにはきかえさせたものの、ビーチサンダルは譲らず。でも夜に宿泊先の新宿ワシントンホテル近くで会う約束をしました。

弟もまんざらではなさそうだったのに、肝心の夜になり弟の携帯へ連絡したら、
「何しにくるの？（俺は）お酒も飲めないし、別にこなくていいよ」なんて言うではありませんか。

学校の友達もいて体裁悪かったのかな？とも思いましたが、久々の兄弟の再会はかないませんでした。

あとで母から聞いた話では新宿の風景にとても刺激をうけたそうです。