きょうもお気楽　　ヨルノ　テガムの世界

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• 『ここどこやねん』　お気楽詩

  『ここどこやねん』Ａ，駆け足と駆け足０コンマ何秒を争った駆けっこ振り返ると子供の頃はずっと走ってたそんな気がするもうだめさね８５ｋｇもあるんだから膝に水が溜まっちゃうさねＢ，睡眠と食事と睡眠とトイレ今年の冬で　もう終わったもう　十分生きた　と例年サヨナラをくりかえす祖父はそう言い始めて　５年目の冬を越す薬が　てきめんに効いちゃう身体なのだＣ，一瞬と想像昨日　日本の裏側のアルゼンチンから帰ってきた嘘でも言ってみると　気が遠くなる長旅の疲れを１％感じる僕は何のためにアルゼンチンに無いお金をはたいて何を見たかブエノスアイレスＤ、星と星宇宙の暗闇で　お話ししている何光年があっという間の日常会話なので僕らはその音と行間に苛立ち苦しみながら空を見上げる迷い人にせめてニュアンスでも

  2006.02.09

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• 『意識する怖さ』　おき楽詩ショート

  『意識する怖さ』ハサミと書くとすでに　中程まで切り込んでいるというのも　さっき程から手に持っている鋏刃の片方の光る先に紋付き袴姿の福助が行儀よく　ちょこんと正座してどうぞ、どうぞぐぐっと力を入れてお進みくださいと手をかざして、申すのです気付いたら鋏を持つ逆手の指にぐっと力を込めて　挟んでいましてポタンポタンと新雪の上に鮮血の花が咲きましてございますいや、まてよよくよく見ると花びらのようであります落ちているのは牡丹の花でしたハサミで剪定をしようとしたのですがどうも愛しくて可愛らしく思えてそう思ううちに　ほんの束の間惑わされてしまいましたそういえば雪が降ったのは、昨月のことでしたハサミと思ったのは、チョキでございました

  2006.02.06

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• 『別棟へ』　　お気楽詩

  『　別棟へ　』寒くて　寒くて真っ白い大雪の城壁が長長と『この先　風邪です』夢を壊したがっている立て看板が積雪に埋もれてヘクション　ハクションひらけゴマ　の　未来あたたかく　ウジウジした身体が変調をきたすもしもし、憂鬱ですか？はい、憂鬱って　スラスラ書けます。もしもって、思うならもしもって、思うなら何を笑い飛ばしたいですか?もしもし･･････もしもし･･････え！?声が　　よく　　声がよく聞こえませんけどえ！?　　生まれた？昨日、夢夫が　誕生したんですね良かった、本当　良かった夢夫は　僕ですもうひとりの　僕です元気な産声を上げてたって？　そ、そうですかありがとう今、そちらに行きますいや、元気ですこっちも元気ですよぉ走って・・・・　走って　今　行きますから　

  2006.02.03

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• 『宙つかみ　ロック』　お気楽詩

  『宙つかみ　ロック』ククク　　　　クワガタ　ワニ夫のアドレナリンが　　　　　　ェー　　　　　　　　　　　　へ　　　　　　　　　　　ゼ　　　　　　　飛んでるククク　　　　　クワガタ　ワニ夫のアドレナリンが　　　　　　　　　　　　　ェー　　　　　　　　　　　　へ　　　　　　　　　　　ゼ　　　　　　　湧いてるハサミ　ハサンで逃がさないーハサミ　ハサンでエ張り過ぎークワガタ　ワニ夫のちょっといいとこありません　へゥェーワニ夫！ワニ夫！ワニ夫！ワニ夫！ワニ王になりたいですわ　ゎ　　　　　ぁ　　　　　　ぁ　　　　　　　　ぉ―　　　　　　　　　　　―　ゎ　　　　　　　　　　　　　　んセンキュウ　ウチュウ

  2006.02.01

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• 『○月○日　自転車で冒険』　お気楽詩ショート

  『○月○日　自転車で冒険』おマツ　と　島けん　とイー君　と　はやだんと校区外行こうゼおーい　ごめんごめん兄ちゃんのチャリんこサドルが高くってのんぺ、まだサドル高いでぇ足ついてないやん直されへんねんこの部分な、石で　かんかんやってまわすねんな、ちょっとゆるんだやろあ、下がった下がったありがとっ　はやだんっていうか　イー君のママチャリやんこれしかないねんはやだんの　かっこええなあマウンテンバイクやん大会とか出場するやつやってかっこええうわっ　むっちゃ軽いやんウイリーやろうゼウイリーおわー　すげーわー　島けん　エロ本見つけよったぁーうわぁ、汚ったねー外人　チチバクハツや汚いからやめろってうわ、ＳＭやＳＭやうやぁーピース絶対バリアーピース絶対バリヤァーあ、消防車の音やウー　ウー　カンカン行こうぜ　行こうぜついて行こうぜ近くやて　近くやダッシュやダッシュもう無理やって追いつかれへんって音　聞こえへんやんここどこやねんお菓子食おうぜスナック爆弾　　ぺっうわっ　汚ったねぇーカール　口で砕いてえびぞリ　逆噴射！アホや　島けんアホやなあ　もう　学校行って高オニやろか高オニにやろうそうしよかここどこやねん

  2006.01.29

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• 『景色』

  『　景色　』真っ白い壁ブブー　残念！雪でしたぁーブブー　惜しい残念！雪の壁でしたぁーなかなか君の家まで辿り着けないでしたぁーしんしんと深雪舞い落ちて　また　舞い温かいもの食べなきゃ身がもたないな今年は　９回　すってんころんだ寒くて　寒くて　真っ白い頭ん中もピポピポピポーンなかなか　君の家に辿り着けないでしたぁー君は　８６歳もうダメだよ、終わりだあと言い始めて　４年目の冬を越す電話かけると　ひどく気弱なので例年どおり　ちょっくら　顔を出すことにでも、辿り着かないなかなか　ちょっくらとは辿り着けない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　景色

  2006.01.27

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• 『錯覚する足毛』　　お気楽詩ショート

  『錯覚する足毛』四本足の手の手の甲のスッと身を引いた細い手首の手首から並行して波打ってゆく毛の坂の二の腕の二の腕の筋肉の盛り上がりの窪みの窪みの奥の先の腱の上の皮膚の皮膚のミクロの毛穴の中から直立する毛先のあ、　落ちた！抜けた毛先の先端の落ち行く先の次の次の後足の窪みの土踏まずと呼ばれる空間の洞窟の洞窟がゆっくり押しつぶされる間の毛先の先端からつっかえ棒として刺さりて、柔らかな砂漠の皮膚に突き立てられたミクロの毛の先の先と皮膚の足の出会いの果かなくも痛みと違和感と懐かしさと毛の生命観と凶器としての孤独と誕生間もない未来の秒速５秒で足毛は抜かれる

  2006.01.23

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• 『　雨　』　お気楽詩ショート

  『　雨　』水色の傘　　　　　　　　　　持って歩いたアスファルト　　　　　　　　　　湿って漆黒水溜まり　　　　　　　　　　向こうの蛍光灯が反射　　　　　　　　　　光線ふたつ冷たい風　　　　　　　　　　首筋をなめて今日も昨日も　　　　　　　　　　何もなかった車が車線を　　　　　　　　　　逆行していく何処までいける?　　　　　　　　　　すぐ　戻った　ろ雨また降るまで少し待ち遠しいなアスファルト　黒く湿り水色の傘花　咲き何処かの水溜まりに　もうひとり映る冷たい風が　雨滴を斜線に車のワイパーは仲良く踊るいつもの景色が雨に濡れ雨に切り取られ雨を忘れていく雨上がりをまえに明日への準備をする子ども心が傘を揺ら揺らして歩く

  2006.01.20

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• 『ダンス　君の側を離れられない　ダンス』　お気楽詩ショート　

  『ダンス　君の側を離れられない　ダンス』遠く海潮は静まりカモメさえ息をひそめて飛翔する朝よ砂を噛む足音は　わたしたちの心に　どこか残り締めつけ合ってゆく君の快感が私の快感でもありますように遠く砂を噛む足跡が柔らかな波のような音符を奏でているとはわたしたちは　声を出し合った出会っては別れる　ハーモニーを探してわたしたちは　弾き合った溢れ出す踊り心を　あなたに伝えたくて　　　　　　　　　　　ありがとうありがとう　　　　　　　　　　　おはようおはよう　　　　　　　　　　　手をつなごう　　　　　　　　　　　手をつなごう　　　　　　　どんなリズムでも最後にやっぱり、　　　　　　　　ありがとうって　　　　　　　　　　　　　　　　互いに一礼しました

  2006.01.16

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• 『黄金のクマ』　お気楽詩ショート

  『黄金のクマ』クマに髭が生えてきた鼻の下の巻きひげだついでに背中に羽も生えてきたこれはフワフワの翼だった空中から　羽を生やしたクマが水しぶきとともに　鮭をかっさらってゆく姿は豪快であった木の上でそれを食べたりして。葉っぱの上に　べっとりと紅いイクラが残っているなんて光景は　ままあったのだクマの飛翔、まるで陸軍と空軍が混ざったようなスケールのデカさなのであーるといってもどんぐりなどをつまんで　カリッと音立てて味わうのも好きなようであるクマの墜落、さすがに最初は打撲もしたが野性味あふれる運動神経は翼を自由に操り急降下地上５０ｃｍのところを　フワリと旋回して髭がぴーんと伸びたかと思うとキュルキュルと巻き直ったりしたものだった

  2006.01.15

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• 『チョコレート雪』　お気楽詩ショート

  『チョコレート雪』涙が出てきたんだじわっと目の下が熱く溢れて風の音を聞いていたのさ明日は雪になりそうだから寒くなると引っ越しするのが当たり前だってママが言ってたみんなにサヨナラも言わないで明日この街を離れるのさパパがチョコをくれたんだよく頑張ったゾと言ってボクは何もがんばってないけどチョコをたくさん食べるゴフン、ゴフンと　あれは風が扉を叩いてくる寒くて寒くて冷たいけれどずっとチョコを休みなく頬ばってたからあたたかかったのさ明日じゃなくて今日　ママとこの街を離れる雪が降ってくるあした雪が降ってくるからサヨナラなんだ雪あそびしたいチョコを食べてみんなと雪あそびしたいあぁ!!雪の上にチョコ落としちゃったぁあ

  2006.01.11

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• 『みんなの虹』　お気楽詩ショート

  『みんなの虹』雨上がりでもないのにそんなのあるわけないさゾウが　虹を登ってるずしりとした丸太棒の足々でキリンが　虹の輪っかをくぐってる長い首はこんなとき　ちょっと大変白クマが　虹色に反射してテラテラしているオシャレ気分ねゴツゴツと大きな大きな生物が近づいてくるぞ虹がより大きな虹が　向こうまで橋を架けたんだ巨大な見たことない森のような恐竜が虹の端っこをくわえて尻尾のほうの虹に繋げてああ　世界は虹色の大車輪に包まれたゾウが立ち止まり、キリンが首を伸ばし、クマは　クマった最大限のまぶしさの中で恐竜の影は小さく小さく存在し始めゾウやキリンやクマの影はもうすでに見えず　光の中で何もかもミニチュアの宝箱に閉じ込められるように急速に遠く吸い込まれて消えた虹の在り処は　夜であった

  2006.01.08

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• 『投げキッスドラゴン』　お気楽詩ショート

  『投げキッスドラゴン』ドラゴンよ大観衆に向かってこれ以上無いという､とびきりの最高のキッスを投げつけろぅ！せーの、あ、手から　玉、落としたあ、投げキッスの代わりに火　吹いた玉　拾おうとして　ツメ立てたら観衆　串刺しにした火が回ってあ、焦げたドラゴン、謝って首を縦に振ってる目つき悪いから　ガンくれてるようにしか見えん動揺して雨雲呼びよった雷鳴ってる稲光で怒ってるみたいけど、本人　平謝りしてるあ、ウロコ落ちて観衆が押し潰されかかってる慌てたドラゴンの救いの手が逆にまた　爪立てとるイライラして　尾っぽの先　振って後ろの観衆　飛ばしてるドラゴン、ついに涙落としたすぐに池ができた皆、溺れとるあ、逃げたドラゴン　逃げたもう二度と人前に　顔出されんな、あいつ最後恥ずかしげな竜巻が照れたように　あちこちを誤魔化しながら　舞って消える

  2006.01.04

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• 『北極星グマの獲物たち』　お気楽詩ショート

  『北極星グマの獲物たち』ここは　ここは北極　いや　北極星どっちだ！?北極なら　　クマはいるだろし北極星なら　星になられたクマのはなしね北極なら　　クマはアザラシをがぶりと食べるだろし北極星なら　クマはトロピカルな果物なんかをサングラス姿で悠々と選んでいるよね　たぶん北極でクマが北極星でクマがあ！　二本足で立ってる!!ここは　北極だからここは　北極星だからクマがとにかく時間を持て余している大きいから　クマは大きいから北極星のことも　ちゃんと見てる北極のことを　　しっかりと思っている北極と北極星は　クマで繋がっている北極星のクマが　ひとをガオーガオーって襲うんだ北極のクマは人に　さぁーっぱり出会わないんだあ！　クマが四本足で　地球にぶら下がっているう

  2006.01.03

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• 『集合　解散』　お気楽詩ショート

  『集合　解散』中央公園ってこの街の中央って　こ　と　か　な中央公園中央なら　真ん真ん中じゃーんそこを　ダーツで射ろ!!矢が飛んでるうちに家帰れっつごーホームたどり着いても買い物命じられっつゴーショッピングまた中央公園経由のショッピング臨時休業休業休業血圧急騰中央公園引き返しーの家帰るもワンの散歩命じられっつゴーパァークいやな予感とともにワン立ち止まり―の後ろから矢がミ―の頭に突き刺さり―のOｈ、Ｔhis is センター！

  2006.01.01

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• 『ピンハネ牧場と子羊』　お気楽詩ショート

  『ピンハネ牧場と子羊』子羊は逃げ出そうと思った弱々しくも可憐なこのメェー子でさえそれは衝撃的なことだったある日の穏やかな黄金色の陽気の中で父メェと母メェは　突然　嫌がりながらも連れてゆかれたメェー子が涙、涙していると別人になった父メェと母メェが帰ってきたせっかく苦労して買ったお揃いの洋服を剥ぎ取られたらしいそれも　ここの信頼する主人にだと言う父メェがふとこんなことを漏らす「前も、その前も、こんなことがあった気がするが･･････」「さて、そうだったかしらネェ？　ああ、寒い寒い」母メェは、あまり口をききたがらなかったメェー子は未来に絶望し、柵の間をすり抜けられる今のうちに此処を離れる決心をつけた悲愴をたたえたメェー子が並々ならぬ決心で柵をまたいだとき、母屋のほうから主人の食事のベルが稲妻のように鳴った「メェ―――――」メェー子の身体は子鹿のバンビのように反射的に母屋へスキップしてゆくのだった

  2005.12.28

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• 『冬の探偵団』　お気楽詩ショート

  『冬の探偵団』行儀よく野良猫　横断歩道の白線だけステップ！ゴミ大路を曲がって冬の探偵団　しゅっぱつ！ウー、ウー、ウー、って見えない誰か苦しんでると探したら隙間風の交通渋滞でした今日も昨日も　火つけたったらええねんおじさんが息巻いている　酔ってるのかな？あの子の家　りさん　だって･･･しゅうごう　ってあるの？あっ　魂　忘れてきたっ!!　ハハハうちの９０近いおじいさんはもう終わりだと言い始めて　４年目の冬を越す中学の少年よ　そんな薄着で大丈夫?　　シっ、怒られるぜ冬の太陽が坂道をくまなく、のっぺりとした光で覆い尽くしているその前に　寒い風をどうにかしてくれよ！リップクリームって使い切ったことないね冬になると街は急速に　さびれてみようとするんだ来年なんて来なけりゃいい冷たく強い風で　トタンが　トタントタとあおられてくつ下　はいたまま　寝ちゃったよいってきまーす散髪屋に来たけど　寒いから髪切るのもったいないなフユ、フユって　口にしてみてその口の形で　チューするんだよタコ、タコって　口にしてみてアホとおんなじ　口のうごき！笑っちゃうね、さむくて。じつは　貼るカイロ　背中にしてるんだ　イヒヒ冬にサングラスするワルいおじさん発っ見ーん缶コーヒー、カチカチに　あったまってる雪、雪、　きれいな雪　　誰かにあげよう冷凍庫の雪だるま今、　受け取ったよ

  2005.12.25

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• 『木枯らしとトモダチ』　　再掲載したい気分　寒いな

  『木枯らしとトモダチ』冬の太陽が　目を差す背の高い木々の間から何度も何度も光の手足を伸ばしてくる子供の影法師が10メートルもあるよ木々が寒い風を運んでくる口の中に冷たい綿菓子がすべり込んでくるよキミがまだ半ズボンをはいているなんて驚いちゃうね大人はみんな　鉄の移動物に閉じこもっているけどね老人が走る　　鉄の箱型移動物に乗るために子供が集まる　寒い―って言っていれば温かくなるのが不思議宣伝の旗がパタパタと風を切る　　どうして旗ばかり　いじめるんだろう草木が色を失っていくのは移動物が走り去って後に　ひどく冷たい竜巻を起こしていくのはおしゃれスカートを　仕方なくズボンにさせてしまうのはトモダチの仕業太陽が目に差しこんでくる季節のほら　こちらを指差してる

  2005.12.21

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• 『スパルタ展望台』　お気楽詩

  『スパルタ展望台』 アラーム先生は　寝小便をしたピンク教授は　今日も遅刻服部助手は　うっかり　試験管を割るもみじ部長は　たそがれているあけすけ副学長は　賛美歌を憶えられないしゃっくり学生は　休みがち スパルタ展望台は　厳しい監視を行うが報告する相手がいない アラーム先生が　隠れて布団を干すこともピンク教授の時計が　遅れていることも服部助手の研究成果が　割れた試験管から始まることももみじ部長が　リストラを執行しなくてはならないこともあけすけ副学長は　一度も英語を習ったことがないこともしゃっくり学生は　恋に息詰まっていることも スパルタ展望台は全て見渡し知っているが厳しい目を持っているだけで相手に届かせる　声　がなかったのだ

  2005.12.20

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• 『ミルキー下足塩』　お気楽詩ショート

  『ミルキー下足塩』　 エレベーターガールが上の階から下の階へ　あの艶かしい誘う声であの媚びた独特の調子で 「本日はご来場ありがとうございまぁすぅ、誤解、婦人服売り場では・・・・・・・」と、案内を続ける くるりとボタンを押すために向きかわりスカートから　すらりとした　スベスベのふくらはぎがお箸のように　そろっている 「下へ参りまぁすぅ」 そんなことよりも　私は空腹なのだった あっ　と携帯電話のバイブレーターがドキドキと鳴る　初めての番号表示から声が漏れて、「近い貝でございまぁすぅ、只今、下足を熱くあつく　熱しておりますので　お早めに召し上がり下さい　噛めば噛むほど柔らかなミルクのような　味わいが　お楽しみ頂けます、　まもなく、地下二階でござい　まぁすぅ　チ　ー　ン　　」 と　電子レンジのような音の合図。 熱い私は扉から吐き出された　

  2005.12.18

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• 『コンクリートアイシャドウ』　お気楽詩

  『コンクリートアイシャドウ』 っていうか　アタシ　メグミサユリ　ちょっと　次　それ　アタシに貸してっていうか、ウザくね、はたまた　だるいんだけど、はたまたって　何だい　オイアー　　　また　出過ぎちゃったアイライン　濃くね？えがっち　えがっち　（：訳　よいよい）サユリ　ちょっと　次　それ　アタシに貸してっていうか、　新色　カワイク　ねぇ?はたまた　、　チョー　キラキラ　マブイんだけど ウワー　メグミ、使用前使用ゴー　みたいヒドォー　（オッサン声で）笑ってるしー、　誰、　アンタ？　って感じ？サユリ　も　　一緒　じゃーん

  2005.12.16

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• 『まぐろパイナップル』　お気楽詩ショート

  『まぐろパイナップル』 さち子の好きなものは？まぐろ　かなあ２番目は？パイナップルへえ みゆきさんの　好物は何ですか？そうねぇ　トロとか中トロとかまぁ　まぐろ　ねへ　え　ぇ　、　あ、　そうなんですかぁパイナップルは好きです　か？あ！　私、いちばん　好きなのそれだったわハハハハ みどり、　何　食べに行こうかお寿司　食べたい　な好きなの　注文していいよ大将、　まぐろの赤身くださいあと　鉄火巻と　ツナサラダ巻も（う、　うそ・・・・・）あ、　もうひとつ　パイナップル巻あります？へい、　ございますよ（う、　う、う、　　うそ　～　ん） お客さん、今日の料理は全部悪夢仕立てになっていますがよろしいですか？

  2005.12.13

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• 『子猫ロック』　お気楽詩　

  『子猫ロック』 目は開かへんかった　ボコボコやコンクリちべたい　ちべたいでぇー喧嘩に昭和も平成もなかった鼻っつらが痛い、痛いでぇー うるさい奴に　うるさい言うたら　男花火や街は通り過ぎへんかったら、匂いはぐっと強くなる 無口な俺がしゃべってる言葉を切らして、溜まった熱を慟哭にして　街にぶちつけ濡らしてやる ニャアアアー

  2005.12.12

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• 

  ピカりっち

  先日　手作り展示会に出したキーホルダーの「ピカりっち」です子供には　人気あるんだぞーおばさんやおばあさんは　のけぞってうわあっていう顔をするんだぞーキラキラ　ピカピカ　しますうっとり　することも

  2005.12.08

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• 『もぐらたたきキャベツ』　お気楽詩ショート

  『もぐらたたきキャベツ』 夜、庭は穴ぼこだらけもぐらが　せっせと棲み家をつくる 怒った主人が　ヒョコと出てきた　もぐらに小石を投げつけるも　全く当たらないこっちの穴から　あっちの穴へあざ笑うかのように　早がわりをして見せた空しく　小石が　音なく落ちる　 朝方　穴に　漬物石を置いてみるも石なんぞ　いつも見てるさ　と　お手のものヒョイ　と石のまわりを掘って　穴底に落としてしもたまたまた　怒ったご主人は何を思ったか　穴の入り口を丸いキャベツで蓋しておいた 夜になって　土の中のもぐらがキャベツに用心深く近づくと　それは　一枚ひらりと　めくれた一枚めくって　また　一枚もう一枚　めくっても　もう一枚この中には　どんな宝物が　埋まっているのかな？とでも思ったか？キャベツの葉っぱを全て　慣れない手でめくった時には　穴の向こうに見えたのは　まぶしいまぶしい　日の光であったもぐらは　尻餅をついて目を押さえて地下深くへ　あわてて逃げ込んでしまったとさ

  2005.12.02

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• 『ゆでだこサイダー』　お気楽詩ショート

  『ゆでだこサイダー』 １０年振りです、先生　頭禿げ上がって泣いてるわ、なんや　泣き上戸に笑い上戸の先生やったんや、知らんかったね、あれまあ、俺らのことを　ののしって　今度は自慢話やで今年は東大に１名入ったとかで浮かれすぎやねんそんなつまらん話ばっか、延々繰り返し過ぎですなんや　新谷、今日は先生に仕返しするやて？仇討ちか　お前、ここは江戸か　おお江戸捜査網か、ボケ。まあ、そんな恨んでんねやったら帰りにケツでも蹴ったらええねんエッ？　川へ落としたるって？へぇー、　風流やねぇあかん　あかん　死んで　海へ帰りよるわもっちょっと　やわらかいのないのそう　ミディアムで　うん便所につけるって、　あっ　それ　今　発明したのすごーい、　ミディアム　ミディアムゥそれは　とても　まだ　社会的には　さわやかやね見た目と違って　ネ、うん、　それくらいで　スカーっ　としよう　ネ

  2005.11.28

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• 『ウーさんとサーさんとンーさんとクーさんとサーさんとイーさん』

  『ウーさんとサーさんとンーさんとクーさんとサーさんとイーさん』ウーさんとサーさんが　小声で話をして　叩き合ってわらっているね不幸そうなンーさんが近づいて耳をそばだてているよ眼光鋭い　腐りかけのクーさんがウーさんとサーさんの間を割って入ってにらみながら通り過ぎるサーさんの弟がサーさんを呼びに来るイーさんはクーさんの子分なのでクーさんの通った道を追いかけていったウーさんとサーさんは子供のように叩き合ってこちょこちょまでし合って　わらっているね不幸せそうなンーさんが　ニヤリとしてもまだその楽しさをわかりかねている、よクーさんがイーさんを引き連れて　こちらへ帰ってくるサーさんの弟がサーさんに耳打ちしたかと思うと　サーさんが声を出した「仕事が入ったよ」それまで体を揺らしていたウーさんも、ニヤツき始めたンーさんも他のクーさんもイーさんも　そしてサーさん兄弟も皆、潮が引いた後の貝殻のように　むっくり肩をまるめて向こうに歩き出して眼光鋭いクーさんだけが　立ち止まりながらタバコの火を点けて　汽関車のような煙を吐き出すとすぐにそれを　踏みにじって捨てたのを　よく憶えているそれっきりの日だったね

  2005.11.26

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• 

  『熱帯』　　絵　　野山あるき

  手作り詩集「灰色のネムリィ」の最後のページ飾った絵たどり着きたい生命力溢れる場所のイメージ

  2005.11.23

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• 『憂鬱な出会い』　お気楽詩ショート

  『憂鬱な出会い』背中の真ん中が寒い明かりはもういいと　勝手に目が閉じてゆく汚れた女が　唇を求めて息まで吸い尽くそうと　すり寄って来るナメクジが顔じゅうに這いまわって皺を寄せる　冷えた横っ面泣きそうな気持ちを表す涙が出ないとんと昔にかけた鍵穴は　開ける術を見失ってい女が肺まで舌を伸ばしてきた頭頂部と下顎に女の上歯と下歯があたって　締め付けてくる可愛い女徐々に下顎から首の喉元のほうへ下歯が突き刺さって　苦しみを感じてくるお前は何を求めているんだとやっと冷静に思われた女の声が聞き取れないもう声帯をくすぐっている感じなのかも凍えていた身体が　ねちゃねちゃの粘液に少し温められるいま、女の前歯がカリカリと足の踵の硬い皮を　甘咬みしている

  2005.11.22

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• 『いいなずけ　８０点』　　お気楽詩ショート

  『いいなずけ　８０点』わたしのおくさん　ひゃくてんまんてんきみの　おくさん　はちじゅってんきみの　おくさん　うばいにいこうじつは　わたしのおくさん　にじゅってんきみの　おくさん　はちじゅってんきみの　おくさん　うばいにいこうじつは　わたしのおくさん　れーてんきみの　おくさん　はちじゅってんわたしのおくさん　うばわれたきみの　おくさん　いまではいいなずけ　わたしのいいなずけわたしのいいなずけ　はちじゅってんわたしのいいなずけ　はちじゅってんかわらない　てんすうかわらない　てんすうなみだがでてきたどうしても　てんすうあがらないあがらないったら　さがらないオーン　オンオン　オーン　オンオンオーン　オンオン　オーン　オンオ

  2005.11.19

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• 『木枯らしとトモダチ』　　お気楽詩集

  『木枯らしとトモダチ』冬の太陽が　目を差す背の高い木々の間から何度も何度も光の手足を伸ばしてくる子供の影法師が10メートルもあるよ木々が寒い風を運んでくる口の中に冷たい綿菓子がすべり込んでくるよキミがまだ半ズボンをはいているなんて驚いちゃうね大人はみんな　鉄の移動物に閉じこもっているけどね老人が走る　　鉄の箱型移動物に乗るために子供が集まる　寒い―って言っていれば温かくなるのが不思議宣伝の旗がパタパタと風を切る　　どうして旗ばかり　いじめるんだろう草木が色を失っていくのは移動物が走り去って後に　ひどく冷たい竜巻を起こしていくのはおしゃれスカートを　仕方なくズボンにさせてしまうのはトモダチの仕業太陽が目に差しこんでくる季節のほら　こちらを指差してる

  2005.11.17

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• 『三途の川橋蔵』　　お気楽詩ショート

  『三途の川橋蔵』 朦朧とした意識の中若い女の呼ぶ声が　何度もする 「橋蔵！　逝っちゃダメ！」確かにそれは　行っちゃダメ　ではなく「逝」っちゃダメ　に聞こえたこれだけで　危険度のレベルは　相当上がるそして今、身動きがとれない・・・・・ 私は　橋蔵　と呼ばれたことは　今まで記憶にあまりない　ほとんどないなにせ　私は　橋下大蔵大臣であるからだこれは　家庭内の　お財布奉行を表すそれでなく日本の本丸の大臣なのだから地位と名誉はこの期に及んでも　未だに高いのではないかと思う　　今　このごろ 仰向けになって寝転んでいる私の背中や後頭部が耳のあたりまで　ぬるい水で埋まってくる　目はあけられない誰だ！　あの若い女は、、、俺の名を　略したのは　誰だ??!　　　　　　　　　　　　　ああ仕事がたくさん残っている略して呼ばれたくない　　　　　　　　　　　　　山積みの責務を０にしたくはないどうせなら　「さん」　付けしてくれ　　　　　　　　　　　　　日本の混迷を救う大事な時期だ死後は地元で「橋蔵さん」なんて呼ばれるのかな　　　　　　　　　　　　　世界の荒波を日本から立て直さなくてはどうせなら　橋下歳二郎　の名前の方で　　「サイジローちゃん」と呼んで　　　　　　　　　　　　　え？・・・　歳二郎の「歳」って・・・ 「蔵」　と　「歳」　は　違う漢字　じゃぁ―― 　　　　　　まだまだ　若者に　未来は　託せないんじゃャー― と　怒りがピークに来たとき国会の座席で　ひとり　ガクンと頭を後ろに垂れた大臣が　慌てて　起きたよだれが首をつたって　背中の方へ流れるほどの　悦楽をへて それでも　サイジローちゃんは若い女の姿を当たり構わず　大きく開いた目で探し回るのであった・・・　　　　　　　

  2005.11.15

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• 『寄り道スカンク』　お気楽詩集

  『寄り道スカンク』スカンクの　プー太郎御飯を頂きまして　プー太郎飼育員の呼びかけにも　プー太郎前はバイトもしたけど　プー太郎園児の期待に応えて　プー太郎 甲高い歓声と　嫌がる素振りを見れたら　ひと安心けっこう　これはこれで　気を使う ある日、薬品会社がイイ香りの実験サンプル錠を飲ませたプー太郎が　スカンクするとまわりのみんなが　ポー太郎顔を寄せてきて　ポー　と笑顔プー太郎　何度も何度も　スカンク、スカンクするがポー太郎が　人垣になって増えるばかり プー太郎、　その日は寝床へ帰る前に　寄り道したとか　しなかったとか

  2005.11.14

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• 

  野山あるきの絵

  絵と詩を　徐々にアップしていこうと思う感想が頂けたらイイ感じ　です

  2005.11.13

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