緑のダイヤ-福寿山・冬片
最近、紅茶や緑茶に浮気しがちですが、本命はやはりこの路線。しかし、たいそうなタイトルをつけてしまいました(^^;)でも、美味しい!のです。今日のお茶は、福寿山の冬片。年始に台北の上園茶荘で買ってきたものです。中国茶や台湾茶は、それほど星の数ほどありますが、その中でも何といっても大好きなのが台湾の高山茶。それも、発酵の軽い阿里山系ではなく、ほどよく発酵させた梨山系のお茶。このお茶は、まさにその王道。私的には、ストライクゾーンど真ん中のお茶なのです♪福寿山というのは、昨年の突撃レポの通り、山の名前ではなく、台湾中部の梨山地区にある農場の名前です。ここの茶畑の標高は2200m~2600mぐらいにあります。ご存じのように、台湾茶はお茶の採れた標高が高くなるほど、お値段が高くなります。現地では、「標高(m)に3倍をかけた金額(台湾元)が、そのお茶の1斤(600g)の値段」ということがまことしやかに語られます。#実際、クオリティーシーズンのお茶の相場はそのぐらいです。現地でお茶を買う時に、お茶の値段が高すぎない(あるいは安すぎない)かどうかの1つの目安になりますね。さらに、福寿山の後ろについている、冬片(とうへん)。台湾高山茶のクオリティーシーズンは年2回あります。春茶と冬茶です。が、そこで冬茶の収穫が終わった後に、少しだけ伸びてきたお茶を摘んで作るお茶、それが冬片です。冬片は、採れるかどうかは天候次第なので、希少価値のある(=結構高い)お茶です。特に、福寿山などは亜熱帯~熱帯に属する台湾とはいえ、冬には雪が降るような高地。冬茶の茶摘みは大体10月頃で終わりです。その後は、本格的な寒さがやってきます。#9月初めに行ったら、朝夕は18度ぐらいでした。寒かったです。ですので、あまり冬片は取れないそうなのですが、昨年は暖冬だったこともあり手に入ったのだそうです。さて、冬片が美味しいといわれる理由。寒いと茶葉の生育のスピードが遅いのと、茶樹が寒さに対抗するため?なのか、茶葉が厚みを増します。茶葉が厚みを増すときは、硬さの原因になる繊維質ではなく、茶葉の中の液胞(これが美味しさのポイント)が育つので、柔らかで滋味のあふれた甘いお茶になる、といわれています。#まあお茶の世界、いろんな説があります。・・・と、色々書きましたが、なんだか美味しそうです。でも、このお茶が美味くなければ意味がありません(^^;)さてさて、茶葉ですがちょっと荒いですが、きれいな緑♪脱酸素剤、よくやった(笑)このお茶を飲む時のスタイルは、やっぱりこれ!聞香杯セットこのお茶は、何よりも聞香杯に残る香りが素晴らしいのです!最初の青い香りが過ぎて、あまーい香りに変わっていきます。その濃厚な香りがずっと持続する!クラクラしますしかし、聞香杯の香りを聞きながらニヤニヤしていると、端から見てたら、きっとあぶない人です((((((^^;#でも、きっと多くの人はそうなるハズ。これだけでも、かなり満足度が高いのですが、飲んでからがまた美味い!普通のお茶なのに、トロトロのとろみがあるような茶水。香りも良いのですが、旨みがギッシリ。なので口に含むと・・・甘いのです♪そして、煎を重ねて、飲めば飲むほど、喉に落ちていったはずの茶水の香りが戻ってきます。香りのうれしい挟み撃ちこれは美味しい(T_T)至福の時とは、まさにこのこと!少し焙煎がかかっているのも良いですが、こういう清らかな香りを生かした高山茶も、やはり香りと味の変化がダイナミックで美味しいですね(^^)一煎や二煎だけじゃなくて、心を落ち着けて続けて飲むと、さらにハマる高山茶の魅力。台湾の高山茶、まさに現代の緑のダイヤです♪これは危険な世界ですが(笑)、まだの方、是非一度は体感してみて下さい(^o^)#え、もうご存じ?じゃあ、今日のお茶は決まりですね♪至福の時間!ご参考までに。上園茶荘・林さんの監修した本。日本語で書かれた台湾茶ネタ本としては秀逸!高いけど、美味しいお茶梨山大禹嶺高冷茶楽天じゃないですけど、ここはお勧め。新茶入手済みなので、そのうちレポあげます。上園の林さんのところの杉林渓。比較的リーズナブルで美味しいです。