中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

2007/10/13(土)02:34

台湾秋茶づくり旅行(10)-製茶完了!

旅行(348)

悶熱を行って、次は揉捻(じゅうねん)の作業に入ります。 ここで茶葉を東方美人茶の細長い形に整えます。 この際に、少しテクニックを使わなければいけません。 それが、籠の奥にある黒い布袋(手前は悶熱中の茶葉)。 この布袋、水で湿らせてあります。 乾燥しきると、茶葉の柔軟性に欠けてしまうので、このように少し水分を補充しながら揉捻するのです。 揉捻を行う際に使う機械がこちら。 揉捻機 上の方を軸にして下にある丸い玉がぐるんぐるんと回り、茶葉を押していくのです。 下側の受けるところもボウル状にくぼんでいます。 ここもスピーディーな作業なので、連続写真でご覧頂きましょう。 まず、揉捻をするために、悶熱していた袋から茶葉を取り出し、先程の湿った黒い袋へ移します。 そして茶師の先生が口を締めます。 それを、先程の揉捻機にセットします。 少し揉捻機を動かして、ちょうど良い位置に来るように、操作します。 あとはしばし、ぐるぐると回します。 やり過ぎも良くありませんので、ほどよいところで、揉捻機から取り出し、ざるに空けます。 この取り出しの時に、揉捻機に手を挟まれないようにしなければいけません(危ないので、取り出しは茶師の先生にやってもらいます)。 ザルまで持ってきたら、自分で茶葉を出します。 さあ、ここから玉解き(たまとき)開始です。 玉解きは、揉捻によってくっつき合った茶葉を1つ1つばらしていく作業です。 これをしっかりやらないと、ダマダマな大きな茶葉になってしまいます。 これでは美味しくありません。 絡み合った茶葉を、丁寧に、しかしスピーディーにほぐしていきます。 ほぐしたところで、一旦、休憩。 さて、玉解きが終わって、少し置いたら今回の製茶作業最後の工程。 乾燥 です。 ここで、水分含有率を落として、荒茶として仕上げます。 本来は、このあとに焙煎が入るのですが、今回は荒茶までの仕上げなので、ここまでなのです。 乾燥の作業には、こちらの機械を使います。 乾燥機 上の方にガスで火を入れて、熱風を送り込みます。 この機械の内部はちょっと特殊な構造になっていまして、中は何段にも分かれています。 茶葉は上から放り込み、右側にあるレバーを引くと、各段の床が抜けるようになっています。 そして、元の位置に戻すと、床も元に戻ります。 リズミカルにレバーを操作していくことで、少しずつ茶葉を下に落としていくのです。 徐々に乾燥させながら下に落としていき、最終的には一番下の右側のところから、出てくるようになっています。 こうすることで、時間差で茶葉を放り込んでも、順番に乾燥ができるようになっているんですね。これならたくさんの茶葉を製茶する時でも、少しずつ乾燥にかけることができるわけです。合理的。 これも、結構早業なので連続写真で実際に見ていただきましょう。 まずは、玉解きが終わり、少し冷ました状態の茶葉を上から放り込みます。 そして、時間を見計らいながら、乾燥機右側のレバーを操作し、徐々に下に落としていきます。 下から2段目の棚のところに、覗き窓のようなものがあり、そこから茶葉を少し取り出して、乾燥の様子を見ます。ここが最終調整の場なんですね。 茶葉を投入してから、ここまで大体20分ぐらい。 頃合いと判断したら、さらにレバーを操作して下に落とします。 一番下まで茶葉を落としたら、右側のドアを開け、 中から、茶葉を掻き出します。 そして、ようやく乾燥された茶葉ができあがりました。 これをざるに移します。 これで完成です!! 時間は午前6時半。 実に、前日午前10時頃の作業開始から20時間が経過していました((((((^^; 外はすっかり明るくなり、朝日がまぶしいです。 ようやく製茶が完了して、ホッと一息の参加者の皆様。もちろん私も。 しかし、このあと休む間もほとんど無く、すぐにテイスティングが待っています。 続く。 さて、あるきち茶のお味は如何に??

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